代表取締役・蔦 清吾氏 1975年生まれ。新卒でシステム開発企業に入社し、技術者としてのキャリアをスタート。2004年にフリーランスのエンジニアとなり、金融系システムを中心とした開発案件を担う。大手銀行システムのフレームワーク開発に携わる中、2009年に同社を設立した。

御社の設立経緯について教えてください。

22歳からIT業界で技術職に携わるようになった私は、新卒で入社した開発企業でエンジニアとしてのキャリアをスタートさせました。その後、2004年にフリーランスとして業務を開始した際に、自身の得意とする技術を生かせる業界の案件に絞ることを目指し、そこから金融系のお客様からの案件を請けるようになりました。 その活動の中で、メガバンクのフレームワーク開発のチームに参加。システムやアプリケーションの基盤となる「要素技術」に携わるようになりました。2009年に当社を設立後も、当時から得意としてきた業界の案件を中心に、高い術力を武器にニーズにお応えしています。 タロットカードの「テンペランス」から名付けた社名に込められているのは、類まれな技術、そして“節度・節制”という意味。新しいものから古いものまで技術を分け隔てなく駆使し、課題に対する最適解をご提供するというのが私達の考えなんです。

開発に関して、御社の取り組みにある特徴はどんなところにありますか？

まず言えるのが、コアな技術力、いわゆる「要素技術」を認識する力を持った上で、それを活用しながらシステム全体を見た開発ができる部分に特徴があると思っています。Javaを中心としながらもあらゆる言語による開発に携わっていますが、トータルな設計・開発に取り組むという業務手法は、今後も継続していきたいと思っています。 また、技術的に「新しいものだけ」「古いものは使わない」といった考えではなく、課題解決に最適なものに取り組む、というスタンスが当社にはあります。現在、多くのユーザーが日常的に使っているサービスの中には、開発された当時に既に「終わった技術」と思われていた言語を使用しているものもあり、その言語は現在でも使われ続けています。新しいものだけではなく、自分が何をつくり、何が必要とされているのかということを常に見極めながら開発に取り組んでいる。それも当社の特徴の一つだと思います。

社内のメンバー達には、どのような考えを大切にしてほしいと思っていますか？

仕事を進める上で向き合っているのは直属の上司ではなく、常にお客様であるという意識を持ってほしいということです。そして、技術というものは、あくまでもお客様に何かを提供するための手段であるという考えで取り組んでほしいということです。目的を見失わずに、お客様のビジネスに寄与できるのはどんなものか、ということを考えて開発に取り組むことこそ、私達に求められることなんです。 メンバー達に対しては、私は全員が「プロ」であると考え、まずは全てを任せてみるという形で接しています。その任された業務で力量を試す中で、自分に何ができないかを把握・認識することが大事ですし、できなかったことができるようになることで新しいものが生まれるはずです。最適解を提供するという技術者としての意識を持ち、できないことを認識しながら成長を目指すことを、メンバーには求めたいと思っています。

働く環境としての御社の職場にはどのような魅力があるとお考えですか？

メリハリの利いた仕事の進め方ができるというのが、当社の職場環境の大きな特徴だと思っています。仕事とプライベートのオン・オフを明確にしながら、効率良く働きながら成果を出す。その結果、お客様からの信頼を得ることができますし、次の案件に対する期待も持っていただけると思っています。 また、仕事も遊びも充実させているのが、当社の社員達にある共通点です。仕事に関する立ち位置しか確立されていない人の場合、何か業務でのトラブルや失敗に直面すると、どうしても“負”の思考に陥ってしまうと思います。仕事だけではなく、趣味等の遊びも一生懸命やることで、メンタルの安定を得ることができますし、仕事でトラブルがあった際にも前向きに考えることができるはず。メンバー同士の関係性も良好ですし、仕事もプライベートも楽しめるということが、当社の職場環境の魅力になっているのではないでしょうか。

企業の代表として、自社をどのような姿にすることを目指していますか？

今後、どのようなサービスを展開していくかということについては、あまり具体的なイメージは描いていませんが、表面に出ない裏側を支える技術を担える存在になっていくことを目指しています。IT業界での業務を担う上では、中核の技術を身に付けることが重要であり、その力があることによって柔軟性や技術力を発揮しながらニーズに応えることができると私は考えています。その考えを実現するのが、当社として目指すところだと思います。 また、社員達が「入社して良かった」と思えるような会社にすることも私の目標の一つ。これから転職を目指す方々も、「成長したい」「技術力を磨きたい」「充実した日常を過ごしたい」等、その理由は様々だと思います。社員一人ひとりが大事にしている思いを満たすことが、働きやすさを感じてもらえることに繋がりますので、その理想的な環境をつくることも目指していきたいと思っています。