ご経歴、そして現在の役割について教えてください。
私が大学を卒業した当時は、世の中でシステムエンジニアへの需要が高まりつつある時代でした。その背景から、私はメーカー系のシステム開発企業にエンジニアとして新卒入社し、大手電機メーカーへの転職も経験しながら開発業務を約31年間担ってきました。前職では、開発部門のグローバル体制構築等にも関わってきたので、そのノウハウを生かしたいと思ったことから転職を志し、独立系の開発企業である当社の環境に魅力を感じて入社しました。 現在は、当社のSI事業を企業の“柱”とする取り組みを進めています。ビジネス拡大を目指す顧客企業に対し、タイムリーにソリューションを提供するのが私達の役割です。利益に直接関わるわけではなく、顧客企業の武器を生かせるようなシステムプラットフォームをつくり、安心して事業を推進できる環境をつくる。そんな目標を達成するために、SI事業の体制強化を図ることが、今の私の役割です。
御社の事業における強み、特徴はどういったところにあるとお考えですか?
何よりも、大手企業である事業会社をクライアントとし、それらの企業と直接取引をさせていただいているのが最大の特徴であり、強みでもあると思います。顧客企業を近い距離感の中でサポートする当社では、仕事に対する評価をダイレクトに頂くことができますので、その内容を次の取り組みに生かすことができるのも、当社の強みの一つなのではないでしょうか。 事業の内容としては、大手SI企業にはないスタイルでプロジェクトマネジメントを行っている点も特徴の一つだと思います。プロマネに徹してパートナーに仕事を依頼する形ではなく、顧客企業の懐に入り込み、要求やプロセス、業務オペレーションも理解した上で運用まで支援していく。それこそが、当社の強みを生み出している事業スタイルです。
御社にはどのような社風がありますか?
当社のほとんどの社員に当てはまる特徴が、誠実・真面目・勤勉という素養です。人当たりも柔らかい雰囲気ですし、真摯にコミュニケーションを取れることが、当社の風通しの良い社風を生み出していると私は感じています。 真面目な部分については、現在の私の事業部でキャリアプラン構築のための体制として『ケイパビリティ・ビルディング』という制度をつくったのですが、その取り組みを契機に多くの社員が資格取得のための勉強を始めたことにも表れています。当社ではマイクロソフト社のパッケージERPをサービス展開していますが、その認定資格取得にも積極的にチャレンジしていますね。 きちんと目標を立てて、達成する期日も設定する。そのために努力できるのが当社社員の特徴であり、「何かやろう」とメンバー達で決めたことに対して真面目に取り組める。それが当社の雰囲気だと思います。
自社のメンバーに対して、どのような心構えでマネジメントしていますか?
意識的にフラットに接するようにしていますし、プロジェクト開始時のミーティングには積極的に顔を出すようにしています。私は、メンバー全員が自立して業務に取り組むことを期待しています。メンバーそれぞれがそれぞれの立場で、その時々のことをきちんと考えながら行動する。それを実行できる組織は強いですし、メンバーの自立が成長のための重要な要素になると、私は考えているのです。 その自立を助ける取り組みとして、コーチングのスキームを取り入れた1on1ミーティングを去年から導入しています。自分で物事を考える訓練を繰り返すことで、自立した行動ができるようになる。これから入社する方も、ご自身の「こうやりたい」という思いがカタチになる当社で、自立した働き方を目指してほしいと思っています。
企業として、御社はどのような姿を目指していますか?
現在の状況で私が考えているのは、より当社のプレゼンスを上げていきたいということです。そのためにはどういう取り組みが必要か等はまだ明確化できていませんが、「○○といえばクエスト」「クエストは○○に強い」と多くの方々に認知していただけるような存在感を出していきたいと思っています。 クライアントとなる事業会社に対し、その企業のビジネスがきちんと拡大を果たせるようなサービスの提供を実施する。その結果、拡大の要因として当社の取り組みが認知される。そうした実感値としての当社の貢献が、プレゼンス向上に繋がると私は思います。自社のビジネスだけを視野に入れるのではなく、SI事業を通してクライアント企業に寄り添い、満足を得てもらうことで感謝を頂き、社会に貢献していく。それこそが、当社が理想とする姿です。