ご略歴をお教えください。
神奈川県にある大学で化学を専攻しました。4年生の頃はまさしく「就職氷河期」で、理系にもかかわらず就職先がなかなか見つからなかったのです。そんな中で、セメントの改良を手掛け、化学系の学生を求めていた建設会社と出合えて入社しました。 その後の紆余曲折を経て、学生時代にゼミで手掛けたプログラミングが好きだったことからエンジニアに転じようと、システム開発会社に転職します。ところが、「営業に向いている」と言われ、自分の適性がよく分からないままSESの営業をすることになりました。 当時、COBOLを使う40代以降のエンジニアが余っていたのです。そこで、そんなフリーのエンジニアを集めるとともに、案件も集めてマッチングを図ると上手くいきました。すると双方から喜ばれ、次第に人や案件が集まってくるようになったのです。そのことがとても喜ばしく感じました。 この仕事は意義があるけれども、エンジニアにもっといい仕事をしてもらうために、正社員で雇用することを会社に提言したのです。ところが、会社は雇用リスクを恐れて認めてくれませんでした。ならば自分でやろうと独立し、当社を創業した次第です。
御社を創業して、どういったことが実現できましたか?また、これから御社をどういう会社にしていこうと考えていますか?
2024年で会社設立20周年を迎えました。しかしながら、目指したい頂上まで道半ば、まだ5合目という感じです。 愛知県で前職の営業をしていた時、業界には何社かの大手があってキラキラした存在に見えました。ところが、東京に行った時に段違いのキラキラ度合いに圧倒されたのです。地方と東京は全く違う。そこで、会社をつくった時は首都圏で知名度のある会社にしたいと思いました。 現在は愛知県のメーカーの間ではそこそこ知られた存在となりましたが、首都圏では知名度がありません。まだまだやるべきことは沢山あると思います。特に、メーカー以外の商社等の大手企業との取引を増やさなければ、と考えています。
そのために社員に対して期待することや、社員が御社でどんな人生を過ごしてほしいかの思いをお聞かせください。
お客様である大手企業には優秀な人材が数多く在籍しています。人材は環境が育てるものですが、中小企業と何が違うのかを考えると、仕事の中味が違うわけです。大手ではより上流工程の仕事をしています。 当社は、大手のお客様と直契約が大半といっても、実際にはお客様の中流から下流工程の業務が多く、「使い勝手のいい下請け」という側面がまだまだ大きいと思います。そこで、下請けではなく「対等のパートナー」となり、上流工程からこそ任される存在にならなければなりません。 そのためにも、当社のエンジニアの交渉力や思考力、ビジネスセンスやマインド、スキルをもっと高めたいと考えています。 求職者の方へ。当社は社員一人ひとりに向き合い、キャリアビジョンの実現を最大限支援しています。温かい会社だと自負していますので、ぜひ一度アクセスしてみてください。
稲葉さんの仕事観をお聞かせください。
お客様から仕事を頂くことに対して感謝する気持ちしかありません。社員も、毎日「いい仕事ができて良かった」と言えることが最大の喜びであってほしいです。その結果、お客様から「ありがとう。次もまたお願いします」と言っていただけることに勝る喜びもないでしょう。だからこそ、そう言っていただくために技術やビジネスマインド、スキルを磨き続けているわけです。 しかしながら、エンジニア不足の今、世の中にはハイスキルのエンジニアを中心に「仕事をしてやっている」といった風潮があるのではないかと懸念しています。そうした驕りは自らの成長を阻害するだけだと思いますね。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
私は回遊魚のマグロのように、止まったら死んでしまうタイプで、常に何か動いています。家でゴロゴロすることも、ほぼありません。唯一、アニメを見る時に座っているぐらいです。ちなみに、その時は飼い猫を膝の上に乗せています。保護猫を引き取りました。 アウトドア活動では、20代の頃に熱中したバイクに今でも乗り続けていて、年に数回ツーリングに出掛けています。会社に「ツーリング部」をつくって、社員も誘っています。 また、サバゲーにもハマっていて、これも社員と楽しんでいますね。さらに、田舎の古民家を自宅に改造し、その庭に社員を呼んでBBQもします。 そんなことから、当社にはフラットでアットホームな雰囲気が濃厚なのではないかと思います。