代表取締役社長・川端 一生氏 高等専門学校卒業後、新卒で大手電機メーカー関連のソフトウェア開発企業に入社。大手電機メーカー本社への出向も経験する中でUI開発業務に携わり、その後独立起業。2015年に同社の経営から離れ、よりヒューマンファクターを重視する開発企業としてエスディーテック株式会社を設立した。

最初に、川端様のこれまでのご経歴を教えてください。

高等専門学校に在籍している時に、実習で触れたのが、国内ではまだ普及していなかったコンピューターでした。その経験からソフトウェア開発の仕事を志し、大手電機メーカーの関連会社に入社しました。入社してすぐ、親会社である大手電機メーカー本社に出向したのですが、その業務の中でUI開発に携わったことをきっかけに、人の心理に着目した開発に興味を持つようになったんです。 その後に転職し、システム開発・運用の業務を担当していましたが、よりUIを重視した開発を行うために独立。そこから、UI関係のビジネス領域に進出し、携帯電話で使用するキャラクターの制作、スマートフォンに搭載するプロダクトを手掛けてきました。当時はまだUXという概念を知らなかったのですが、その企業での株式上場を果たした後に、より「人」にフォーカスしたデザイン、そしてUXを目的とした開発を手掛ける企業として、2015年に当社を設立しました。

事業に取り組む上では、どのような考えを理念としていますか？

開発やモノづくりに関して、目的と手段を明確化するということを常に考えています。その意味では、テクノロジーは手段であり、「どういう体験をユーザーに届けるか」という目的のために、どのような手段を選ぶかを突き詰めて考えることが重要になります。目的を決めた上で、手段の良し悪しを突き詰めて考える。その全体を設計し、青写真を提供するだけではなく全てのプロセスの業務を担いながら、ユーザーに体験を届けるということが、私達の事業だと考えているんです。 全てのプロセスを担うことによって、仕様や設計を柔軟に捉えながら、価値あるものを生み出すためのベストな対応を可能になります。この一気通貫の業務体制を維持することも、当社の大切な事業コンセプトです。UIを手段として、そしてUXを目的として考えながら、プロダクトの開発に柔軟に取り組むことが、当社の理念の一つとなっているんです。

これから入社する方には、どのようなことを期待していますか？

当社では、社員に大切にしてほしい意識を三つの言葉で表現しています。その一つがユーザー目線を持ちながら自身のワークスタイルを自分でつくっていくということを表す「Be a user」。もう一つが、高いプロ意識を持って自分をマネジメントしながら、自分でも酔えるほどの成果を生み出そうという姿勢を表す「Be professional」という言葉。そして、自分らしさを失わず、人は多様であるという前提を忘れない意識を「Be diverse」という言葉で表しています。これらの言葉に共感していただくことを、まずは期待したいですね。 また、当社の環境では“チームのために”という考え方で業務に取り組むこと、人と比較や競争をしない、役職を役割として捉えフラットな関係性を築く、という雰囲気を感じていただけるはずです。新たに仲間に加わる方には、この環境で力を発揮していただくことを強く願っています。

今後、御社ではどのような姿を目指していくお考えですか？

当社の目標は、デザインエンジニアリングで日本を代表する企業となることです。その目標を達成するための行動のベースには、「つくり手の喜びとユーザーの喜びが循環するモノづくりを世界中に」という理念があります。日本特有の文化である「おもてなし」の心は、プロダクト開発においても非常に大きな価値を生むものだと思っていますので、その心を持った設計、開発、そして実装を実現したいというのが私の考えです。それによって、ユーザーにも喜びを感じていただけるプロダクト開発で自らも喜びを得ながら、世界で活躍する日本の企業になれると思っています。 大量生産が主な手法になっている現代においては、プロダクト生産におけるユーザーの存在が軽視されることもあります。その時代の中で、ユーザーとクリエイターの関係性を大切にしながら、お互いに喜びを得られるようなプロダクト開発を実現する。そんな企業を目指したいと思っています。

最後に、転職者に向けたメッセージをお願いします。

当社の思いに共感していただけるデザイナー、エンジニアの方々にご応募いただきたいと思っています。ユーザーの体験を豊かにしたいというマインドを持ち、“ちゃんとしたデザイン”のプロダクトを手掛け、“ちゃんと実装する”という当社の業務に、是非チャレンジしてみてください。当社では、デザインとエンジニアリングが一体となってプロダクト開発に取り組み、両者のコラボレーションという面白味も感じていただけるはずです。上流工程と下流工程という領域をバトンタッチするような業務スタイルではなく、顧客と伴走しながら共創できる業務で、実力を発揮していただきたいですね。 制作者の熱量はその成果物に反映されますし、その思いはユーザーに必ず届くはず。いい仲間と繋がりながらいい刺激を受け、いいお客様との仕事で大きなやりがいを感じていただきたいと願っています。