株式会社Medical Shift

矯正歯科治療の総合専門サイト『ハーウェル』。歯の矯正を行いたい人が、自分に合った良い医院を、たくさんの選択肢の中から迷わずに探すことができるサイトだ。運営するのは2019年に設立した株式会社Medical Shift。

設立の経緯について、代表取締役社長の宮井崇行氏は次のように話す。

「海外に比べて日本は歯科矯正をする人の数が半分以下といわれますが、それでも最近はすごく増えてきました。もともとは専門的な一部の歯科医師しかできない治療だったのですが、技術の進化により歯科矯正を提供する医院は増えています。その結果、どこに行けばよいのかよくわからないというユーザーの課題が発生しているのです。であれば、わかりやすいメディアを作ってあげたいと思いました」

『ハーウェル』には1万を超える歯科医院の情報が掲載されている。どういう種類の施術や矯正を提供しているのか、ビフォー・アフターはどうだったのか、先生はどんな思いでやっているのか、といった情報がわかりやすくまとまっているサイトだ。しかも、歯科医師の紹介や、出入りする業者の口コミは、プロが認める医院を厳選。なおかつ、患者の評価が低い医院については掲載を取り下げるなど、同社が自信を持って勧める医院だけが紹介されている。

「当社はもともと、社名で表しているように『医療業界を変える』ことを目的に立ち上がりました。具体的にいうと、テクノロジーを使って医療をもっと良くしたいのです。情報の非対称性を解消し、生産性を改善することで過剰労働を減らし、働く人と患者の両方を幸せにしたいと思っています」と話すのは、共同経営者で代表取締役の堀琢馬氏。

医療業界の中でも、「歯科領域についてはまだまだやれることは大きい」と話す堀氏。大手企業が参入し改善に取り組むような事例も少なく、医師の高齢化も進んでおり、デジタル化も遅れている。中でも歯科矯正については患者にとっての心理的なインパクトが大きいものであるにもかかわらず、情報が取捨選択されておらず、デジタル化以前の部分でもまだまだ改善の余地があった。特化したサイトが必要だと考え、そこから着手したというわけだ。

「当社はハーウェルの他にも、自分で探せない人のためにコンシェルジュサービスを行っています。また、歯科医向けにマーケティングをアドバイスする集患サポートを行ったり、採用支援のための『Dental Match』という歯科衛生士向け仕事探しサイトも運営しています」。

それ以外にも、AIを活用したレントゲン診療の補助サービスや、自由診療をサポートするサービス等、ニーズの高い色々なサービスを、ITやデジタルの活用を通じて実現していくつもりだ。

同社の一番の強みが、テクノロジーやマーケティングに強いこと。これは経営者2人のバックボーンが大きく関係している。

宮井氏は大手IT企業の出身で、営業や商品企画、マーケティングの経験が豊富。2社目のベンチャーでは事業責任者として事業開発にも携わっている。

堀氏はIT系ベンチャーでキャリアをスタートし、エンジニアリングとウェブマーケティングの両方を経験。さらにコンサル会社でプロジェクトマネジメントの経験を積み、同社を立ち上げている。

「マーケティングのことで相談させてほしいなどと声をかけてもらい、そこから関係性が続くことが多いです」と宮井氏は話すが、それを裏付けるのが、同社が持つ強力なコネクションだ。

「医療業界は新規参入が難しいといわれています。そんな中、当社は創業4年目にもかかわらず、影響力のあるトップクラスの医療法人数社や大手メーカーさんと関係性が築けています。色々な情報も入りやすく、まさにこれから事業をどんどん拡大していけるよいポジションを確立できているのです」。

ちなみに同社は、創業翌年の2020年に東京大学が運営するスタートアップ支援プログラム「Founders X Founders Program」にも採択されている。創業時から、その事業計画は高く評価されていたわけだ。

「当社のミッションは、テクノロジーとアイデアで医療に関わる全ての人の幸せを増やすことです。この4年間で業界の課題はよくわかりましたし、僕らの力でできそうなことも見えてきています。これからは、できることを1つ1つ順番にチャレンジしていきながら、会社として拡大していくフェーズに入っていきます」。

目指しているのは、歯科業界に新しいスタンダードを提供すること。「○○だったらMedical Shiftだよね！」といわれるサービスやプロダクトを1つでも多く作っていきたいと意気込む。

「できることが本当にいっぱい見えていて、どこから、何からやっていこうかを迷っているくらいです。人手が全然足りないので、一緒にやってくれる仲間が一人でも多く必要です」。

今のフェーズの同社にジョインすることは「多くのメリットがある」と2人は口を揃える。

「まず、医療をITで変革しようとしている会社が少ないこと。さらに、伸びているフェーズなので、多くの変化を自分の目で見たり肌で感じることができると思います。当然、与えられる裁量は大きいものになります。意欲があればすぐに事業責任者をお願いするつもりですし、いくらでも上を目指せる環境です。事業が伸びているからこそ、選べるキャリアパスもたくさんあります」。

すでに入社1年目で、事業責任者として1億円近いプロジェクトの責任者を任されているメンバーもいるそうだ。

「営業観点だと、顧客に会った時にすごく求められたり、喜ばれていると感じる場面が本当に多いです。こんなに受注できるのか、こんなにニーズがあったのだ、と驚く社員はすごく多いですよ」。

現在もクライアントの数はどんどん増えている。「それなら、営業にもっと力を入れることで今まで以上に拡大していけるはず。そうすれば、まだまだ僕らが関われていない良い医院の情報を、より多くの人に知ってもらうことができるはずなのです」。


求める人物像について、宮井氏は次のように話す。

「営業でいうと、商品が固まっていないので、現場のニーズを拾いながら色々と考えていける人。まだまだ少人数の組織ですから、自分で考えて、自分の成長を求めながら動いていける学習意欲の高い人であってほしいです。また営業観点だけではなく商品開発の観点もぜひ持ってほしいです」

また、現在は堀氏がCTO的な立場で技術全般を見ているが、プレイヤーの先にそうしたポジションを描いている人には、ぜひチャレンジしてほしいと堀氏は話す。

「エンジニアについては、オーナーシップの一言に尽きるのですが、ビジネス側が何を求めているかを把握しながら、それを技術で実現するための方法を自ら考えていける人であってほしいです。何より技術が好きで、事業を伸ばすことに興味がある人だと、うちでの仕事を楽しめると思いますよ」。


「社会性の高い医療業界の仕事に関われるのは、大きなやりがいです。しかも伸びているフェーズだけに、刺激も楽しさも想像以上だと思いますよ。さらに、自社サービスですからPCDAサイクルが早く、成長スピードも早いです。すでに有力な自社サービスがあるということは、自社に開発力があるということでもあるので、今後も色々な経験を積んでいける環境です。今の当社でしかできない仕事・経験はたくさんあると思いますよ」。

「とにかく事業開発が大好きなのです」と話す2人。これまでの事業は全て黒字化させており、今後の成長も期待できる。

「今、すごくよいフェーズにある当社で、ぜひ一緒に色々なチャレンジをしていきましょう！」。