EM (Engineering Manager) ジョン・タン氏

御社へ入社されたきっかけを伺えますか？

私の出身であるアメリカには、民事訴訟でデジタル資料を開示できるe-Discoveryという制度があります。ここに参入する企業は少ないですが、その分社会へ大きな影響を及ぼしています。 当社の開発するデジタルフォレンジックシステムは、現在日本向けのものをメインにしております。ですが、中長期的に見てアジア、そして世界に対してプロダクトをリーチしていきたいという戦略があります。 この点に私は強く惹かれました。訴訟文化が根強いアメリカで、被告・原告等誰かを救うようなプロダクトを作ることができるのだと。「そういった専門性の高いプロダクトをこれから一緒に構築してほしい」という熱意に共感しfoxcaleにジョインをしました。

実際に入社してみて、どう感じていますか？

当社の手掛ける不正調査は、ニュースで取り上げられるような影響力の高いものばかりです。調査と一言で言っても、決して事務的に終わるものではありません。事案によっては単なる不祥事では終わらず、刑事事件として裁判になることもしばしば。不正の疑いがある企業、検察、協力いただいている弁護士や会計士、そして当社も、緊張感のある日々が続きます。 自分の扱ったデータによって、その不正が数カ月後に社会で大きく話題になり、誰かの人生を180度変えてしまう可能性だってあります。もちろんその中で、身に覚えのない人を冤罪にしてしまうことは避けなければなりません。 そういったインパクトの大きさを実際に目の当たりにするたび、自分の仕事の社会的意義を実感しますね。

影響力も高く、大変そうな仕事ですね。その原動力は何ですか？

まず、社内のメンバーみんなで「フェアな社会を作ろう」という“使命感”を持っていることは大きいですね。私達が目指すのは、誠実にコツコツと働く人達が正当な評価をもらえる社会です。 社内で一番大事にしているのは、責任感と誠実さ。「営業はどうしてクライアントにこの調査を提案するのか」「エンジニアが書くこのコード一つが、社会にどれだけのインパクトを与えるのか」等を意識しています。仕事の一つひとつに、重要な意味があるということですね。 不正によって被害を受ける人が出ないよう、できる限りの証拠や、不正の経緯を見つけ出していく。スリリングな日々も多いですが、その分、やりがいは大きなものがあります。

そのような御社で、タン様はどのような立ち位置にいらっしゃいますか？

まず、EM (Engineering Manager)として不正調査やプロダクト開発を手掛けていますね。そしてテック部門のマネージャーとして、メンバーの採用や育成、チームワーク作りにも従事しています。 前職の経験から言えることなのですが、チームの透明性（Team Transparency）のバランスがカギだと考えています。経営層やリーダーが組織を運営する上で、社内のメンバーへ情報をオープンにし過ぎるのも不具合が生じます。かといって、メンバーが納得してモチベーションを保つための情報共有も、おろそかにしてはいけません。ベテランから若手社員まで、同じ方向を向いて仕事を進める意味でも重要ですね。

御社では、どんな働き方ができそうですか？

安心して仕事を進められる環境は、用意できているのではないでしょうか。まずエンジニアにおいては、失敗を恐れずにチャレンジし、完成度の高いプロダクトを開発できるようなムードにしています。 日本のIT業界はかなりグローバルになってきました。海を越えて様々な文化や価値観を持った人達が集まり、一つのプロダクトを作り上げる――。そのため多様性を尊重し、ある程度柔軟な組織体制であることを心掛けています。 そういった観点もあり、EM (Engineering Manager)としてはスキルや設計などを丁寧に指導することだけではなく、フィロソフィーの共有を重視しています。例えば、先ほど申し上げたような“使命感”や“意識の持ち方”等ですね。当社はまだまだスタートアップ企業。ですが、こうしたフィロソフィーの共有で、メンバー一人ひとりの経験や持ち味が化学変化を起こしていくでしょう。