グロースアンドコミュニケーションズ株式会社

システム開発会社の、グロースアンドコミュニケーションズ株式会社。同社は、SES事業およびITソリューション事業を展開している。

●SES事業
業種や領域に偏りなく、客先に常駐して広範なシステム開発案件を支援。SIer経由が多いが、ユーザー直契約もある。
プロジェクト例としては、飲食業界向け予約システム、スマートフォン用メディアサイト、臨床研究管理システム、コンシューマー向けゲームアプリ、車載ECU制御システム、FXシステム、ロボットコントローラー、音楽配信システム等と多彩だ。
「ユーザー企業のR&D拠点において、ビッグデータやAIを扱うといった先端的な案件も少なくありません」とSES事業部ゼネラルマネージャーの野村幸一郎氏は話す。

●ITソリューション事業
2020年10月に新設され、事実上21年1月にスタートしたばかりの新規事業。ビジネスソリューションとしてオールインワンのWebサービス構築ソフトウェアであるLiferayを使ったシステム開発を進めているが、ライフレイ社のサービスパートナーとして認定されたことで、同プラットフォーム上でのソリューションを構築提供するビジネスを推進していく方針だ。


また、受託開発案件の開拓にも力を入れていく。
「SES事業とのシナジーを発揮し、お客様から持ち帰り可能な案件を切り出していただく形で増やしていきたいと考えています」と、ITソリューション事業部ゼネラルマネージャーの福島雅人氏は意気込む。

同社の設立は、2013年5月（設立時の社名は、株式会社GROWGENT）。システム開発会社でエンジニアとして働いていた創業者が、業界全体の労働環境の悪さを感じ、中小企業のITエンジニアの労働環境を変えることを使命として設立した。
その後、IT企業に特化した企業集団のITLグループ入りしたことを機に、現社名に変更すると共に、次の企業理念および経営方針を掲げる。

●企業理念
期待を超える価値の創出

●経営方針
成長へ踏み出す人材に最大限の投資をする

「社員の成長や働きやすい環境整備への投資を惜しまず、お客様から選ばれる存在を目指して個人が活躍できる会社にしていこうと努めています」と野村氏は強調する。

同社が大切にしているのは、“エンジニアがエンジニアらしく成長する”こと。そのために、下記の取り組みを行っている。

●エンジニア同士の繋がり
SES事業が擁する約80名のエンジニアは、1名～少数で客先の現場に常駐するため、会社への帰属意識やほかのメンバーとの繋がりが希薄化しがちだ。そこで、約10名単位の“ユニット”を形成し、毎月行われる総会においてユニット内で密なコミュニケーションを図る機会を設けている。また、各ユニットには2名の役職者が在籍し、現場業務や営業担当者と共にキャリアデザイン実現のフォローを行う。
ユニットをまたがるエンジニア同士の交流は、チームコミュニケーションツールを活用してユニットを意識することなく行われている。

●キャリアアップ支援
ラインマネジメント志向、プロジェクトマネージャー志向、スペシャリスト志向の3コースに分けたキャリアパスを導入し、各エンジニアのキャリア志向に応じたステップアップが図れるようにする。
スキルアップ施策としては、資格取得支援や読書支援（毎月3,000円を補助）、外部研修受講支援、オンライン研修受講支援、社内勉強会、ITスキルを可視化するアセスメントツールなど、多様なチャネルを講じている。

●契約の可視化と明確な評価基準
SES事業のエンジニアの賞与および昇給は、各個人における年間の粗利率に基づいて決定される。具体的には、粗利率30%をクリアすれば賞与、35%をクリアすれば賞与および昇給が確定する。
この明確な評価基準があるため、エンジニアにはプロジェクト案件の業務内容だけでなく、契約金額や契約期間等の条件を全て開示している。
ITソリューション事業のエンジニアの評価は、事業全体の業績や個人の実績、行動などに基づく。

●納得度の高い仕事内容
SESにおいては、エンジニアに案件の強要は一切行わず、あくまでも本人との合意形成を図った上で決定している。また、上記の粗利率による評価基準がある上で、本人の希望を考慮したマッチングを優先する。「本人の成長を考慮し、多少チャレンジブルな案件に就くことをアドバイスしている」と野村氏。同社には毎日1,000件以上の募集案件情報が寄せられており、潤沢な案件の中からキャリアデザインに則した案件を選ぶことが可能だ。

●二つの異なる活躍の場
個人の実績を重視し評価するSES事業部と、チームとしての実績を重視するITソリューション事業部のいずれに属したいか、エンジニアの希望を聞いている。

●充実した福利厚生
まず、年間休日は125日と多い。特筆すべきは、時間単位で取得できる有給休暇。「利用度が高い」と福島氏は言う。その他、アニバーサリー休暇や永年勤続休暇（3年ごとに3日付与）、積立有給休暇も。消化できずに積み立てられた有給休暇は非常時に活用できる。（社内規定有）
各種の補助としては、コンビニ等で使える電子カードを毎月7,600円分、会社が半額を支援する形で支給。社内サークル活動費も補助している。
社内イベントは、懇親会やBBQ、忘年会等のほか、社員旅行（国内）も実施。
将来に備えた確定拠出年金制度も導入している。
知人友人を紹介して採用された場合、紹介者、被紹介者にインセンティブが支払われる社員紹介制度もある。
今後は東京ディズニーリゾートコーポレートプログラム導入を予定しており、更に充実した福利厚生を目指す。

同社エンジニアの平均年齢は34歳で、平均経験年数は13年とベテランも多い。諸制度と合わせ、技術を学べる環境には恵まれているといえるだろう。
成長意欲があり、コミュニケーションを大切にし、何ごとも前向きに取り組め、面白いことに興味が持てる。そんな人材を同社は求めている。