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インタビュー画像橋本 祐樹 執行役員 ZOZOTOWN CPO(Chief Product Officer) 未経験からエンジニアになった、ZOZOTOWNの最高責任者。慶應義塾大学商学部を卒業後、新卒で株式会社ZOZOに入社。未経験でソフトウェア開発の部署に配属を希望し、エンジニアライフを始める。ZOZOTOWNのプロダクト開発に携り、キャリアの階段を駆け上がる。2023年より執行役員兼ZOZOTOWNのCPOを務める。

新卒で株式会社ZOZOに入社した理由を教えてください。

新卒でZOZOに入社したのは2012年。私は新卒入社6期生です。当時のZOZOは今に比べると、まだまだ小規模な会社でした。ZOZOTOWNの知名度は上がっていましたが、社内の雰囲気は「まだまだこれから成長していくぞ」という勢いに溢れていました。大学で就活する際に、イキイキと活躍するビジネスパーソンになりたいという思いがあり、商学部の周囲の友達が銀行や商社や保険会社に進路を決める中、私は広告業界やインターネット業界といった業界をターゲットにしていました。 私自身もZOZOTOWNのユーザーでしたが、ZOZOという会社のことはよく知りませんでした。詳しく調べてみると、かなりぶっ飛んだ会社だなという印象を受けました。「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」といった企業理念もエモーショナルで、この会社ならおもしろい未来が待っているのでは、とほぼ直感で入社を決めました。

ZOZOに入社した後の経歴についてお聞かせください。

入社研修で部署説明会があり、それぞれの部署がどんな役割を担っているか、理解を深める機会がありました。私は広告に興味があったので、マーケティングの部署に行こうと考えていたのですが、部署説明会で開発の仕事を知り、ソフトウェア開発に興味を持ちました。自分の頭で考えたものを自分の手で作れるようになったら、とても面白いのではないかと考え手を挙げました。 未経験だったので、まずはデータベースの勉強から始めました。ZOZOTOWNがどんなデータで構成されているのか、理解するところからスタートです。その後は、無我夢中でプログラミングのスキルを身に付けていきました。 最初の2~3年は、エンジニアとしての土台作りに費やしました。4年目に、商品ページ開発のチームリーダーを任せてもらえることになり、経営陣と直接やり取りをしながら、1年間ひたすら商品ページを改善する仕事を担当しました。

ZOZOTOWNの”CPO”とはどのような役割ですか?

入社8年目に部長になって、現在はZOZOTOWNのCPO(Chief Product Officer)の肩書きで、ZOZOTOWNプロダクト全体の開発責任者を務めています。ZOZOTOWNに必要な開発の取捨選択、足下の事業状況だけではなく数年先の中長期的な事業発展も見据えて開発の指揮を執っています。 プロダクトは、事業の一つの要素だと考えています。Webサイトやアプリといったプロダクトがサービスの中心にありますが、いい商品を揃えるために営業担当がブランドと良好な関係を構築し、マーケティング部がいい顧客を集めるために広告やマーケ戦略を考え、フルフィルメントのチームが円滑な物流を支えている。そんなすべての要素が密接に絡み合ってサービスを作り上げています。だから、プロダクト開発の責任者として、ビジネス部門とのコミュニケーションを大切にしています。 ZOZOTOWNを、機械的なECや感情のないECにしたくないという思いがあります。本当に世の中のファッションライフに寄り添えるサービスにしたい。ただ欲しいものを買うだけなら他のECでもいいわけで、ZOZOTOWNのユーザーにはZOZOTOWNを使う価値、それはショッピングのワクワクする気持ちだと思いますが、それを提供できるサービスであり続けたいと考えています。

ZOZOTOWNのリプレイスについて教えてください。

ZOZOTOWNもサービス開始から20年弱が経ち巨大なシステムになりましたが、ベースとなる技術が少し古くなってきました。今後のサービス発展を鑑みれば、システムをリプレイスして開発速度を速め、小回りの利く開発ができる環境を整えていく必要があります。そこで、数年前からZOZOTOWNの現行システムを見直して、モダン技術を取り入れながら未来を見据えたシステムに生まれ変わる計画を進めています。 モノリシックな1枚岩のシステムから、並行開発や開発速度向上、強い耐障害性を実現していくために、クラウド移行を進めながらマイクロサービス化するという方針を選びました。また、もちろん事業運営を止めるわけにはいかないので、システム全体を一気にリプレイスするのではなく、機能ごとに切り出してリプレイスを実施しています。2025年にはZOZOTOWN全体がほぼ新しいアーキテクチャに生まれ変わる予定です。リプレイスの指揮は当社のCTOが執っています。エンジニアにとってリプレイス案件は、古い技術と新しい技術に触れる絶好の機会で新しいシステム全体を把握することもできるので、今後の開発もやりやすくなります。エンジニアがZOZOに入社するには、最高のタイミングだと思います。「ファッションのことならZOZO」という合言葉を掲げ、ファッション業界の隅々まで根を張っていく未来を描いているフェーズなので、ここから数年は開発部門もビジネス部門もおもしろい仕事をさらに体験できると思います。

仕事をする上で大切にしていることはなんですか?

ありきたりな表現ですが「前向きさ」です。会社も個人としてもポジティブさをすごく大切にしています。自分がチームを率いるようになってから、チームの雰囲気を形作るのはリーダーなのだと痛感しています。良い意味でも悪い意味でも、チームはリーダーの色に染まるもの。ネガティブな人間がリーダーをやっている組織で働いても、楽しくないですよね。だから、いついかなる時もポジティブであることを大切にしています。 会社としても2019年に代表が代わりましたが、ZOZOが大切にしてきた思いや考えは変えずにうまく残し、そのZOZOらしさをしっかり言語化し、それに沿った組織整備や体制強化を進めています。これからも変えるところと変えないところをしっかりと見極めて、社員全員で「ZOZOらしさ」を体現する会社であり続けたいと願っています。

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