『Oracle NetSuite』や『Workday Adaptive Planning』、『Workato』といったクラウドERPパッケージの販売・運用・コンサルティングで高い支持を得る、Shearwater Japan株式会社。
現在は日本のみならず、海外へグループ企業を作り、シンガポール・マレーシア・インドネシア・タイ・ベトナム・中国・台湾・韓国とグローバル展開している。
そんな同社のキーパーソンと言えるのが、設立者でもあるCEOのバソ・バティスト氏。同社設立に至った背景として、バソ氏は前職の大手IT企業でのターニングポイントを二つ明かした。
一つ目は、前職で手掛けたERPプロジェクトでの苦い経験だ。クライアントの要望を真摯に聞くあまり、提案がうまくいかなかった。その結果、クライアントにとっても使用しづらいシステムになってしまったとバソ氏は振り返る。「言われるがままの開発ではなく、プロとしての知識と技術を最大限に生かした提案が必要なのだ」と痛感した出来事だった。
二つ目は、『Oracle NetSuite』と出合ったことだ。もともとクラウドシステムへの関心を高めていたバソ氏。その中でも『Oracle NetSuite』には強く惹かれたという。
「このシステムは機能が豊富にあるだけでなく、早いうちから、クライアントの業界やビジネスモデルに合わせてカスタマイズできるのが魅力でした。企業の成長に沿ってシステムの形もフレキシブルに変えていける製品だったのです」(バソ氏)。
またバソ氏は、『Oracle NetSuite』のグローバル性にも着目した。フランス出身で、日本のIT企業で活躍してきたバソ氏。海を越えたビジネスにはハードルを感じるどころか、どんどん挑戦したいと考えていた。
この二つの経験から、バソ氏はコンサルティング開発に力を入れ、かつグローバルに活躍する企業を目指し、同社を設立。
「21世紀になってずいぶん経ちますが、まだまだ古い体制のITはあります。そこを打破するような事業や企業経営をしたいという思いは、ずっと持っていました」(バソ氏)。
ここで、同社名の由来にも触れたい。Shearwaterとはミズナギドリのこと。海の水面を切りながら軽快に飛ぶこの鳥は、ロシアやアジア地域を自由に旅する渡り鳥だ。
「私達もそうですが、世界にはグローバル展開を夢見る企業がたくさんあります。ミズナギドリのように国と国を繋げ、優雅に世界へと飛び立つ。そんなお手伝いをしたいと考えました」とバソ氏は語った。
現在は同社やグループ企業が、各国内に拠点を置くクライアントを支援。各国の『Oracle NetSuite』や『Workday Adaptive Planning』の導入パートナーとして認定され、アジア圏で高いシェアを誇る。グループを挙げての思いが、高く評価されている証拠だ。