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インタビュー画像代表取締役CEO 方志 嘉孝氏

株式会社ダイアログを立ち上げるまでの経歴は?

新卒入社したのは、外資系ITコンサル。Webアプリケーション開発エンジニアからキャリアをスタートさせ、ITコンサルとして大手メーカーのサプライチェーンに関するシステム開発のPMをしていました。当時は今と違ってハードワークな時代で、1日の睡眠時間が2時間という日が連続するような働き方。今では考えられません。 31歳の時に外資系ITコンサルの同期が立ち上げた人材エージェント会社に、ビジネスコンサルティングサービスを手掛ける会社を辞めて入社しました。前職の会社は出戻りカルチャーのある会社で、辞めて他の会社で働いたり自分でビジネスを始めたりした人が、数年後に戻ってきてまた働いているというのが、結構見受けられ、私も若いうちにチャレンジをしてダメなら前職の会社に戻ろうと考えて退職しました。自社サービス開発を進めていましたが、それがなかなか上手くいかず、資金を稼ぐ目的もあってシステム開発やITコンサルの仕事も受けるようになりました。

株式会社ダイアログを立ち上げた経緯は?

外資系ITコンサルから独立して作った会社は、みんなで期限を決めていました。それまでに事業が成功しなかったら、解散してそれぞれ自分の道を歩もうと決めていました。残念ながらその期限がやってきたため、その会社は辞めました。外資系ITコンサルに戻る道もありましたが、次はITコンサルの会社を自分で立ち上げようと考え、前職の会社のクライアント担当者であった米谷に相談したところ、一緒にやろうという話になり、当社を設立しました。 共同創業者であり現在はCOOを務める米谷は、キーエンスでハンディターミナルの営業の全社1位を獲得した有能なビジネスパーソン。電気機器の製造・販売会社を辞めてロジスティクスの会社に移り、そこの開発案件を前職の会社で受けていました。1年間、一緒に仕事をしてロジスティクス業界に興味を持っていたこともあり、米谷の物流に関するスキルと経験、そして私のITコンサルの経験を掛け合わせ、WMSの開発を事業にすることになりました。

株式会社ダイアログ立ち上げ時の苦労は?

2013年11月に当社を設立し、2014年6月にクラウドWMS『W3』をリリースしました。ところが、全く売れなくて、2015年9月に現在の製品である『W3 SIRIUS』を緊急リリースしました。今から考えると経験不足でした。最初のお客様が大手企業だったこともあって、開発したシステムがそのお客様の仕様になってしまい、汎用性が失われました。結局、4社に売れただけで、このままではダメだと思い、新たにゼロから開発を始めました。 既存顧客の仕事をしながら、夜の11時から朝4時まで2カ月間ずっと設計しました。UIとUXをしっかり設定して、いろんな業界で使えるWMSにリニューアル。物流の案件を統合したり、切り離したりコピーしたりしやすい仕組みにして、カスタム開発ができる仕様にしました。データ設計から見直して、ほとんど作り直しました。『W3 SIRIUS』にリニューアルして、WMSベンダーとしてようやく本格的にビジネスがスタートしたといった感じでした。

物流DXを仕事にするやりがい・楽しさは?

外から見ていると分からないのですが、物流業界は非常に波の激しい業界です。物流業界と一言でいっても、一つの倉庫にアパレル・食品・生活品等、様々な業界の商品が入り乱れているのが、物流業界の特徴。アパレル業界はセールシーズンがあるので、その前後は忙しくなるし、食品は冷蔵や冷凍商品もあって、常温の商品とは保管も運送も異なります。入学式、夏の行楽シーズン、はたまたクリスマスやお正月。天候や流行・ブーム等の不特定要素も加わり、物流量を予測するのは非常に難しいといわれています。 しかし、WMSの在庫データを蓄積すれば、データドリブンな倉庫運営が可能だと考えます。これまでは、勘と経験で保管場所や人員配置をしていましたが、データを基に予測できれば、無駄なく保管場所や人員を確保できます。倉庫運営がデータで最適化されれば、コスト削減に繋がるだけでなく、作業員の仕事量もコントロールできるようになり、働き方の改善にもなります。さらに省人化を推し進めれば、日本全体で労働力の最適化も実現でき、少子化による労働力不足の解消にも繋がります。

株式会社ダイアログの経営理念は?

社名がダイアログなので、対話を通じて価値を創出し、お客様やメンバー、社会の幸福を追求するのを経営理念に掲げています。社名をダイアログにしたのは、言われたことをこなす受け身の仕事ではなく、お客様と膝を突き合わせて会話することで価値提供をしたいという意志の表明です。積極的に対話する姿勢を貫かないと、お客様からの評価も上がらずパートナーシップを築けません。 現在、当社が目指しているのは、“スタイリッシュな物流”の構築。無駄が生じやすい業界構造をしているので、物流DXをスマートという言葉ではなくスタイリッシュという単語で表現しています。無駄を全体でシェアリングをして筋肉質な業界にする。データ活用で労働集約型のビジネスを労働成果型に変えていく。今後はWMSベンダーとしてだけではなく、WMSを倉庫の見える化ツールにして、倉庫全体の業務を最適化するソリューションの開発を手掛けたいと考えています。物流センターのセンター長の業務をシステムに置き換えて、無駄のない“スタイリッシュな物流”を構築していきます。

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