株式会社QTnet

九州電力100%出資のグループ企業として、個人（コンシューマー）／法人向けの多様なICTサービスを展開する株式会社QTnet。1987年の設立以来、「未来を拓く新たな“光”を九州から発信することで、暮らしにビジネスに“感動品質”をお届けする」を理念に掲げて九州全域にサービスを広げ、変化が激しい情報通信業界の中で確固たるポジションを築いている。一例を挙げると、コンシューマー向け主力サービスである光インターネット接続サービス『BBIQ（ビビック）』のユーザー数は48万を超え、J.D. パワーの2017年～2023年固定ブロードバンド顧客満足度調査において、7年連続九州エリアでNo.1に選ばれた。(※1)同様に、スマートフォンサービス『QTmobile』においても、2017年のサービス開始以来、ユーザー数を着実に伸ばしている。

一方、法人向けサービスの柱は『QT PRO（キューティープロ）』だ。ネットワークを軸にセキュリティ、データセンター、DX等、ICTソリューションに関わる広汎な課題解決を担うサービスで、一般企業に加えて自治体、学校、病院、金融等、あらゆる事業者からのオファーに対応。今では、『QT PRO』のブランドネームは九州全域に浸透している。

このようにコンシューマー向け／法人向けと多種多様なサービスを展開中であるが、その売上規模もコンシューマー／法人がほぼ拮抗しており、事業拡大に沿って業績も順調に伸び、右肩上がりで成長中だ。

近年、業容拡大や新規事業開発の動きが活性化している点にも注目したい。2020年に立ち上げたデジタル広告エージェンシー『QTDA（キューティーダ）』は、精緻なデジタルマーケティングが強み。また西日本最大級(※2)の本格的なeスポーツ総合施設と話題を呼んだ『esports Challenger’s Park（略称チャレパ）』は、2021年のオープン以来、タイトル戦や各種イベントの舞台として活況を呈している。同様に、プロ棋士による将棋講座も開かれる『QTnet将棋センター』の多彩な活動にも、同社の事業展開における柔軟さが見て取れる。

今後の展望について、ヒューマンリソースストラテジー部長として人事採用部門を統括する富田和朋氏は、次のように話す。
「既存事業を伸ばしながら新規事業に挑む“両利き経営”を積極的に展開し、2030年度には売上高1,000億円を達成。これが全社で共有している中期的な事業展望です。」
直近（2023年3月期）の売上高は677億円。これまでの同社の着実な歩みを見ても、7年後の1,000億円達成は至って現実的な目標といえそうだ。

※1.出典：J.D. パワー2017-2023年固定ブロードバンド回線サービス顧客満足度調査。
2023年調査は固定インターネット回線を家庭で利用している九州エリアの1,600名からの回答による。japan.jdpower.com/awards
※2.当社調べ

同社のミッションは、九州のビジネスシーンと暮らしに“感動品質”を届けること。感動品質を実現するのは、誠実かつ自由自在で変化を恐れない、同社独自のカルチャーだ。

「事業展開、顧客対応、社員一人ひとりの行動規範に至るまで、当社の全ての活動に、企業理念に掲げられた一客専心、進取果敢、共創協働のマインドが息づいています。」（富田氏）

例えば法人向けサービスは、フロント営業による顧客との打ち合わせにエンジニアが同行し、顧客ニーズを技術的な課題も含めて明確に把握するところから始まる。その上で、各種クラウドサービスやセキュリティサービス、VLAN やVPNといった閉域網の回線基盤、また仮想デスクトップ、IaaS、ネットを経由しないモバイルサービス、データセンター、標的型メール訓練サービス等々、同社が提供できる多様なICTソリューションを自在に組み合わせて、顧客ニーズにマッチした最適解を導き出す。顧客に寄り添う「一客専心」に徹し、ニーズの実現に向けて「進取果敢」に得意領域を広げた結果、こうしたきめ細かなサービスが可能となり、高い評価に繋がっている。

進取果敢の挑戦マインドが象徴的に可視化された取組みもある。4年前、新規事業開発に専念する新部署として発足した「YOKAプロ部」だ。

「コンシューマー／法人向けサービスに続く新たな事業の柱として、新規事業開発を強化すべく、YOKAプロ部が発足しました。ちなみに、同部は全社員を対象に社内公募を行い、異動を行っています。この選考プロセスにも、部門や職種の枠にとらわれず、何事にもチャレンジする進取果敢のカルチャーが反映されていると言えるでしょう。」（富田氏）

QTnetでは、すでに触れたQTDAやチャレパの他、産学連携、自治体との協定締結、戦略的出資及び資本提携等、様々なチャレンジを重ねている。
産学連携のパートナーには、九州大学、九州工業大学、九州産業大学といった、地元九州の有力大学が名を連ねる。キャンパス内に構築した５G環境を利用した無人店舗の実証実験など、共同研究の内容も多彩かつ先進的だ。資本提携先企業の事業領域も、デジタルモビリティ、特化型ファンド、メタバース等、多岐にわたる。このほか、オープンイノベーションプログラム「TSUNAGU」を毎年主催し、台湾企業とAI音声翻訳システムの実証実験を実施。また福岡市内にワーケーションサイトも開設…と、チャレンジを列挙するだけでも、通信事業が持つ可能性の広さと豊かさが分かる。

九州全域で事業展開を進める同社。本社機能を有する天神本店と赤坂本店を中心に、サービスオペレーションセンター（SOC）、九州各エリアの支店やコンシューマー向け店舗等、多様な事業拠点で総勢1,000人を超えるスタッフが活動している。スタッフの人数は技術部門と営業管理部門でほぼ半々。職種も多彩で、セキュリティ管理、サーバ構築、コンシューマー営業やソリューション営業等、求められるスキルも様々だ。

とはいえ、勤務地や職種の違いを超えて、どの事業拠点にも同社らしいマインドやカルチャーが醸し出す同じ空気が流れている。とりわけ顕著なのが進取果敢、チャレンジを推奨するカルチャーだ。

「人事主導で進めている『QTニューワークスタイル』は、働き方改革から業務改革まで多岐に亘り、業務を可能な限り効率化することで、社員ひとりひとりがワークライフシナジーを実現する取組みです。効率化により捻出した大切な時間は、家族や趣味、自己研鑽やスキルアップに活用することを推奨しています。
スキルアップできる環境も整っており、最新の技術知見を学ぶ研修や勉強会も手厚く用意されている事はもちろんの事、QTニューワークスタイルの取組みの一例として、業務の10%を担当外の仕事に…という10%ルールの社内副業制。これは経験値を高めて視野を広げよう、という施策で、新規事業や、DXリテラシーを鍛えるワーキンググループなど、部門横断で多くのワーキングが立ち上がり、社内副業として取組んでいます。」（富田氏）

自由な働き方の実現も、QTニューワークスタイルのメインテーマのひとつ。
「社内では、コロナ禍以前から、リモートワークとコアタイムなしのフレックスタイム制度を導入しており、場所と時間にとらわれずに働くことができる環境を実現しています。全社でリモートワークも定着していて、私も集中したい業務がある時はテレワークを積極的に活用しています。」（富田氏）

ワークライフバランスへの配慮も手厚い。年間休日は130日で、5日連続のリフレッシュ休日も全社員必取得。いつでも取れる年1回のアニバーサリー休日まである。

九電グループの安定基盤と、ベンチャーさながらの自由闊達な空気を兼ね備えた環境。同社の「働く場としての魅力」が、そこに集約されている。

最後に、富田氏から求職者へのメッセージを聞いた。
「常に自分を高めたい、新しいことに挑戦していたいと考える方へ。当社には、やりたいことがやれる環境があります。ぜひご一緒に、通信事業の無限ともいえる可能性を形にしていきましょう！」