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インタビュー画像代表取締役CEO 飯田 恭久氏

ご略歴をお教えください。

私の人生には、3つの“奇跡”がありました。 子供の頃から野球を始め、高校は甲子園の常連校である日大三高に野球推薦で進学しました。毎日毎日120%野球漬けの日々で、2年次には西東京大会の決勝まで行きましたが、敗れてしまいます。結果的に3年間、甲子園に行くことは叶わず、キャッチャーとして肩を壊していた私はプロ選手への道を断念しました。 野球しかやってこなかった自分が野球以外の何ができるのかを模索し、辿り着いた結論がアメリカ留学だったのです。ここで1つ目の奇跡です。ポートランド州立大学に入学したのですが、英語との相性が非常に良くて、短期間でメキメキ上達したのです。授業もレポートもディベートも英語でこなせるようになりました。 大学でマーケティングに出合い、「この世界でプロになる!」と決めました。そして1992年に卒業後、世界最大の一般消費財メーカーと出合います。世界150か国以上に展開しているカミソリのNo.1企業です。ボストン本社で世界中から集まってくる人材に囲まれ、マーケティング力を鍛えられました。 1999年に縁があって世界的なエンターテイメント企業に転じ、アメリカにある世界で最も有名なテーマパーク等へお客様を誘致するマーケティングを手掛けます。この経験を通じて、お客さまにいかに楽しんでもらうか、多くを学びました。 2002年には、サイクロン式掃除機を世界で初めて開発・製造した英国発電気機器メーカーの日本法人の社長にスカウトされました。当時20名ぐらいの、日本では無名のいわばベンチャーで、社名が似ていた100円ショップと間違われたほどです。そんな存在を、誰もが知っているような憧れの家電ブランドにすることができ、非常に満足度の高い仕事ができました。 そんな、グローバルNo.1企業ばかりを経験してきた私は、2006年にたまたま、インターネット関連サービスを中心に展開するほか、金融やモバイルサービスを提供する日本の大手企業の社長と出会います。これが2つ目の奇跡です。当時創業9年目の国内企業でしたが、その社長は「当社をグローバル企業にしたい。一緒にやりましょう!」と誘ってくれたのです。その志に惚れ込んで、二つ返事で合意しました。以来、アメリカにある同社のグループ企業のプレジデントなどを務め、2019年までアメリカで同社のグローバル戦略を担います。 この時まで、私は留学含め17年間アメリカで生活し、今でも3分の1はアメリカ人という意識が残っています。そんなグローバルな人間ならば、普通は次もグローバル企業に行くでしょう。ではなぜ、日本の中でも特にドメスティックな企業と言える日本郵政グループにジョインしたのか。これが3つ目の奇跡です。 コロナ禍でいろいろなことが変わる中、2021年3月に前職のグループと日本郵政グループが資本・業務提携を発表しました。その中に、デジタル化が遅れている日本郵政グループに前職のグループからDX人材を出すという条項があり、私に白羽の刃が立ったのです。 話を聞いた瞬間、この仕事をやりたいと思いました。なぜならば、日本の全国津々浦々に約2万4,000か所ある郵便局を変えるということは、全日本国民に影響を及ぼす仕事だからです。日本人は誰しも郵便局と関わりがあります。150年以上の歴史がある郵便局をデジタルの力でより使いやすくし、全ての国民に、より便利なユニバーサルサービスをお届けする。こんなに大きな影響を及ぼせる仕事はない、まさに奇跡的であると感じた次第です。

JPデジタルで何を実現させるのか、ビジョンについてお聞かせください。

JPデジタルは、スピード感をもってDXを進めるべく、私が日本郵政の社長に提言して設立しました。まずは、グループ各社からそれぞれの領域のスペシャリストを集めてスタートしています。 当社では、デジタルツールが配された郵便局づくりや便利なアプリ開発、蓄積したデータの活用などももちろん行っていきますが、それらは手段であり、目的はお客さま、つまり全国民の体験価値/UXを徹底的に高めることです。 現在の郵便局は、良くも悪くも昔のまま。昔のままのほうがよいという方もいるかもしれませんが、デジタルネイティブな若い世代の方にとってはどうでしょうか。特に若い世代の方は、郵便局は入試の願書を出す、就職活動で書類を出すといった時にだけ足を運ぶような存在ではないかと思います。そんな郵便局を、デジタルの力でもっと身近に、もっと役立つ存在にする。郵便局には保険や金融等のサービスも充実しています。あらゆる年代の人々のニーズに即し、生活に密着する存在に変える。そのために、デジタル人材をはじめ、様々なスペシャリストが活躍できる会社にしていきます。 いわば、JPデジタルは日本郵政グループという巨大な船を理想の未来に牽引していくタグボートのような位置づけです。

そうしたビジョンに向けて、社員にはどういったことを期待していますか?

社員に対しては、「想い」「志し」「挑み」「創り」「樂む」という5つを掲げたクレドを大切に考え、実践してほしいと思っています。 「想い」、全ては想うことから始まります。 「志し」、本気で未来を変えたいと思うことが大切です。 「挑み」、失敗しても構わないので、チャレンジしようということです。 「創り」、専門性を武器に、自らの力で創り上げる集団であるということです。 「樂む」、遊ぶというより、ワクワクして仕事を楽しむ。とても大事なことだと思っています。

どのような組織風土づくりをしていこうと考えていますか?

デジタルを推進する組織だからこそ、人を大切にする会社にしたいと思っています。全ては人だからです。 そして、社員が働く環境づくりが非常に重要であると考え、本社オフィスづくりを工夫しています。どこにでもあるような“The Office”という感じではなく、当社はコンセプチュアルでかなりユニークだと自負しています。オフィスの真ん中には屋台が置いてあり、社員同士がコミュニケーションを取りやすくするような工夫もしています。会議スペースもカーテンでゆるやかに仕切っています。また、増床したエリアに行くにはドアではなくトンネルをくぐって行き、その増床フロアには特注のロングテーブルを置き、川の流れをイメージしたレンガやガラス装飾の壁などで設えています。執務スペースは個人ブースや大テーブル、床にクッションなど様々用意し、全てフリーアドレスです。社長室はなく、私も社員に交じって仕事をしています。ちなみに、リモートワークする方も多く、基本的にはハイブリッドです。「百聞は一見に如かず」ですので、ぜひ一度面接がてらオフィス見学に来ていただきたいと願っています。

最後に、求職者にメッセージをお願いします。

私は「大義」を重視していただきたいと思っています。当社の仕事は、先述のとおり、全ての国民にユニバーサルサービスである郵便局をより便利にし、生活に役立てるという「大義」があります。そんな当社での仕事で、お客さまから「便利になった」と喜んでいただけるのです。「自分がやった」と胸を張れるのは、幸せなことではないでしょうか。

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着物業界をリメイク。SNSフォロワー数No.1の1級着付け技能士が目指す世界
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