宮井さんのプロフィールを教えてください。
新卒で大手IT企業に入社しました。選んだ理由は、人の人生の意思決定をサポートしたかったこと、事業開発の経験を積みたかったこと、裁量を持って働きたかったことの3点が理由です。 とにかく経験を積みたいという意識が強かったです。営業を行ったのち、ITの部署に移ってマーケティングや商品企画や商品戦略設計を経験。 5年ほど働いた後、寄付に特化したクラウドファンディング事業を行っていたベンチャーに転職し、事業責任者として事業開発やマーケティングやウェブサイトの企画や株主などへの報告等、幅広く担当しました。 2社目は、事業を売却することになるのですが、そこで経営のダイナミズムを感じ、経営者になりたいという思いが強くなりました。 共同経営者である堀は大学の時からの友人で、一緒の部活をやっていたのです。「事業を自分たちでやりたいよね」という話をしており、2019年にMedical Shiftを創業しました。 実は私は医療従事者の家系で、私以外、両親と兄弟、親戚も医療従事者が多く、周りを見回しても、会社勤めの経験があるのは私くらいです。
なぜ、医療の道には進まなかったのですか?
ダイナミックなことをしたいと思ったからです。患者さん一人一人に寄り添うことは大事なのはわかっているのですが、その時は若かったので企業経営などの方がダイナミックに感じました。 ただ、そうした環境で育ったことは、今のサービス企画においてすごく活きていると思っています。というのも、医療業界の働き方がものすごくハードであることは、間近で見ていてよく知っていました。例えば、最近も医者になった友人と食事をしていると、途中で電話がかかってきて病院に呼ばれていました。そういうところから、ITを使って業務効率化をはかって仕事を楽にしたり、無駄を省くことで労働時間を短縮できないかをすごく考えるようになったと思いますね。 また、患者目線でもIT化が進んでいない部分が多く、IT企業出身者からするとできることがとても多く見えると思います。
理想とする経営者像を教えてください。
常に新しいものを作っていて、生み出したものが文化になっている、そんな仕事をしている人を尊敬します。あとは、自分の仕事がたくさんの人の意思決定に影響を与えるような仕事も、すごいなと感じます。自分もそういう仕事をしたいと思っています。 実は大学の時は啓蒙家になりたいと思っていました。ストレングスファインダーで自分の強みをはかった時は、「指令性」の資質が強いという結果だったのですが、自分でもそこは納得する部分で、人に「あるべき」を伝えたい気持ちが強いのです。だから、「Medical Shiftのサービスを使った方が良い意思決定に繋がるし、業界にとっても良い」と常に本気で思っています。それはお客さんにもいつも真剣に伝えますし、そういうスタンスで接することがサービスの改善や人間関係の構築にも繋がっているのかなと感じます。 また、3年ほど経営をやってみて感じているのは、経営は面白いということです。それは、ダイナミズムと自由度が高いから。当事者意識を強く持ってビジネスをやるのは、本当に面白いですね。
働く上で心がけていることがあれば教えてください。
課題を解決できそうならすぐに検証したい、といつも考えています。あと、常に「こんなものがあったらよいな」ということは考えている気がします。 自分の性格については「合理的である結果、柔軟性が高い」というふうに思っています。共同創業者の堀から言われるのは「すごく付き合いやすい人間」だということ。どうやらそうらしいです。あと「すごく元気」なのだそうです。 あとは、ちょっと死生観みたいな話になってしまいますが、昔から「生きていて意味があるのか?」ということをずっと考えてきました。色々哲学書も読み漁りましたし、大学の専攻も哲学なのですが、よくわからない。結局、人生に意味がないのかもしれないと思った時に、だったら自由に生きてよいのではないかと解き放たれたような感覚を持った記憶があります。極論、「決まっていないなら何をやってもよい」と。 だから、本当にやりたいことを好きなようにやりたいと思って生きていますし、今の仕事はオンとオフを分ける必要もないくらい、楽しくて、毎日が楽しいです。
どんな組織を作りたいと考えていますか?
目指しているのは、みんながやりたいことがあって、それが最大化されている組織です。やりたいことは別に何だってよいです。「利益最大化」「自分探し」「クライアントのために」「人に優しくありたい」とか「ワークライフバランスを良くしたい」とかでもよいと思っています。それが事業と結びついて、結果として色々なことが最大化されている状態が作れたら、すごく理想ですよね。 だから、一緒に働くメンバーにはMedical Shiftで好きなことをやってほしいです。そのためにできることはいくらでも支援しますし、必要なら新しい事業を立ち上げてもよいと思っているくらいです。 座右の銘は「一期一会」です。我々のサービスも一期一会だし、一緒に働く仲間も一期一会。常に出会いを大切にしていきたいので、もし我々の事業に興味を持ってもらえたら、一度会って話せるとうれしいですね。