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インタビュー画像代表取締役社長 森啓太郎 1973年生、修士課程修了後、ソフトバンク株式会社を経て、アカマイ・テクノロジーズ日本法人立ち上げに参画。営業本部長に就任し、2008年度営業成績は世界No.1などの実績を残す。2012年安心食品専門EC会社を設立。 2016年6月にファーストアカウンティングを設立しAIによる会計分野DX改革への貢献を目指して全力疾走中。 富山県生まれ、新潟育ち、趣味は旅行・おいしいお店探し、3児の父、春は花粉症が悩み

この会社を興そうと思われたのは何故ですか?

 食品小売のeコマースの会社を経営していた時、仕入れの買い付けで大きな支払いがありました。金額的には問題がないと思っていたはずが、入金と支払時期の問題で一時的に資金不足が発生し、黒字ながら会社が倒産するような危機的な場面が発生しました。これは経営として大きな失敗につながりかねない大きなできごとでした。  結果的にはこの問題は回避することができましたが、中小企業にとってクリアでタイムリーな会計は非常に重要なことであり、時には会社の生命線になるということを強く感じました。  本業のeコマースはいろいろな自動化の取り組みをしていましたが、ここからは会計の自動化も取り組んでいきました。しかし、会計の自動化を目指す中では、様々なことが課題となり、どうしても思ったように自動化することができず片手間では難しいことがわかってきました。  会計の自動化を進めるにはもっと専門的に真剣に取り組む必用があり、調べていくとAI(特にDeep Learning)の技術が利用できるということ、その成果は必ず社会に広く貢献することができると考えるようになり、現在のファーストアカウンティングの起業につながりました。

急拡大している中で、理想の組織像をつくるために何を大事にしていますか?

 大事していることは、全員が同じ目標に向かうようにコミュニケーションを行うことや、そのコミュニケーションの中で一人ひとりの意見を尊重すること。  また、現時点では営業マンが居ない技術者メインの会社ですので、エンジニアがパフォーマンスを発揮しやすい環境づくりという部分も大事にしています。  そして採用については、会社としてもっともこだわり、重要視している要素の一つです。スキルマッチという部分はもちろんですが、我々のビジョンを共有して同じ夢の実現に向かって共感してチームとして全力を尽くせるように、熱意とチームワークがとても大切なことだと思っています。会社は人によって組織され、集まった人によってサービス・製品がつくられるため、何よりも優秀でありパーソナリティも良い人財が重要なポイントであると考えています。

ファーストアカウンティングに入社する魅力をお聞かせいただけますか?

 現在はメンバーが約100名という人数規模のスタートアップベンチャーです。  そんな成長ステージに入った当社ではありますが、一人ひとりが専門性を持っており、更に何よりも高いモチベーションをもった奇跡のように素晴らしいメンバーが集まっています。そして同じビジョンの実現に向かって全力を尽くしており、実はこのチームでいっしょに仕事をすれば、何をやっても成功するのではないかと思える時さえあります。  世の中には多くの大企業や優良企業、すごい企業と呼ばれる企業がありますが、どんな会社でもスタートの時期があります。我々はこれからすごい企業といわれるようになると信じています。すごい企業に入社することよりも、すごい企業を創る側になれる機会はなかなかありません。このチームに入ればその経験を積むことができると思っています。  当社はAI特にDeep Learningの技術をコアにして専門的に現実にある課題を解決し、改善していくことを繰り返しています。技術的にはどんどん新しいものを採用しながら、日々新しい進歩を感じることができます。先週まではもしかして無理かもしれないと思っていたようなことも、新しい技術の利用や工夫を加えることにより結果が改善していき、新しい結果に驚き社内で歓声が起こることがしばしばあります。  これは技術者としてもビジネスマンとしても時代の進歩を目前に肌で感じるとてもエキサイティングなことです。それをお客様に使っていただいた時の驚きと笑顔、そして感謝の言葉をいただけることにとても幸せを感じます。  日々の技術革新を体感できるだけでなく、我々のソリューションは必ず多くの方々の役に立ち、日本の発展に大きく貢献すると考えています。そのチームの仲間に入り、いっしょに世の中を変えていくことは人生にとって有意義な時間になることでしょう。

この会社でどのようなことを実現していきたいですか?

 産業革命の時代1811年から1817年頃、イギリス中・北部の織物工業地帯に起こったラッダイト運動という機械破壊運動がありました。人々は機会使用の普及により、失業を恐れた手工業者・労働者が集団で機械を壊していく運動でしたが、現代になればこのような運動は意味がなく、機械とは競わずにうまく利用するようにした労働者の生活が豊かになっていったはずです。  まさに今は情報革命の時代。これからは、AIをうまく利用していくことで、労働者の生活がより豊かに変化していきます。  日本の労働人口はどんどん減少し採用難の時代であり、政府も掲げる「働き方改革」が必用な時代です。我々はこの改革の対策の一つの軸である労働生産性を上げることに大きく貢献することができます。  AIの力で人々を繰り返しの単純作業から開放することで、本当に人でなければできないことに集中できる有意義な時間を過ごせる環境の実現をしたいと考えています。  まずは、紙をデジタル化するという部分を中心にしていますが、そこで生まれる膨大なデータを元に解明できることは沢山あり、その先の事業構想は社内でも次々に生まれてきています。想像するだけでも、我々の未来はとても楽しくなります。

これまでの来歴をお聞かせ下さい

 大学院修了後、もっとも成長しているIT企業と呼び声が高かったソフトバンクに就職しました。  その頃、日本は電子機器や製造が経済を牽引しており、PCの普及は企業には浸透し始めていましたが、まだ個人レベルやエンターテイメント分野までは進出しておらずソフトウェア産業はこれから発展するであろうという時期でした。  そのような時代背景の中で、ソフトバンクはソフトウェア流通ビジネスから情報通信大手になっていきましたが、その過程でインターネットという情報通信の大きな変化が起こりました。インターネットは後に世の中を大きく変えることになりますが、成長の過程の中では様々なソリューションやサービスが生まれたり消えたりしていきました。爆発的に普及していく日本のインターネットビジネスに対し、米国アカマイ テクノロジーズのコンテンツ デリバリー ネットワークを投入することになり、私もそのメンバーとして参画しました。しかし、日本のマーケットでは一気に広げることができなかったこともあり、ソフトバンクからは独立してビジネスを進めていくことになりました。  結果的にはその後アカマイ・テクノロジーズが急成長したこともあって、私自身は一人目の営業担当として、目まぐるしく成長する日本のインターネットビジネス界の中でいろいろな経験を積ませてもらいました。その時の経験が今の自分の土台となっています。  成熟していくインターネットビジネスの中心にいることを感じながら、3.11の大震災に強く衝撃を受けました。各種報道からの情報やボランティア活動などをする中で、安全な食品を求めている方々が多くいることを実感し、これを専門で扱うEコマースの会社を起業し代表取締役に就任。これが経営者としてのスタートとなりました。そのビジネスは順調に業績を伸ばしておりましたが、ご縁のある会社へ事業譲渡しました。  Eコマースの事業を行っていた際に経験や反省を活かし、経営上の課題に役立つソリューションを提供したいと強く思うところがあり、このファーストアカウンティング起業に至っています。

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