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インタビュー画像右)代表取締役CEO 鈴木 暢之氏 左)共同創業者 取締役 油谷 大希氏

創業当時に苦労されたこと、そしてサービスにドライブがかかったタイミングについて教えてください。

鈴木氏:共同創業者の油谷と互いの主張を擦り合わせることが大変でした。私と油谷は前職のスタートアップの同僚でしたが、それ以前の経験の違いから、お客様や工場へのアプローチの仕方と向き合い方のスタンスに対して、「自分ならこうするのに」というのがありました。 油谷氏:スタートアップの共同創業でよくある、ビジネスとテックで分かれるという形ではなかったので、営業スタイルの違いが最初の壁でしたね。 鈴木氏:ただ率直に意見交換をして、すぐに「資材工場開拓は自分、顧客側は油谷に任せる」という現在の形になりました。 油谷氏:違っていたからこそ足し算ではなく、かけ算の伸びができました。 鈴木氏:事業面でいえば、当初はWeb購買型を採り、決済までオンラインで完了させるサービスでした。しかし上手くいかなかったので、法人と直接対面することを重視し、実際にサンプルを手渡して見てもらうやり方にすぐに変えました。納得感を生み出した結果、ビジネスが一気に変化し、半年から1年ほどで急成長しました。 油谷氏:その後も紆余曲折はありましたが、2度の資金調達を実現し、エンジニアをはじめ複数の優秀なメンバーを迎え入れることができました。 鈴木氏:今後の方針としては、さらに資金調達を行い、現状の3〜4倍ほどに組織を拡大していきたいと考えています。

今後、注力する事業領域や展開予定を教えてください。

鈴木氏:現在、一部のお客様には既に提供している自社開発のサプライチェーン支援システムをより磨き上げ、Customer Experience Management(顧客体験管理)の一端を担うSaaSとしてローンチを目指しています。 そして梱包資材のトランザクションビジネスにおいては、展示会への出展やアライアンス連携等、これまでとは違った手法も取り入れて、EC/D2C事業者以外にもユーザー属性の領域を広げるべく取り組んでいきます。 油谷氏:品質の高い商品をスピーディーにデリバリーする環境をつくることが重要だと考えています。梱包資材事業とSaaS事業、それぞれを単体でやるというよりは、掛け合わせることでSCM全体の効率化や課題解決を進めていきます。 鈴木氏:他方で、ユーザーが求める環境負荷への配慮にも注力したい。日本企業は欧米と比較してその動きが遅く、大企業はESGの観点で取り組んでいますが、中小企業は経営者の倫理観に拠っているのが実情。当社はサステナブル経営を掲げており、将来的には環境負荷に配慮した独自商材の開発も見据えています。

選考を進めるに当たり重視したいポイントと、新たなメンバーに求めたい要素は何でしょうか?

油谷氏:梱包資材ビジネスの拡大に取り組む現在のフェーズにおいては、レガシーな産業・業界の慣習を変えることや、誰もやっていないやり方をつくることに対する関心、組織づくりをやりたいといった志向がフィットしていないと苦痛だと思います。そのため、アーリーフェーズの当社が提供できることと、メンバーの実現したいことが一致するかどうか。そこは面接で重視しているポイントであり、擦り合わせを丁寧に行っているところです。 鈴木氏:メンバーには「健全なわがままさ」を求めたいですね。それは会社の成長になることで、自分のやりたいことをするという文脈です。当社には「主語をshizaiに置こう」というバリューがあり、会社の成長が順番として先にあり、そこを基準にしてチャンスを取りにきてほしい。勝ち馬に乗るのではなく、勝ち馬にするスタンスの人を求めています。 様々な選択肢がある中で、あえて小さなスタートアップを選ぶ行為は、一般的な考えに照らし合わせると非合理といえます。“強いわがまま”である「これがやりたい」がないとしんどい時に立てないですし、面接でも見ているポイントです。

鈴木代表にお聞きします。影響を受けた人物や言葉はありますか?また仕事観についても、併せてお聞かせください。

鈴木氏:影響を受けた人物はヤフーCEO だった小澤隆生さんです。1社目を退職する時に、小沢さんの起業家勉強会に参加しました。その中で「市場の大きさ×テクノロジー充当率の低さ」を兼ね備えた市場を狙うべきだと、市場選択の重要性をお話ししていました。事業を展開する上での要点をサイエンスする姿勢に、とても影響を受けました。 また、Dropboxの創業者であるドリュー・ヒューストンがMITの卒業式で行ったスピーチにも影響を受けました。彼はある日“あなたの人生は30,000日”という言葉を見つけ、そのうちの9,000日を既に消費していたことに気付いたと述べています。私が1社目の大手広告代理店を辞めたのが、ちょうどそのぐらいでした。人生を80年とすると、54歳からの1万日より27歳から54歳までの1万日の動き方が濃密であるべきだ。ドリュー氏のスピーチでこの事実に気付きました。 仕事観は仕事も家庭も120%の力を発揮して、最善を尽くすこと。メンバーには要求しませんが、自分自身には「家庭があることを仕事の品質を下げる言い訳にせず、仕事を伸ばすために人の3倍やっているか」を常に問いかけています。

最後に求職者へのメッセージをお願いいたします。

油谷氏:当社は現在、事業成熟期の前段階にいます。1年前とは異なるやり方、スピード感で成長しています。変化が速いこのフェーズに加わるメリットを享受して成長を遂げ、マネジメントやビジネスのキーマンになろう。そんな気概を持つ人材を待っています。 鈴木氏:具象物であるパッケージばかりでなく、内部のオペレーションも自社でつくっています。印刷事業やものづくりに携わっていた人ほど、これまでになかったデリバリーを目の当たりにしてのアハ体験や、ソフトウェアを駆使してものづくりのプロセスを10倍効率的に変革する楽しさを感じられるのではないでしょうか。 出来上がった仕組みではなく、自分で事業をつくり成功させる環境です。当社には沢山のチャンスのボールがあり、そのボールをいくつ拾いにいっても構いません。Takeではなく、Giveの姿勢を持つ方と出会えたら嬉しいです。

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