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株式会社Splink

  • IT/Web・通信・インターネット系
  • サービス系

“すべての人につながりを、その日まで”をビジョンに、脳科学の領域で医療AIソリューションを提供するテック・カンパニー

上場を目指す
自社サービス製品あり
シェアトップクラス
残業少なめ
カジュアル面談歓迎

企業について

“ブレインヘルスケア”をキーワードに高齢化社会における社会課題に取り組むテクノロジー・スタートアップの株式会社Splink。

認知症は症状が進行すると、自分自身、大事な人との”つながり”を認識できなくなり、ひいては喪失してしまうことがある。医療の発展による長寿化と共に、人類が直面している最も深刻な病の一つといえるだろう。脳卒中や心臓疾患のように突然重篤な状態に陥るものではなく、加齢や生活習慣によってもそのリスクは高まり、軽度認知障害の段階を経て、やがて認知症に至る。

2040年には3人の働く人が1人の認知機能低下者を支える「認知症社会」とも呼ぶべき時代が想定されている。認知症は複雑な疾患であり、健常段階(健康な状態)の予防・早期発見、正確な診断による治療が重要である。特に、診断は、医師の経験や主観が大きく影響するなど属人的な要素が強いといわれている。このような定性的なアプローチにより認知症が見逃されることを防ぐためには、医師の判断材料や検査結果の解析そのものに再現性をもたせることで、より正確な診断へと繋げていくことが必須である。

さらには、認知症における課題への挑戦は、予防・診断・治療など各段階における課題をトータルに解決していくことが求められる。同社は、この認知症の課題に対し、脳の健康状態の客観定量化技術を開発し、この技術をベースとした医療AIソリューションを、生活者向けの予防プロダクト、医師向けの診断支援プロダクトとして生活者・医師両面からワンストップで提供する。

●予防領域
『CQ test®』(デジタルアプリ):健常段階から脳の健康状態を把握し、気付きを促す認知機能測定ツール。簡易なテストで認知機能を定量化する。

『Brain Life Imaging®』(画像解析AI):頭部MRI画像をAIで解析し、脳の中でも記憶や学習にかかわりの深い「海馬」領域の体積を測定し、生活習慣のアドバイスと共に受診者様目線のわかりやすいレポートを届けることで気づきを促す。

●診断支援領域
『Braineer®』(脳画像解析プログラム):
頭部MRI画像より脳の萎縮を定量・数値化し、臨床現場での医師の診断をサポートする(薬事認可取得)。


認知症関連市場は盛り上がりを見せているが、生活者と医師の両方にアプローチし、認知症にならない脳を作る「予防」と適切な診断機会を得られる「診断支援」のトータルソリューションの提供を行なっているのは同社が唯一の存在。

その意義について、CEOの青山氏は次のように説明する。
「認知症は自覚症状に乏しいですが、早期に兆候を発見し、認知症になりにくい脳として予防介入ができるかが重要なポイントです。病院に行く段階より前の早期段階から、認知症の進行状態をとらえるための技術開発をしています。この技術を社会実装し、それを拡大していき広げていき、個々人のデータを継続的に蓄積していくことで、どういった行動や生活習慣が認知機能の低下を招くのかを分析し、さらに個人の状況にあわせた形へと技術を発展させていくことも可能になると考えています」
エンドユーザーである生活者と医療機関の両面からアプローチをしていくことで、双方の視点やニーズを大切にしたプロダクト開発に繋げる、という狙いもある。

2017年1月、代表取締役社長の青山裕紀氏によって同社は創業された。創業のきっかけは、その数年前にグローバルテック企業で海外駐在の最中、母親から、父親が重度の脳疾患と診断されたとの連絡を受けたことだった。
「実は、当時の十数年以上前から脳の病気で苦しみ、複数の総合病院にかかりながらも長らく病気が発見されなかったことが分かったと言うのです。家族の苦難を知り、多くの分野での技術が進む一方で、病気の見落としの課題に直面し、驚きと疑問を覚えました。これが当社創業の原点になりました」

青山氏は、”ものづくり”と最先端のテクノロジーによる課題解決の可能性を、十年強のグローバルテック企業で経験してきた。だからこそ、これまでのキャリアを最大限に活かして、自身の原体験である「脳の病気の見落とし」という社会課題をテクノロジーを通じて解決することに、力を注ぐ価値があると見出した。そして、それは日本に限ったものではないと確信し、世界に通用する企業をつくろうと決意。医療サービスが世界に先駆けて進んでいる北米に渡り、ダートマス大学でMBAを取得。その間、シリコンバレーのVCで働きながら起業家や大学教授等とディスカッションを重ね、在学中にSplinkを創業。

しかし、医療領域への新規参入を前に領域特有の難しさとプロダクト開発の課題の両面が立ちはだかる。医療現場で実際に使われるプロダクトを提供するためには、優良な顧客体験に加え、医療の現場や学術的にも納得感のあるエビデンス、更には法規制をクリアすることが必須となる。この特有の難しさに直面すると同時に事業機会を見出した。

「まだ日本で医療規制やユーザー体験など一気通貫で適切にマネージできる企業は、ない。今を逃すわけにはいかない。スピード感を持ってサービスを提供するために、仲間を集い、プロダクト開発をスタートさせました」

試行錯誤や紆余曲折を経て、2018年4月、「9カ月間、死ぬ気になって開発した」という『Brain Life Imaging®』β版のリリースへ。細かな部分も含め、十数のプロトタイプを開発した。医師の方々とのPoCを繰り返し、フィードバックを頂きながら機能やアルゴリズムのアップデートを行なった。テクノロジーを顧客体験に”翻訳”する開発工程は大変でもあり、楽しいことでもあった。こうして開発したプロダクトが、実際の医療現場で利用されていることが高く評価され、国内著名VC等から出資を受け、事業基盤を整えることができた。

◆グローバルを見据えたプロダクトで世界の高齢化課題の解決に貢献する
2021年6月に薬事認可を取得した「脳画像解析プログラムBraineer®」も医療機器開発チームのメンバー達の情熱と努力の結晶である。年度内での薬事認可申請に向けて、通常かかるとされる工程の3分の1という短い開発期間のなかでの開発。短くても精度・品質を追求しなくてはいけない。メンバー全員で足並みを揃え、連携して進めることが大きな成果となった。

同社は「すべての人につながりを、その日まで」というビジョンを突き詰め、現状の“予防”から“診断”の領域で生活者と医療機関の双方の視点やニーズを大切にしたプロダクトを柔軟かつ滑らかなUXで提供していくための技術基盤を仕上げていく方針だ。そして、グローバルを見据えた野心的なプロダクト戦略を視野に入れている。
「画像診断技術を中心に脳の健康状態の評価指標を整備し、血液をはじめとした検査技術を提供している企業や医療機器メーカー等との協業なども視野に入れ、脳疾患系領域における予防から診断までのワンストップのソリューション提供を目指すのが当社のミッションと考えています。そして、日本発のテクノロジーで世界の高齢化問題の解決に貢献していきたいです」と青山氏は力を込める。

同社が大切にしていることは「サイエンスに裏打ちされたテクノロジーで人々に貢献する」ことである。そのため、同社は会社の成長フェーズに関わらず「0→1(Zero to One)の価値創出」を大事に考えている。開発体制も「Research & Development(R&D)」「Product Development(プロダクト開発)」「Business Development(事業開発)」の3つのチーム、それらを支える「Corporate Development(経営・組織開発)」に分けられている。それぞれのチームが連携することで、研究開発から社会実装までのプロセスを高速で回し、”非連続のイノベーション”を実現する開発パイプラインを整備している。

◆外国籍、専門性も多様な環境
ブレインヘルスケアの別の側面として、青山氏は次のように語る。
「例えば、ADHD(多動性症候群)という発達障害があります。現在は、この症状に対して“ADHD”という診断をつけ、健常と区別しています。しかし、ADHDは脳の一部の発達状態が人と違うだけのこと。鼻の形が十人十色であるのと同じ“個性”です。ブレインヘルスケアが浸透し、脳の理解が進めば、こうした区別をしなくても済む世界をつくれるのではないかと思っています」

つまり、ブレインヘルスケアによって、さらなるダイバーシティを実現できると考えているのだ。同社自身もダイバーシティを徹底している。外国人、性別も関係ない。これが同社のカルチャーの特色だ。

なお、同社には常に成長を目指すことが価値観として浸透していることから、博士号取得者、弁理士、UXデザイナーなど各分野の専門的かつハイレベルなプロフェッショナル人材が集う。
「当社では、“Commit to Growth”を3つのバリューの一つに掲げ、AI研究者、エンジニア、デザイナー、薬事等、各領域スペシャリスト達がお互いの成長に積極的に関わりながら、非連続のイノベーションを生み出していきます」と青山氏は話す。

フルリモートワーク体制の中、メンバー間のコミュニケーションを深める施策として、隔週で“Splink JAM”と呼ぶリアル&オンラインミーティングを開催。オフィスに集まれる人と、来られない人はオンラインで結び、アルコールも口にしながらディスカッションやチームビルディングのアクティビティ等を行っている。また、オンラインでのシャッフルランチもある。

そんな同社が求める人材像について、青山氏は次のように言う。
「素直さ、柔軟性、オーナーシップのある方。スタートアップは冒険の日々です、毎日波に揉まれ、そしてたまに大波が訪れる至難の旅です。そんな状況も楽しめる前向きさが重要。そして当社のミッションやビジョンに共感し、志を一つにしてチャレンジしたい方を是非お迎えしたいと思います」

高齢化課題先進国・日本発の科学技術で世界を狙うスタートアップ。社会貢献性がこれほど高いスタートアップは、そうそうないだろう。やりがいのある仕事をしたい人には、見逃せない募集のはずだ。

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企業情報

会社名

株式会社Splink

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

IT/Web・通信・インターネット系 > ソフトウェア/パッケージベンダ

サービス系 > 医療・福祉・介護サービス

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、上場を目指す、自社サービス製品あり、シェアトップクラス、残業少なめ
資本金

1億円

設立年月

2017年01月

代表者氏名

代表取締役 青山 裕紀

事業内容

◆医療機器プログラム開発および提供
Braineer®(薬事認可取得)
「Braineer®」シリーズは、複雑な脳疾患の検査・診断をより正確・簡易に行えるようサポートするためのソフトウェア医療機器です。脳の疾患は多くの種類があり特徴も多様な形であらわれるため、正確な診断には、画像診断、神経心理検査、生化学など多数の検査を行い、それを適切に解釈するための専門的な知見・経験が必要です。Splinkは、脳疾患専門の医師と協力して、様々な検査情報を用い、それらのより適切な解釈に役立つ情報を提示するためのアルゴリズムを開発、ソフトウェア医療機器「Braineer®」として提供しています。

◆医療AIソリューション開発および提供
「Brain Life Imaging®」シリーズは人々が自分の脳の健康状態を知る機会を提供するための脳画像解析SaaSです。「ブレインヘルスケア®」にとって重要なポイントの一つは、人々が脳の健康状態を適切なタイミングで把握し、健康を維持するためのアクションへと繋げられる機会があることですが、現実には脳健康を測定するサービスはあまり多く提供されていません。Splinkは、脳画像を受け取ってその健康状態を可視化するレポートを出力するSaaS「Brain Life Imaging®」を開発し、脳ドッグを実施している医療機関に検査メニューの一つとして使って頂くよう提供しています。

株式公開(証券取引所)

従業員数

68人

平均年齢

36歳

本社住所

東京都港区赤坂1-14-14 WAW赤坂第35興和ビル4階

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