ご略歴をお教えください。
2014年に大学院の修士課程で人間工学を専攻後、コンサルティングファームに入社しました。主に不動産業界を担当し、コンサルタントとしてITを活用した経営改革や業務改革、ビジネス革新を手掛けます。丸3年勤務後に独立し、2017年にAIやARを用いたサービスを手掛けるリコノミカル株式会社を創業しました。好きなことを好きなようにやり、収入も上げていくことに、会社員では限界があると感じたことが動機になりました。 リコノミカルでは当初、商品をスマホのカメラで写すとARが起動して会社概要と株価が表示されるといった金融系のサービスをリリースしましたが、売れませんでした。そこで、経験のある不動産業界向けのITコンサルティングやシステム開発にピボットすると、上手くいったのです。「不動産管理会社は、どこも家賃を払ってくれない入居者の対応に頭を悩ませている」といった裏事情等、業界の知見があって話が早かったことが大きかったと思います。 リコノミカルでは、経営課題の把握とシステム導入等のコンサルティングを手掛け、システム開発は外部ベンダーに依頼していました。そのベンダーの1社に大規模開発・運営に強みを持つ、かなめい株式会社があり、澤田社長と意見が合って2020年7月に合併し、澤田さんには執行役員に就任してもらいました。この合併は大正解で、コンサルティングの上流工程から開発・運用までを一貫してできるようになり、事業を飛躍的に伸ばすことができています。 そして、2021年に不動産領域のCGパース等を手掛ける老舗の株式会社アクティブデザインと合併し、当社を設立したという経緯です。
御社をどういう会社にしていこうと考えていますか?
リコノミカルが得意とするシステム開発やAIと、アクティブデザインが得意とするCG、および両社が手掛けるARやVRを掛け合わせ、“XR×DX”という稀有な強みを持つ不動産テックカンパニーのアクティブリテックとして再スタートを切りました。当社は“No.1”の存在になるという目標を掲げています。不動産テックカンパニーとしてでも、よりニッチなCGパース領域としてでも構わないのですが、いずれかの領域でNo.1になる。それでなければ会社として生き残れないと考えていますし、合併して当社をつくった意味がないからです。現状認識としては、マンション販売領域におけるCG制作では5本の指に入っていますが、No.1を目指します。 領域としては、強みのある不動産分野にこだわり、太い幹にしていきます。その上で、リスク分散も意識し、CGのCMへの展開等、他領域に枝葉を広げていきたいと思っています。
前田さんの仕事観をお聞かせください。
好きなこと、やりたいことしかやらず、嫌な仕事は絶対にしたくないと考えているので、趣味のようなものかもしれません。この場合の“嫌な仕事”とは、自分がやらなくてもいいルーティンワークのようなつまらない仕事を指しています。一方、経営者の仕事は人から見ればつらいことも多いでしょうが、そんな仕事でも、その先に楽しくなれる結果が待っているなら楽しく取り組めていると自負しています。
社員に対して、御社でどのように仕事に取り組んでほしいかの思いをお聞かせください。
必ず、何かしらのプロフェッショナルになってほしいと思います。どこでも通用するスキルを身に付け、一人になってもサバイブしていけるようにしてほしい。そのためにも、仕事に楽しく取り組み、スキルアップしていくことが重要です。 楽しい仕事は時間を忘れて取り組め、スキルアップに繋がりますよね。スポーツや音楽等でも同じだと思いますが、楽しく夢中になれることで上達するわけです。ですから、社員にもそんな仕事ができるよう、面談でやりたいことや働き方の志向を聞いて適材適所に繋げています。 求職者の方に対しては、当社ならばやりたいことに加え、IPOや組織拡大等、会社が大きくなるプロセスを共に体験できるメリットもあると自負しています。新規事業開発にも自由に取り組んでもらいたいですね。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
家族サービスに終始しています。5歳の息子がいるのですが、平日は毎晩帰りが遅くコミュニケーションが取れません。そんな借りを週末に全て返済するという気持ちで、一緒に過ごしています。公園やプール等、息子が行きたいと言う所に連れて行ってあげることが多いですね。