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インタビュー画像代表取締役 CEO 松本 隆一氏 高校時代に独学でプログラミングを修得。自身が通っていた東進衛星予備校の授業配信システムを開発し、同校に導入した。現在も同校では自身の開発システムで授業が行われている。高校卒業後、航空保安大学校を経て国土交通省に入省し、航空管制官として羽田空港に勤務。2013年に退省し、同年CBcloud株式会社を設立し代表取締役に就任。2015年4月には「エリア情報共有システム」特許取得。 2016年6月「PickGo(旧:軽town)正式リリース」

創業時の思いについて教えてください。

沖縄県出身というのもあるかもしれませんが、私はとにかく人が好きなんです(笑)。起業した当時、様々なサービスやアプリなどが次々と登場していましたが、どれも「IT×IT」でそこに「人」が絡んでいないことが多いと感じていました。 「IT」がデジタルである一方で、「人」というのはアナログです。そのアナログの「人」の良さを引き出すものこそが「IT」だと私は思っていて、それを自分のビジネスで表現したいという思いが強かったですね。 当社の「PickGo」というサービスで言えば、ドライバーという職業の潜在的な魅力をITの力を使って引き出したいという考え方が根幹にあります。また、組織面においても、何か課題に直面したときには社内の「人」の力を合わせて解決し、乗り越えたらみんなで気持ち良くお酒を飲むというようなアナログなコミュニケーションを大切にしています。

物流業界に携わる魅力について教えてください。

私たちは食べ物や家具、衣服などいろいろなものに囲まれて当たり前のように生活していますが、身の回りにあるもの一つひとつに本当に様々な人が携わっています。そして、よくよく考えてみると、ほぼ全てのものに物流が関わっているということに気づきます。 社会インフラを支える物流業界で新しい仕組みをつくるのはもちろん非常に大変なことですが、そこで新たな雇用を生み経済的にも社会に貢献できる魅力はやはり大きいですね。 前々から起業するならどんなことにチャレンジしようかなと思いを巡らせていて、行き着いたのは「必要な人に必要なものを」という考え方でした。「あればいいな」というサービスはどんどん生まれては消えていきますが、「必要な人に必要なものを」提供するサービスは長生きしますし、多くの人に感謝もされます。 そういった意味では、電気やガソリンなどもそうかもしれませんが、物流も私たちにとって常に身近なもので、全ての人が必要としています。私は義父の営んでいた運送業を引き継ぐ形でこの業界に携わることになりましたが、結果的に素晴らしい経験ができていると思います。

長期的にどのような会社を目指していますか。

ものづくりという分野では日本は世界に打って出ているかもしれません。しかし、例えば自動車にOSが搭載されるなど、これからはますますハードがソフトに食われる時代でもあります。また、日本が世界に誇る「サービス」というのは現状ではあまりないのではないでしょうか。海外で通用する日本発のサービスをつくることが、当社の大きな目標ですね。 それは必ずしも「PickGo」ではなくてもいいと思いますし、今の事業で成功してそれをもとに新しい領域にチャレンジするかもしれません。人材のマッチングという意味では、買い物代行などに挑戦するかもしれないですし、「人」にフォーカスし続けることで、ゆくゆくは教育という分野に行き着く可能性もあります。極端な話をすれば、学校をつくろうというという動きになるかもしれませんね(笑)。 根底にはやはり「人の可能性は無限大」だという考え方があります。その考えをもとに、いつか世界で勝負できる日本発のサービスを生み出したい。それが当社の目指すところです。

仕事をするうえでの信条を教えてください。

「やると決めたらやる」ということですかね。もう打つ手がないところまでやり切ろうと決めています。 まだ社員が2名だった頃、大手運送会社に何度も営業の電話をしたことがあります。もちろん、ご想像通り一方的に電話を切られます。それでも諦めずに、「電話が途切れてしまったのですが……」と言って15回くらいはかけたと思いますね。国際宅配便の大手などに対しては、荷物問い合わせ窓口にまで電話をかけました(笑)。今では、その各社に当社のシステムが導入されているわけです。 例えば、大企業の営業担当者が企業名を名乗って営業の電話をかけたとします。そこで断られると、看板を背負っているがゆえに次の電話ができないんですよね。でも、ベンチャーは看板がないからこそ食らいつくことができるんです。 ベンチャーは大企業には絶対に勝てないと思いがちですが、勝てるところはどこだろうと常に追求しなければならないと考えています。自分たちにしかできないことを探って、最後までやり切る。他にはできないことができるからこそベンチャーだと思っていますし、それがこの環境ならではの仕事のやりがいでもあると考えています。

社員にはどのように成長して欲しいですか。社員に対する思いを語ってください。

我々が一生懸命サービスをつくるのは世の中に貢献するためでもありますが、その一方で、サービスづくりに関わるメンバー一人ひとりの成長も重要な目的だと私は考えています。 当社はひとつのサービスをずっとやり続けると決めているわけでもありませんので、メンバーには今後様々な経験を通して人として成長してほしいと願っていますね。 「このサービスをつくったあの人だ」というふうに、一つひとつの実績が会社の枠を超えてその人の社会的な付加価値になっていけば、私としても嬉しく思います。 将来的に起業を考えている方や、当社を踏み台にしてステップアップしたいという方も大歓迎です。その人が新たなステージで活躍してくれれば、そのつながりもまた当社の財産になっていくと考えています。

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