最初に、ご自身のプロフィールをお聞かせください。
大学卒業後、主にコミック雑誌を制作・販売する出版社に2004年に入社しました。その後、電子書籍が世に出始め、その黎明期にデジタルコミックのプラットフォームを運営する大手の会社に転職し、オリジナルコミックを制作する部署に所属しました。そこでコミック制作や販売促進、ライセンス管理といった業務を経験しました。その後、別のコンテンツ企業に転職して電子書籍部門に所属、最終的には部長職を担うようになりました。 2017年に部門長をしていた部署が独立し、現職の前身である株式会社コミディアを立ち上げ、その会社の代表取締役に就任。その後、2022年8月にDMMグループに参画しました。社名を変更して株式会社コミックストックになり、現在私は同社の代表取締役と同時に、グループの母体である合同会社DMMの二次元事業本部デジタルコミック事業部で副部長兼編集局長という役割を担っています。
DMMグループ、そしてその一員である御社の特徴は?
デジタルコミック事業部に関しては、何よりも自由な雰囲気があり、その雰囲気が作品を手掛ける上での積極的な姿勢に繋がっていると思っています。いわば“打席”に立つチャンスが、他社に比べて多いという当社の特徴は、そこから生まれているのではないでしょうか。 また、デジタルファーストという意識で作品を制作・販売してきた当社は、市場において先行して新しいチャレンジを遂行してきた企業という、確固たるポジションがあると思っています。当社は、決して大手出版社という立ち位置ではありませんが、デジタルコミックのランキングでトップを獲れる出版社です。大手のメジャーな出版社ではなくても、広告戦略などを充実させることで電子書籍のプラットフォームでトップを獲れる、その販売網を確立しているという部分が当社の強みであり、魅力にもなっていると思います。
組織をマネジメントする仕事に行う上で大切にしていることは何ですか?
組織の代表、そして編集局長という役割を担う中では時間的に難しい部分もあるのですが、社内での出来事や社員たちの取り組みに関しては、可能な限り正面から向き合おうという意識を持つようにしています。 見て見ぬふりをするのではなく、メンバーたちと密に接しながら当事者でい続けたいというのが基本的な考え方です。編集部には若いメンバーも多いのですが、一般的な企業に比べると経営者と若手社員との距離は近いと感じているので、新人スタッフも含めて積極的にコミュニケーションを取り、意見を聞きながら組織運営に活かすようにしています。 必要なのは特別な働きかけではなく、挨拶や声がけ、感謝を伝えること。当たり前にできることがちゃんとできれば、自然とポジティブなコミュニケーションが生まれ、社員全員が良好な関係を築けると考えています。その関係性が長く維持できていれば、社員が個性を発揮しやすくなる。特に編集者は、好きだからこそやっているメンバーが多いですから、その思いを仕事に対して最大限に活かすためにも、個性を活かせる組織づくりを大切にしています。
御社が企業として目指すのはどのようなことですか?
例えば大手のメジャーな出版社であれば、「あの雑誌に掲載されているから面白いはず!」という感覚を読者に持ってもらえますが、当社の認知度はまだまだ大手出版社が運営するようなレーベルまでには達していない自覚があります。だからこそ、読者の需要に対して「こんな面白いタイトルがあります」という提案をたくさん行いながら、業界内での認知度やブランド力を高めていく必要があると考えています。 現在、当社のタイトルは女性向けのものが多く、ニーズの高いTLやBLといったジャンルも売上の中心になっています。しかし今後の展望を考えれば、二次コンテンツとしての展開がしやすい少年マンガ、少女マンガというジャンルにも積極的にチャレンジしていきたいですし、大手出版社に並ぶレベルのブランド力を獲得し、ジャンルの多様化にも力を入れていくという目標が、まずは当社の目指すところです。
最後に、転職者に向けたメッセージをお願いします。
DMMグループの中でもオリジナルコミックを起源とするコンテンツIPの創生は非常に重要な事業と考えています。出版業界は歴史の長い企業も多く、我々はまだまだ整備することも少なくない新興企業ではありますが、だからこそ大変な事業にチャレンジする意義もあると思っています。 その挑戦の中で着手した『編集者100名採用』のプロジェクトにおいては、大規模な採用実施の中でより多くの方々と出会い、同じ思いを共有できる仲間を得ることができることを嬉しく思っています。 様々な業界、様々な職種がある中で、同じ志を持つ100名の同業者と出会う機会は決して多くありません。いわば多くの“同期生”を得ることができる素晴らしいチャンスなのではないかと感じており、きっと採用者の方々にとってもかけがえのない機会が得られるチャンスだと思います。 少しでも興味を持った方には、ぜひこの取り組みに参加してほしいですし、未経験者の方も経験者の方も、一度当社の面白さを体感してほしいです。変化に富み常に新しいことに接することができる環境で、自身の力を発揮してほしいです。