代表が歩んだ道のりと、会社設立の背景についてお聞かせください
私は16年間、外資系コンピュータメーカ-でFE業務やマネジメントに従事していました。その頃のIT業界はベンダー依存で高額かつ硬直的なシステムが主流でしたが、90年代中盤頃からオープン化が進み、より柔軟なインテグレーションが求められる時代となっていました。この新しい方向性に大きな可能性を感じ、メーカーに縛られない自由なシステム構築を目指して、SIerに転職しました。 SIerでの勤務後、一度個人事業主として独立しましたが、その後、先輩が立ち上げた会社に参画しました。そこで、全国規模のPC・サーバ入れ替えプロジェクトにPMOとして参加し、成功に導きました。さらにPMや人材採用も担当しながら、顧客からの信頼を得ることができました。 その経験と実績を基に、2000年に設立したのが当社です。これまでの24年間、ときには厳しい局面もありましたが、社員の生活を守る責任と、顧客の信頼を裏切らないという信念を持ちながら、経営を続けてきました。
会社設立から現在までで印象的だった出来事や挑戦的な取り組みがあれば、教えてください
特に印象的だったのは、2000年頃のITバブルの崩壊と、2008年のリーマンショックです。当時、多くの企業がリストラに踏み切る中、当社は官公庁案件や補助金を活用したプロジェクトを多く手掛けていたため、他社ほどの大きなダメージは避けられました。しかし、キャッシュフローを考えた時、より安定した収益を確保するために、常駐型ビジネスを増やす一方で、請負型案件にも積極的に取り組みました。この時期は、安定と挑戦を両立させる難しい局面でしたが、結果的に柔軟な対応ができました。 2010年頃からは、新たな挑戦として自社製品の開発にも注力しました。これは、社会に貢献できる独自のソリューションを提供したいという考えからです。そして2022年に、フジデノロ株式会社のグループに加わりました。今後は、実業を手掛けるフジデノロとのシナジーを生かすソフトウェア開発事業を計画しています。これにより、新たなビジネスチャンスが生まれ、社員の成長機会がさらに広がると確信しています。
今後の会社の成長と描く未来像ついて教えてください
当社は社員数100名規模の中堅企業への成長を目指しており、事業規模を20億円、さらには30億円へと拡大していく目標を掲げています。 時代のニーズに応えつつ、ITインフラソリューション・SES・システム開発という3つのサービスメニューを軸にして、クライアントに最適な提案を行い続けることが、今後の成長にとって重要だと考えています。 目標を実現するためには、社員が自分のキャリアと会社の成長を結びつけられる環境を整備することが重要です。具体的には、OJTや研修制度の一層の充実や、社員同士またはマネジメント層とのコミュニケーションの推進、帰属意識を高める仕組みの整備を進めていきたいと考えています。中でも社員一人ひとりが自己成長を感じられるキャリアパスの構築支援には、特に力を入れていく予定です。 私たちは、社員と共に未来を築き、全体に価値を提供する存在を目指して、これからも挑戦を続けていきます。
経営者として心に留めている考えについてお聞かせください
経営者として、私はカリスマ的なリーダーではありません。自分自身の能力や、社員一人ひとりの力を引き出し、全体の力を生かすやり方しかできないと感じています。社員のやる気や成長を支え、彼らの力を最大限に引き出すことが私の役割だと思っています。 社員と私は、考え方や行動が互いに影響し合っていると感じています。社員は、私がどんなことを考え、何をやろうとしているのか敏感に感じ取ります。そのため、私自身がしっかりと背中を見せる行動を取らなければならないと思っています。 そして、私は最終的には全ての責任を取る覚悟でいます。どんな時も、決して逃げず、社員のせいにはしないという意識を持っています。社員もそのことを理解してくれていると感じています。そのため、誠実な行動が重要です。社員に対しても、クライアントに対しても、嘘をつかず、信頼と尊敬を持って接することが、私の経営の基本。これは人生においても、会社経営においても変わらない私の信念です。
最後にGreenで転職活動を行っている方へ向けたメッセージをお願いします
当社の特長のひとつは、退職する人が非常に少ないという点です。例えば、70代を超える正社員の方もいらっしゃいますし、20年以上も会社に勤めている方もいます。長く働ける理由を言語化するのは難しいですが、新しいことに挑戦し続けられる風土や、自由な発想を歓迎する文化が要素としてあるかと思います。 さらに、私たちの強みは、社会のニーズに適合したインフラやシステムの提供です。時代の変化に応じて、適切にターゲットを絞り、私たちが持つ強みを発揮できる領域を見極めていきます。特に「2025年の崖」とも言われる時代の変革期においては、インフラの重要性が一層高まるでしょう。しかし、インフラに触れる人材が少なくなってきている現状を鑑みると、今後はそうした人材の確保と育成が重要な課題となります。 このような時代の流れの中、皆さんの意欲を生かせる場がここにあります。対話の中で、お互いに理解を深めていきましょう。一緒に未来を築いていく仲間を心よりお待ちしています。