株式会社ビットソリューション

株式会社ビットソリューションをどんな会社かといえば、一般的にはシステム開発会社、ITコンサルティング会社ということになるだろう。ただし、より実態に近い姿でいうならば、坂本秀明氏という稀有なITコンサルタントを核に、コンサルティングに基づいて課題解決を実現するプロジェクトマネジャーや、プログラミングやネットワークなど各々のスペシャリストを要した仕事人集団という印象が近い。

プライムベンダーから数々の協力会社まで多層構造のIT業界において、同社が仕事を請ける位置づけも独特だ。名だたる大手のSIerのパートナーとして、最上流の工程から共同でプロジェクトに参画するケースが多い。プライムベンダーとともにユーザーの要望を聞き、課題を解決する提案と実現までの道筋を組み立てる。

そして実装の場面では、ビットソリューションのメンバーをプロジェクトマネジャーに据え、多くの協力会社のスタッフが参加するプロジェクト全体の指揮をとるのだ。社員5名、各分野のエキスパートである契約スタッフを含めても総勢10名程度という小さな会社ながら、その存在感は極めて大きい。

プライムベンダーのパートナーという立場上、実際にどのSIerと協力関係を結び、どのようなプロジェクトを手がけてきたかということは公にできないが、聞けばそれは名だたる会社ばかりで、手がけたプロジェクトもグローバルな大規模プロジェクトなど、難易度も高ければやりがいも大きいというようなものが中心だ。

不思議なのは、この小さな会社がなぜその位置づけにたどり着いたかということだろう。社長の坂本氏は大阪が本拠地のシステム開発会社に10年近く在籍し、東京拠点の立ち上げなどを手がけた後に独立した。言ってみればごく普通のキャリアだが、独立後、坂本氏の実力に信頼を寄せるIT関連会社から次々と大きなプロジェクトを振られるなかで、実績と人脈を構築してきた。その間に、坂本氏がこの人はと見込んだ人物に社員や契約スタッフとして同社に参画してもらい、高い技術を持つ少数精鋭部隊をつくりあげてきたのだ。

ビットソリューションの強みは、ネットワークなどインフラ周りから開発までIT活用全般の支援ができることだ。そして同社自体は少人数だが、協力会社やスタッフを指揮して大きなプロジェクトを運営し、実現までを確実に遂行する力を持つ。大きなSIerなら当たり前の機能だろうが、この人数でここまでできる会社というのはそう多くはないだろう。

加えて少人数ならではの強みもある。この人数なら複雑な組織や決裁フローはもちろんなく、素早い決断と対応ができる。その機動力と、恐らくは価格競争力も大きな強みとなっているだろう。たくさんの拠点や社員を抱える大手と異なり、同社の一般管理費的な経費といえば事務所費用くらいだ。身軽な会社であるだけに、その分、同社が提示する金額も少なくて済む。いい意味で特定の得意分野もない。メンバー各々が得意な領域や環境、言語を持つので、その力を結集すれば、打診されるプロジェクトはほぼ何でも対応できるという。

「だから無茶ぶりも多いですね」と坂本氏は笑う。同社ならやってくれるという信頼の裏返しだろう。要望が厳しくハンドリングが難しいようなユーザーでも、同社はその確かなコンサルティング能力でじっくりと向きあい、優先事項を整理し、実現までの道筋を立てる。その積み重ねが今の地位を築いたのだ。

業績は右肩上がりに伸びている。会社の立ち上げ当初こそは営業活動もしたが、今は坂本氏への信頼とプロジェクトに入るメンバー達の確かな働きぶりにより、仕事の相談が次々と来る状態だ。

今は坂本氏を中心とするチームのような状態の同社だが、そのチームを並行して2つ、3つと編成できれば、より安定して高いパフォーマンスを上げられる会社になる。そのような背景で今、新たなメンバーを求めている。とはいえあくまでも、同社が描く姿は少数精鋭のプロフェッショナル集団だ。闇雲に拡大する気はない。この少ない陣容で大手SIer顔負けの内容と品質の仕事を、大手SIerに勝る機動力で実現する。ビットソリューションはそんな個性と存在感を放つ存在でありつづける。

その同社のメンバーは、インフラ構築やシステム開発の経験が長い、その道のエキスパートばかりだ。事務スタッフとしてオフィスを切り盛りするメンバーですら、サポートやネットワーク設計・構築もこなすというスーパーぶりだ。男女比は半々で、女性のメンバーのなかにはお子さんをお持ちの人もいる。時間的な制約のある彼女は、自宅勤務をメインに高い成果を上げているという。

「少数精鋭だからこそメンバーとマンツーマンで話し合い、本当にその人にとっていい働き方を考えたい」と坂本氏。人によって志向もプライオリティーも違う。一人一人に寄り添い、その蓄積が各人の高いパフォーマンスであり、その総和が会社の力となっている。最低限の社内規定はあるが、働き方や教育、評価などはあえて制度などの形式めいたことは決めずに、フレキシブルな対応を貫いている。

そんな同社が求める人物像とはどんなものか。「人の話を聞いて、それを形にしていこうという気持ちがあることが大前提です。その気持ちがなければ提案はできませんから。ITは目的ではなくツールです。それを使いこなしてお客様にご提案できるレベルになってほしい。その素養のある人に来ていただきたいです。なかにはプログラミングなどある領域を極めたい人もいるかもしれませんが、もう一歩踏み込んだその先にあるものを一緒に見られる人なら、もっとおもしろい世界があると思うのです」（坂本氏）。

もっとおもしろい世界――。実際に高いレベルで仕事をしつづけると、自然と仕事は次々と展開する。たとえば今、同社はとある大手企業と組んで自社プロダクトも開発中だ。それも脈々と築いた人脈のなかで出てきた話だ。

信頼が仕事を呼び、さらにおもしろい世界へ。その渦中にあって一人一人も成長する。そのダイナミズムを経験したい人、自分の腕を試したいという人には、この小さいけれど存在感のあるビットソリューションが、きっと打ってつけの舞台に違いない。