営業から人事にキャリアチェンジ転職をしたそうですが、その理由は?
新卒入社した人材派遣・人材紹介を手掛ける会社で、7年間求人広告の営業をしていました。そこからキャリアチェンジを試み、人事の仕事にチャレンジすべく、未経験でゲームの開発等を手掛ける会社に転職しました。人材派遣・人材紹介を手掛ける会社で働く中で、結構な数の人が入社後に辞めてしまう事実を知り、人が入社した後の仕事に関わってみたいと思ったのが、人事の仕事に変わろうと思った理由です。営業として働く中で、ものを売るよりもチームでミッションを達成することに喜びを感じる自分を発見し、人を育てる仕事に就きたいと思いました。 その会社に決めたのは、未経験でも採用してくれたことに加え、会社の規模が人材派遣・人材紹介を手掛ける会社に比べ小さかったこと。意思決定が早いかな、と。未経験からキャッチアップするには、人よりも速いスピードで業務を経験しなければならず、そのためにはIT企業がうってつけだと考えました。ゲームの開発等を手掛ける会社で3年間、人事を経験し、金融系のウェブサービスを手掛ける会社に転職しました。今でこそ大きな会社になりましたが、私が入社したのは創業3年目。70人規模の会社だったところに、人事担当として採用以外の全てを任される形で入社しました。
急成長したバックオフィスSaaSを提供している会社では、どんな仕事をしましたか?
バックオフィスSaaSを提供している会社には9年間在籍し、最初の5年間は人事の責任者として働き、後半の4年間は事業部に異動し、パートナーセールス部門のセールスとカスタマーサクセスの責任者を務めました。会社が急成長するのを、内部から見ていました。メンバー数だけで見ても、5年間で10倍になる爆発的な成長でした。成長痛ではありませんが、組織が崩壊しそうなぐらい社内の人事マネジメントに課題を抱えており、その時に出会ったのが「FFS理論」でした。 人事の責任者をしていた時に「FFS理論」を活用したチームマネジメントを導入し、これが私にフィットしたようで、事業部に移ってからもチームメンバーとのコミュニケーションや組織作りは「FFS理論」を土台にしていました。人事の立ち上げをバックオフィスSaaSを提供している会社で経験させてもらい、次は会社の立ち上げフェーズに携わりたいと転職を考えていた時に、「FFS理論」の普及に努めるヒューマンロジック研究所からrelateのことを紹介してもらい、それがご縁に繋がり当社にジョインしました。
relate株式会社では、どんな役割を担っていますか?
当社では、執行役員の肩書で事業全般を見ています。営業もバックオフィスも経験してきたので、業務にこだわりはなく、セールスもデリバリーも何でもやります。役員を含めて13名の会社ですから、業務が明確に定まっていないところもあり、みんないろんな仕事を兼務している状態です。「FFS理論」を使ったSaaS『re1ate cloud』のPdMも務め、その業務を後任に引き継いだ今は、マーケティングも担当しています。マーケティングの人材が入社して、業務を引き継ぐことができれば、また別の仕事を担当すると思います。 会社のゼロイチを経験したくて、当社にジョインした身として、会社の成長には責任を持って取り組みたいです。私は当社を「作品」という言葉で表現していますが、人から価値ある会社と認められるように、サービスや組織を創造していきたい。売上高やユーザー数だけをKPIとは考えておらず、多くの人から「働きたい」と思ってもらえる会社にしたいです。だから、早い段階で新卒採用にはチャレンジしたいところです。若い人から「働きたい」と評価されると、長く存続する会社になれると思っています。
「FFS理論」の熱烈なファンというお話ですが、服部さんが考える「FFS理論」の強みは?
私が感じている「FFS理論」の優れている点は、納得感があるところです。タレントマネジメントや従業員サーベイのツール、あるいは性格診断の類のサービス等、人材系の診断ツールは世の中に山ほどあります。人事の仕事をしてきた私も、いくつものツールを試してきました。どのツールがベストかは、人によるでしょうが、私にマッチしたのは「FFS理論」でした。しっかりと結果が出るのもありますが、それ以前に、ロジックに納得できました。 他の診断ツールに比べ「なぜ」の部分がしっかりしています。それが導き出された数値の納得感に繋がり、ひいては結果になるのだと思います。論理的であるから再現性も生まれます。「FFS理論」がチームマネジメントで結果を出すのは、ロジカルだからだと思います。ロジカルなのは、デジタルとの親和性も高く、だからこそ『re1ate cloud』でテクノロジーとして提供可能です。 SaaSにすることは、インパクトが非常に高い。コンサルティングでは大規模な組織しかサービス提供のターゲットになりませんが、「FFS理論」が解決する課題は、人が二人いれば発生するものです。SaaSにしてコストダウンを実現すると、多くの人が「FFS理論」を活用できる世界が出来上がります。
仕事をする上で、大切にしていることは?
座右の銘としている言葉があります。「自分が輝き、周囲を輝かす」。これは自分の過去の失敗に学んだ自作の言葉ですが、仕事をする時はいつもこの言葉を意識しています。人のために何かしようと思うと、自分を後回しにしてしまいます。そうすると、自分が潰れてしまい、人のために何もできなくなります。人のためになることをしたい時こそ、自分が活力を保たなければなりません。 新卒の際に就職先を探している時から、変わらない私の行動原理があります。それは「成長」と「貢献」の両輪が連動していることです。私が転職したのは、この両輪が上手くかみ合わなくなった時でした。自分の成長を実感でき、それが会社や組織に貢献している意識を持つ状態。成長できなくなったり、貢献できなくなったりしたら、次の場所を求めて移動してきました。