「SES業界で人材定着率94%」とされておりますが、現状ではどのぐらいでしょうか。 高い定着率を実現できている背景や取り組みについてお知らせ下さい。
現在の定着率は94~95%、定着率が高い理由は3つございます。 1点目:何を?どのように頑張れば報われるか?評価のモノサシ(=当社オリジナル・コンピテンシーディクショナリーで明文化。自らの行動を促すために、成果主義ではなく行動主義となっている)が明確化され、昇格・処遇と連動しているから。 2点目:最上流から最終工程まで、全てのシステム工程に対応しているため、未経験の上位工程にトライできる環境が整っていることから、行動主義の評価制度と連動し、チャレンジする社員が多く、技術力向上スピードが他社に比べて早い。 3点目:技術者カルテ、を全社員分作成・把握しており、客先常駐の社員であっても「独りぼっち」にならず、かつ技術的な課題解決のために直属上司は当然として、斜め上の上司も含めた個別指導体制(=人を育てられる人・人を育てる行動を評価する評価制度と連動。技術者のスキルに合わせて学べるよう初級・中級・上級編で構成されたスキルアッププロジェクトもこの個別指導において活用しているツールのひとつ)が整っているから。 また、上記3点の取組に対する従業員満足度調査を定期的に行い、評価制度が形骸化せぬよう、管理職への指導含めて随時改善を行っております。
御社で働くやりがい、魅力を教えてください。
当グループには、誰かのためになることが自分のためになる、人を育てる文化が根付いています。そのため、まず、なにより心が豊かになれるのが魅力ではないかと考えています。 そして「何のために働いているのか?」と自問自答しながら、仲間と一緒に大きくなること、後輩のためにがんばることを意識していけば、自分自身も成長し、仕事が楽しくなり、結果として会社の業績も向上することになり、経済的なうるおいにもつながっていきます。それがどこよりも実感できるのが、当グループで働くやりがいになっていると思います。 自己実現のために仕事をしているのであって、お金のためにだけ、人生の大半の時間を使う仕事をしていたら、つまらない人生になってしまうのではないでしょうか。10年後、20年後に自分の人生を振り返ったときに、豊かな人生だったと思えるかどうかが重要です。そういう想いに共感してくれる人たちと、仕事をしていきたいと考えています。
上場の目的や狙いについてお聞かせください。また、いつごろから上場の検討を始めたのでしょうか。
⇒上場目的:2つございます。 1点目、当社グループは『IT人財』が財産です。そのため、上場することで得られる 社会的信用・知名度を活用し、優秀な人財を獲得していくことが目的のひとつです。 2点目、上場することで社会の公器となること・社会的信用が向上すること、を背景 に、当社グループの全社員に、自分たちの仕事が社会から必要とされており付加価値の 高い仕事なのだ、と実感してもらうことで、更なる自信と誇りを持ってもらうこと、 も目的のひとつです。 ⇒いつ頃から検討を始めたか:当社設立の前年、2015年頃から検討を始めております。
トップとしてこれからやりたいこと、心がけていることは何ですか?
人を育てることに喜びを感じられるような人財で、会社をあふれさせたいです。結果的に、会社の業績も大きく成長するし、関わっていく人も増えていくと考えています。繰り返しになりますが、まずは「人」ありき。その結果としての成長だと思います。人は、頭数だけ揃えても意味がありません。人のためになることがうれしい、人のことをほっておけない人が集まることに意味があります。そこに共感する人が集まれば、自然に会社は発展していきます。 当グループには、そんな人たちがコアメンバーにいるので、あとは有機的に伸びていくと考えています。私が就任したとき、すでに文化はありました。ただ、文化を仕組み化するとか、経営が引っぱるとか、どう活かすかということが上手く解けていない状態でした。今、やっと解け始めて、目に見える形になり動き始めたところです。 もともとそこに無い価値観を植えることは不可能です。私は、もともとあった会社の魅力と価値観をわかりやすく顕在化させただけ。本能的にやった方が良いと思いました。人として大事だ、と思うことを形にした結果、ACFやセイリングのような共感する仲間たちが集まってきてくれて上場の節目に到達しただけです。 今後は上場企業という、経営環境を最大活用して人を育てることに喜びを感じられる人財であふれさせます!
ご自身として、どんな仕事観をお持ちでしょうか?
適切な表現かわかりませんが、自分の葬式がどういう状態になっていたら良い人生を送れたと言えるのかを日々考えています。具体的には、1,000人の方の参列と1,000人の方に泣いてもらう「1,000人参列、1,000人泣き」です。 数は何でも良いんですが、参列数は社会的な地位とか影響度、“泣き”は人のお世話をどれだけできたかを表す価値観で、自分が死ぬとき、後悔がないようにしたいと思い、判断のよりどころにしています。人のためになっているのか、と常に考えると判断がブレないし、迷わないと思います。後悔しないための行動が、今、企業理念を作り、仕事に取り組むことにつながっています。 「人がついてくるのはどういう人か」をみんなが意識して、思考の順番として、部下後輩のため、会社のため、最後、自分のための順番で物を考えられるようになってほしいですね。この順序を間違えると、判断を間違え、悪循環になっていくと思っています。