株式会社タングラム

株式会社タングラムは、2019年創業の中古マンションに関する各種ビジネスを展開している会社だ。主力の売買仲介のほか、買取&リノベーション後の再販売、他社の中古マンションへのリノベーション施工の三つの事業を手掛けており、年200%の急成長を遂げている。

この急成長の鍵を握るのがDXだ。不動産業界は紙や口頭ベースが多いうえに非効率な作業が多い。これまでにタングラムのシステムエンジニア部署では、それらをデジタルに置き換えてスピード感を上げることに注力してきた。

例えば、一つの例としてダイレクトメールの郵送業務改善が挙げられる。以前は社内メンバーによる手作業でダイレクトメール作成を行っていたそうだ。営業マンが手紙を折り、宛名ラベルを貼り、郵便局まで運んでいたのだ。これら全てをシステム内で完結できるような体制を作ったことで一人あたりの生産性が上がり、空いた時間をお客様対応に充てることが可能になった。こうした業務や営業活動の効率化を図ることで、成約件数の増加や部下のマネジメントなどに注力できる環境を構築。結果としてタングラムでは社員のモチベーションも上がり、どんどん新しいアイディアが出るといった好循環に繋がったそうだ。

そしてある部署では、DXが進む2年前と比較して人数は3倍に、成約件数は7倍に伸びている。タングラムは創業時から多くの改善を行ったことで成果を上げてきたが、それはまだほんの小さな一歩に過ぎない。

企業風土として社員全員が意見を上げやすい環境なので、様々な課題や改善案が常に浮かび上がってくる。それをシステムエンジニア部がとても速いスピードで具現化し解決している。既存のエンジニアメンバーは技術的知見がとても広くて深いのだが、唯一のネックとして人数の少なさが挙げられているそうだ。これから新しい仲間が加わることで、より高度なことにチャレンジできるようにしたいとタングラムメンバーは考えている。

タングラムはまず、“紙、紙、紙”の文化にメスを入れ、次々とデジタルに置き換えてきた。大量の書類は電子化。日々、増え続ける名刺をスキャンして保管。顧客管理システム、物件データベースとAI査定基盤等を自前で作り、既に稼働している。そのような自前アプリケーションのみならず、経理処理にはクラウド会計ソフトを、対顧客では電子契約サービスを業界内でも早いタイミングで導入する等、便利なSaaSサービスの利用もどんどん行っている。「社内はみんなITに疎かったのですが、システムエンジニア部の尽力でDXの威力を痛感し、今では喜んで使っています」とタングラムの営業メンバーは言う。

今後は電話営業の音声を自動録音後、感情分析を行い、そこから効果的なアプローチ手法を探り、共有するサービスの導入も計画中だ。

とはいえ、まだまだ不動産業界には変えるべきことがたくさんある。AIは査定に使うだけでなく、より精密な価格予測システムへと発展させる構想を持つほか、IoTを使った住まいのスマート化やVR・MRの技術を活用して完成イメージを示すこと等も取り組みたい課題として挙げている。このように、現在は各所でデジタル化を進めている状況だが、それらの社内システムを一気通貫させる等して、会社全体の最適化も進めていく。

社内だけでもこれほどできることが沢山あるが、タングラムはそれだけで終わるつもりもない。例えば顧客向けに、不動産売買にファイナンシャルプランニング等も含めたライフプランサポートのサービス等も視野に入れている。情報が沢山集まっているだけに、やれることはいくらでもある。構想は膨らむばかりだ。

「不動産は人生や生活に密着しているものなので、アイデア次第でやれることは沢山あります。当社ならデータもスキルもある。これから入る人には、私から伝えられる知識やスキルもありますし、一緒に新しいことに取り組む中で、新しい技術も積極的に使っていきます。スキルを身に付けたい人には、本当にお勧めの環境だと思います」とシステムエンジニア部のメンバーは言う。

特にAIを身に付けたい人にお勧めだという。不動産は取引事例等の公開されている情報が多く、AIとの親和性が高い領域だ。膨大なデータをどう活用すれば最適な解を導けるか、様々に分析し、試す中で知識も経験も得ることができるからだ。

やれることの幅広さ、多様さに加え、取り組む環境も魅力的だ。何しろ現在の直接のユーザーである社員から経営層までの社内メンバーがみんな、作るもの全てを本当に歓迎してくれるうえに、アイデアもどんどん出してくれる。不動産業界は、まだITに馴染みが薄い会社が多い傾向にあるが、タングラムは違う。その素地を創業時から築き上げているため、社員はデジタル化によるメリットがよく分かっているからだ。

その為、経営陣としてもシステムエンジニア部署を拡充し、メンバーが伸び伸びと働ける環境を提供することが急務だという認識がある。本当に、会社にとってなくてはならない部署で、期待は大きい。

前述したような仕事の広さと面白さに加えて、働く環境も同社の魅力に挙げる。
「私は人間関係や雰囲気等をとても重視するタイプですが、その点でも、タングラムはとてもいいですね。緊張感はありますが、ギスギスしていないし、何より課題を解決するとみんなが喜んでくれる。その心理的リターンは大きいです」とシステムエンジニア部のメンバーは語る。ちなみに心理的リターンだけではなく、報酬面でもリターンに大いに満足しているという。成果を出せば報いるスタンスの会社だ。

エンジニア部門は、これから本格的に規模を拡大していくところだ。このタイミングで入る人には、中核となって活躍することを期待しているとのこと。様々な技術や知識が得られることはもちろん、マネジメント経験も存分に積めるだろう。その人の描くキャリアプラン、志向によって、会社側も柔軟に活躍の場を用意するつもりだ。

「当社を踏み台にしてもらって構いません。当社は、いる間に活躍してくれればOKというスタンスもあります。むしろそのような気概のある人は大歓迎です。」とシステムエンジニア部署のメンバーは語る。これから共にエンジニアチームを作り、盛り立ててくれる仲間を待っている。