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サイトカイン株式会社

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再生医療分野の総合マーケティングでクリニックと患者を繋げ、日本の医療を変える

企業について

再生医療等の自由診療に特化して、各種クリニックのマーケティング/データ分析/コンサルティングをトータルに手掛けるサイトカイン株式会社。同社は集客に向けたマーケティングに止まらず、ブランディングから内装、電子カルテ設計まで、クリニックとエンドユーザーのタッチポイント全てに関わっている。初期費用はゼロ。クリニックの利益の一定割合をフィーとして受け取る成果報酬契約を結ぶ。HP等の制作物を納品して終わりではなく、クリニックの課題解決に向けてPDCAを回し続け、成果を出すことが同社の収入源となっている。顧客であるクリニックとは、いわば運命共同体の関係なのだ。2015年の設立以来、営業活動は一切行わず、全て紹介によって取引先を開拓してきた。業績は右肩上がりで伸び続け、直近の売上高は20億円を超えている。

改めて同社の事業を見てみよう。医療には患者が保険料を3割負担する「保険診療」と、10割負担の「自由診療」がある。同社が活動する分野は後者の自由診療で、中でも再生医療という先進的な領域に特化して様々な事業を展開している。取引先は、美容クリニック、再生医療クリニック、近視クリニック(レーシック等)、脱毛クリニック等、全て自由診療領域のクリニックだ。

それら顧客に対して、内装等も含めた立ち上げのブランディング/集客を最大化するマーケティング/電子カルテの設計等DXに向けたITコンサルティング/各種データ分析/再生医療研究機関や海外医療機器メーカーとの接続/ドクターズ・コスメや美顔器の開発…というように、幅広いサービスを提供している。自由診療の分野に絞り込み、クリニックのあらゆる課題に応えている点に同社の優位性があると言えるだろう。

同社はこのような幅広いサービスを提供し、再生医療をはじめ自由診療を行うクリニックと患者のマッチングを実現させたいと考えている。その背景には「医療=保険診療」という一般的なイメージが情報格差をもたらし、患者を治癒から遠ざけかねないことに対する危機感がある。

「保険制度自体は素晴らしいものです。しかし20年前に認められた医療が今も行われています。例えば、ある関節の治療。日本では当たり前に行われている治療は、世界の医療の常識に照らし合わせると『現在では効果が低い』と言われているものもあります。私達のところには、このような先進医療の一次情報が常に集まっています。自由診療を通じて先進医療を手掛けるクリニックと、本当に必要な治療を求めている患者様。私達はこの両者を情報で繋げたいと考えているのです」(代表取締役 多紀澤友治氏)。

同社は設立して10年に満たないが、自由診療(特に再生医療の分野)に関わってきた歴史はそれ以上に長く、業界では知らない人がほとんどいない会社だ。

多紀澤氏は同社を立ち上げる以前から、自由診療の医療マーケティングに15年も携わってきた。そのキャリアの中では、再生医療ベンチャーのマーケティングを担当して売上を伸ばし、上場までサポートを行った実績も持っている。そのベンチャーは、今では脂肪由来幹細胞や血液の加工受託を行う再生医療関連事業を手掛け、医療・美容・スポーツ等の様々な分野に貢献している。

当然のことながら多紀澤氏はクリニックの業務フローにも精通している。電子カルテメーカーと共同開発を行い、クリニックの業務およびデータ収集の効率化に貢献する等、DXコンサルティングのノウハウも豊富だ。クラウドベースのCRM・SFA・MAで世界最大級のシェアを誇るアメリカの企業から、日本の医療業界向けのシステムや機能開発について相談を受けることもある。そんな人物が立ち上げた同社は、生まれながらに業界でのプレゼンスは高いのだ。

そして、同社が特に力を入れている再生医療の分野は、治療内容、ビジネスの規模ともに、今後数年で飛躍的な発展が見込まれている。2030年には1兆1,000億円市場に拡大するという予測があり、再生医療市場に占める日本の割合はアメリカに次いで世界第2位だ。

2012年にiPS細胞研究がノーベル生理学・医学賞を受賞したことがきっかけとなり、日本は国策として再生医療市場に力を入れてきた。予算を確保し、様々な規制を緩和する一方で、国が承認したクリニックだけが再生医療を行える制度を整えたのだ。国として再生医療クリニックに承認を与えているのは、実は世界でも日本しかない。そこで近年では、アメリカや中国の医療機器メーカーが日本市場への参入を進めている。前項で「海外医療機器メーカーとの接続」と紹介したように、同社は海外メーカー・販売代理店と連携し、クリニックに最適な機器導入にも携わっている。

このような強いフォローウィンドが吹く中、同社はさらに新機軸を打ち出す。2021年12月にデータ分析や電子カルテの開発を行う機能を分社化、クリニケア株式会社を設立したのである。既にクリニケアにはクリニックから様々な要望が寄せられているが、多紀澤氏によると「親会社の取引先とは、ほとんどかぶらない」というから驚きだ。総合マーケティングという大きな柱に、さらにデータ分析という新たな柱が加わった同社は、さらなる成長を目指している。

現在、同社の社員は19名(男女比は5:4)。ライター、デザイナー、マークアップエンジニア、システムエンジニア、マーケティング分析、動画クリエイターという職能別のセクションに分かれて活動している。

「自分の仕事は自分で提案し、獲得する文化をつくっています」という多紀澤氏の言葉通り、各セクションではキャリアに関係なくアイデアを出し合い、承認された場合には提案者が上流から下流までの仕事を任されている。ライターが研究機関から一次情報を得て自らの裁量で調理し、情報提供サイトで発信する。デザイナーがクリエイティブの成果をデータ分析し、上流のブランディングに活かす。エンジニアがクリニックからフィードバックをもらってアイデアを練り直し、システム改善や機能改修に反映する。関連会社のクリニケアと連携し、マーケティング分析を深掘りして施策提案に繋げる。…このように同社の社員は自らアイデアを提案し、仲間もクリニックも巻き込んで成長を図ろうとしているのだ。

そんな風土の醸成に一役買っているのが、分科会の存在だ。マーケティング、SNS、広告等、共通の関心を持った社員がセクションを超えて集まり、プロジェクトを推進している。この分科会によって社員同士のコミュニケーションがさらに活性化され、普段の仕事にも好影響を与えているのだ。

評価制度も充実している。まず、能力を15段階に分けて、本人の自己評価と上司の評価を擦り合わせる。さらに、周囲の社員が投票を行う360度評価によって、最終的な評価へと絞り込まれていく。上司の評価は全体の1/5に止まるので、上司の判断のみで評価が決まることはない。このような評価制度を整備したことには理由がある。以前、人手不足を解消するために社員を数多く採用したところ、ミスマッチが起こってしまったのだ。その反省に立って評価制度を現在の形に変えたところ、上記のような風土で活躍できる社員だけが残ったそうだ。

「それ以来、人手不足を理由に社員を増やすことは止めました。自分達の価値観に合った人がいれば、いつでも仲間に迎えようというスタンスに切り替えたのです。ですから現在も『いつまでに何名欲しい』という形での募集はしていません。応募される方が会社を選ぶように、会社も人を選びます。私は今いる社員達を守り、共に成長する会社にしていきたいのです」(多紀澤氏)。

成長意欲があるのに、その意欲を発揮できずに悩んでいる人は、同社とのマッチング率は高まるはず。再生医療という選択肢を必要とする患者に届け、日本の医療をアップデートする仕事にチャレンジしてはいかがだろうか。

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インタビュー

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代表取締役 多紀澤 友治氏 1976年生まれ。大学在学中の1997年よりWEB制作を行い、フリーランスで4年間活動。その後ITベンチャー企業に創業メンバーとしてジョイン、大企業のWEBサイトのデザインやシステム設計を行う。2006年から自由診療医療業界に参入。2015年にサイトカイン株式会社を設立。SEO、広告運用、ブランディング、WEBマーケティング、システム開発のプロジェクトリーダーとして様々なクリニックの支援を行う。

── 貴社を立ち上げた経緯と、社名に込めたビジョンを教えてください。

私が自由診療医療業界に参入したのが2006年です。長らく業界に携わっていて、自由診療医療に特化したマーケティング会社がないと思い、当社を設立しました。

「サイトカイン」は、細胞間の情報伝達を担うタンパク質で、何らかの目的を持って細胞に働き掛け、時には体全体にも変化をもたらす働きをします。体内に脂肪を蓄える、傷を治す等の生体反応は、いずれもサイトカインの働きによるものです。治療のための正確な情報を求めている患者様と、先進医療技術を持った医療者。私達はあらゆるクリエイティブを駆使し、両者を繋ぐ“情報伝達の担い手”になりたい。そんな思いから、再生医療用語... 続きを読む

企業情報

会社名

サイトカイン株式会社

業界

サービス系 > 医療・福祉・介護サービス

製造・メーカー系 > 化粧品・アパレル

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

資本金

1000万円

設立年月

2015年03月

代表者氏名

代表取締役 多紀澤 友治

事業内容

・医療に関するコンサルティング業務
・美容に関するマーケティング及びコンサルティング業務
・化粧品等の卸売販売
・広告代理店業務・広報業務
・ウェブサイト、ホームページ等の制作及び運営管理受託業務
・コンピューターシステムの企画・開発・管理・販売
・ITに関するマーケティング及びコンサルティング業務

株式公開(証券取引所)

従業員数

19人

本社住所

東京都渋谷区渋谷1-20-1 井門美竹ビル2F

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