株式会社フリーメソッド

■福岡発、クリエイティブ×テクノロジーで企業の課題を解決するIT企業
株式会社フリーメソッドは、福岡に本社を構えるIT企業です。クリエイティブとテクノロジー、そしてマーケティングの力を活かし、企業の課題解決を支援しています。2007年の創業当初からフルリモートを導入し、国内外の優秀な人材を確保。それにより、高品質なサービスを提供し続け、これまでに350社以上の企業を支援してきた実績があります。

■創業者のキャリアと起業の背景
代表取締役の熊谷昭彦氏は、大学院卒業後、福岡の大手電機メーカーや大阪の家電メーカーでエンジニアとして経験を積みました。携帯電話やカーナビの商品開発に携わった後、福岡に戻り、ガラケー向けのモバイルコンテンツ事業で起業。その後、企業のWeb活用を支援するためにフリーメソッドを設立しました。

「WEBは企業の営業マンになり得ます。しかし、当時はまだホームページすら持っていない企業が多い状況でした。特に中小企業は予算が限られているため、どうすればWEBを最大限活用できるかを考え、制作やコンサルティングを手がけていました」（熊谷氏）

■事業の成長とサービス領域の拡大
スマートフォンが普及するにつれ、同社の事業も進化しました。アプリ開発の増加に伴い、UI/UX設計に加え、バックエンドやサーバーサイド開発にも領域を拡大。クライアントも地元福岡だけでなく関東圏へと広がり、現在は中堅から大手企業のプロジェクトも多数手がけています。

■得意とする領域と提供価値
フリーメソッドが特に強みを持つのは、ECシステム、不動産賃貸、求人などのマッチングサイトをはじめとする、コンシューマ向けのサービス開発です。熊谷氏が代表を務める関連会社でのプロダクト開発で培ったノウハウを活かし、システム全体の企画からコンテンツ制作、UI/UXデザイン、フロント・バックエンド開発、サーバー構築までワンストップで対応しています。さらに、新規ビジネスの組織づくり、マーケティング支援、ビジネスアライアンス、プロジェクト運営にも携わっています。

「エンジニアリング企業でありながら、ユーザー行動リサーチから支援できる点が私たちの強みです。関連会社が展開するプロダクトでは、グローバル市場で400万ダウンロードを達成したアプリもあります。独自のマーケティング手法を駆使し、クライアントと二人三脚で事業成長を支えていきます」（熊谷氏）

■受託開発×SES×オフショア。多様なビジネスモデルで成長を続けるIT企業
株式会社フリーメソッドは、UI/UXのクリエイティブ制作とシステムの受託開発を2本柱に、持続的な成長を遂げてきました。2020年後半からは、フルリモート対応の強みを活かしたSES事業にも参入し、事業の幅を広げています。

■フルリモートの強みを活かしたSES事業
同社のSES事業の最大の特徴は、フルリモートを前提とした契約形態です。設立当初からリモートワークを導入していたため、受託開発においてもクライアントとの商談や打ち合わせはすべてオンラインで実施。コロナ禍を機に、大手SIerがリモートワークを受け入れたことで、地方企業のエンジニア活用が進み、同社へのニーズが急速に拡大しました。
また、アジャイル開発が主流となる中、変化に柔軟に対応できる準委任契約（SES）への移行が進んでおり、現在ではシステム開発事業の7割がSES案件を占めています。

「コロナ禍や経済の不安定さの中でも、クラウド化などの環境変化に適応するニーズは増え続けています。そうしたお客様の課題を一緒に解決することが、私たちのミッションです」（熊谷氏）。

■オフショア開発の拡大とベトナム拠点の設立
SES事業への参入とほぼ同時期に、オフショア開発事業もスタートしました。2010年代後半から、将来的な人材不足を見据えて海外エンジニアの活用を計画。バングラデシュでの試行錯誤を経て、2020年12月にベトナム・ホーチミンに開発拠点を設立し、2021年12月には法人化。2022年4月時点で14名のエンジニアが在籍し、現在は受託案件が中心ですが、今後はSES案件にも国内エンジニアと連携しながら展開していく予定です。

「現在は、親日的でコミュニケーションも取りやすいベトナムに注力しています。技術レベルも、日本人エンジニアと遜色ない水準にあります」（熊谷氏）。

■オフショア開発成功の鍵は「文化理解」
海外拠点を活用する際の最大の課題は文化の違いによるコミュニケーションギャップです。ベトナムの開発会社に発注して失敗するケースも少なくありません。同社では、現地エンジニアを日本に招き、開発現場を経験させたうえで、現地チームのリーダーとして送り出す仕組みを導入。これにより、円滑なプロジェクト進行を実現しています。
また、今後の成長を見据え、ベトナム開発チームの規模拡大を計画。10年後には国内人材だけでは事業維持が困難になることを想定し、さらなるオフショア拠点の展開も視野に入れています。

「そのためには、海外拠点を日本側からマネジメントする体制の強化も不可欠です。現在、フロントエンド・バックエンド・スマホアプリ・テックリードエンジニア、ベトナム人のブリッジエンジニアを積極採用中です」（熊谷氏）。

■「価値」を「カタチ」にする。ITで本質的な価値を可視化し、事業成長を支援
フリーメソッド社が掲げる企業スローガンは『かちカタチ』。これは、企業が持つ本質的な価値を掘り起こし、それをITの力で可視化し、事業成長へとつなげることを意味します。

「目に見えない価値をどのように可視化し、効率化や事業成長につなげるか。それが私たちの使命です。DXによって失うものがあるかもしれませんが、その分、新たな価値を生み出すことが私たちの仕事です」（熊谷氏）。

この理念のもと、同社は受託開発からSES事業へと柔軟にシフト。請負であれSESであれ、クライアントの課題を最適な方法で解決することを最優先としています。

■柔軟な働き方 × ボトムアップ型の組織文化
同社は、設立当初からリモートワークを導入しており、現在も社員が出社・リモートを自由に選べる体制をとっています。現在の国内社員は20名で、熊本在住の1名を除き、全員が福岡県内に居住。しかし、働き方の選択肢は個々の社員に委ねられています。また、創業以来、ボトムアップ型の組織文化を大切にしており、役職を設けず、フラットな環境で社員の意見を尊重しています。多様な働き方を支えるために、社内コミュニケーションの活性化にも力を入れています。

「組織をより良くするために、社員の意見を積極的に取り入れています。アイデアを持ち寄り、みんなで議論しながら形にしていく。そのプロセスこそが仕事の面白さです」（熊谷氏）。

具体的な施策として、週に1回の「会社の未来を考える会議」やワークショップの開催を実施。さらに、個別の声掛けによるケアも行い、社員同士が活発に意見を交わせる環境を整えています。

■ 求める人材像：主体性 × コミュニケーション × 技術への情熱
フリーメソッド社が求めるのは、自分から意見を出し、主体的に行動できる人材です。プロジェクトが始まると、エンジニアがクライアントと直接対話しながら進めるため、コミュニケーション能力も重要になります。また、最新の技術やプログラミングが好きな人も大歓迎です。

「新しい技術をやりたいと思っても、お客様のニーズが最優先。ただし、自分たちで新しいものを作ることはできます。意見を出せば、必ず検討材料にします。課題に向き合い、解決していくことが好きな方をお待ちしています」（熊谷氏）。