株式会社シスラボ

ITエンジニアがライフステージに合わせた「働き方」を柔軟にデザインし、スキルアップを通じて豊かで張りのある「キャリア」を実現できる会社を目指してチャレンジを始めたシステム開発会社がある。東京・池袋に本社を置く、株式会社シスラボだ。

システム開発会社としてシスラボの特徴から見ていこう。同社は「ITソリューション」の提供を手掛けている。クライアントの課題に合わせてオリジナルのシステムをスクラッチで開発するのではなく、パッケージ製品の導入でクライアントの課題を解決する。

「シスラボの歴史は長く、創業は1991年。システム開発会社として、幾度もIT業界の潮目が変わるのを経験してきました。SI業界でSES事業を展開する会社でしたが、SIerの下請け仕事だけでは、業績が景気に左右され、経営が安定しない。そこで、近年はパッケージの導入支援をメインに打ち出し、営業力を強化してエンドユーザーからの直請け案件の獲得に力を注いできました」（執行役員 ITサポート事業部 事業部長・照沼邦義氏）。

シスラボでは、主に以下のITソリューションを取り扱っている。

・クラウドサービス「Amazon Web Services（AWS）」
・製品サブスクリプションサービス「Microsoft365」
・純国産ERP「GRANDIT（グランディット）」
・ビジネスクラウドプラットフォーム「ServiceNow（サービスナウ）」
・社内ポータル作成SaaS「LumApps（ルムアップス）」
・完全ノーコードのデータ連携ツール「FRINK（フリンク）」

「シスラボが提供するのは、業種を限定しないホリゾンタルなITソリューション。お客様の課題を的確にヒアリングして、各ソリューションの製品知識が豊富なエンジニアが、課題解決するために最適なチューニングを施します。パッケージを活用することで、フルスクラッチのオリジナルシステムを開発するよりも、短期間に安価で課題を解決するシステムを導入することが可能となります」(照沼氏)。

ITソリューションの導入支援をメイン事業に据えたシスラボ。2024年に就任した新社長が、シスラボへ入社した2018年から現在の経営方針を加速させた。新たに営業本部が設立され、エンドユーザーからの案件受注を増加。直請け案件の比率は約6割までアップした。

直請け案件が増えたことで、導入から運用・保守までワンストップで提供できる体制が強化され、案件が短期間・単発で終わらず、クライアントと長く取引が続くことで、収益基盤もストック型に変化した。

さらに、2024年4月、新たに「ITサポート事業部」が設立され、エンドユーザーに対してラボ型SESを提供するサービスの構築に乗り出した。

「エンドユーザーとの直取引が増えたことで、クライアント社内での運用や新規開発の相談役となるエンジニアサービスの需要が増え、ITサポート事業部を新設しました。DXを推進するために“IT内製化”がキーワードとなる昨今、SESの新しい形態として、エンドユーザーに対するラボ型SESの提供が加速しています。シスラボでも、エンドユーザーとの取引が増えたのを機に、ラボ型SESに力を入れていきます」(照沼氏)。

現代は、サービス開発にしても、社内の管理業務であっても、ITテクノロジーやITツールの活用が不可避。IT投資に積極的な大手企業は、既に社内エンジニアを増やして内製化を進めているが、中小企業ではITエンジニアの雇用やシステム開発の予算が不足している会社も少なくない。

「当社はパッケージの導入だけでなく、スクラッチ開発も手掛けています。運用維持サービスでも多くの実績があり、他社が開発したシステムを引き継いで運用、必要に応じて追加開発やリプレイスも提案できます。お客様の業務内容を深く理解し、今後の成長へ向けてのIT戦略の立案から実装までトータルで提供します」（照沼氏）。

シスラボは「“想い”に寄り添い、ともに笑顔を。」というミッションを掲げている。クライアントのパートナーとして企業の“想い”を深く理解し、形にする。そうして、笑顔があふれる豊かな時間を生み出していく。

「SI業界の多重下請け構造からの脱却を目指し、事業モデルの変革を進めてきました。システムに多額の予算を割けない中小企業もITの活用を切に希望しています。シスラボは、これまでに培った提案力を生かして、多くの企業にITテクノロジーをお手頃な価格で提供し、新しいSESのカタチを追求していきたいと考えています」（照沼氏）。

新たに立ち上げられた「ITサポート事業部」は、多くの企業にITテクノロジーの活用を広めるだけでなく、エンジニアの働き方を柔軟にするミッションにもチャレンジする。コンセプトは「人に紹介したくなる会社」。所属エンジニアの満足度アップを通じて、企業価値を高めるボトムアップ型の人的資本経営を目指している。

「ワークライフバランスの実現と最大限の還元。これがITサポート事業部の戦略的目標です。クライアントの“想い”に寄り添うレベルで、社員一人ひとりの“想い”にも寄り添い、社員の満足度を高めることで、企業価値を上げていきます。これまで未経験エンジニアの採用・育成に力を入れてきましたが、エンジニアが輝く会社を作るために、経験豊富なエンジニアも積極的に採用していきます」（照沼氏）。

所属エンジニアのワークライフバランスの実現と最大限の還元を実現するために、シスラボのITサポート事業部で重視しているのが「エンジニアのキャリア」。エンジニアの希望やライフステージに合わせ、自由にデザインできる働き方を推進している。

「多くのエンジニアが自らのキャリアを意識して働いていますが、ライフステージによって働き方は変わるはず。ハードワークができる体力と時間がある独身時代はスキルアップを目指した働き方、結婚して家庭を持ち子育てするエンジニアはプライベートの時間を厚くした働き方を。SESという働き方だからこそ、働き方を柔軟にデザインできます。特に当社で進めるラボ型SESの場合、チームで仕事を請けるので、3人分の仕事を2人で済ませることができれば、余裕を生み出すことが可能です」（照沼氏）。

加えて、ラボ型SESだと、エンジニアのキャリアの多様性も生み出すことができる。チームで仕事を請けているため、コミュニケーション力を生かしてクライアントと折衝する役割のエンジニアが活躍する一方、技術に特化したスペシャリストも磨き上げた技術を活用して自らの価値をクライアントに提供することができる。

「エンジニアのキャリアは多様です。ゼネラリストもいればスペシャリストもいる。そして、クライアントの課題解決には、どちらも等しく必要です。シスラボでは社員との1on1ミーティングを大切にして、社員と一緒に働き方やキャリアを作り上げていきます。新社長の下、SES会社の新しいカタチを模索して、様々な取り組みを続けています。他社での経験を当社に持ち込んで、新しい風を起こしてくれるエンジニアを求めています！」（照沼氏）。

ITソリューションの導入支援をメイン事業に据えたシスラボ。2024年に就任した新社長が、シスラボへ入社した2018年から現在の経営方針を加速させた。

それまで、シスラボには専任の「営業」がいなかった。お客様先で働くエンジニアが営業の役割を担い、信頼関係を構築することで継続的な案件受注につなげ、売上アップを図ってきた。2018年、新たに営業本部を設立し、エンドユーザーをターゲットに各種ITソリューションの導入を積極的に展開する方針を打ち出した。

「営業本部を設立したことで、エンドユーザーに対して直接ソリューション提供をできる地盤が整いました。当社の営業本部には専任のエンジニアが所属しており、AWSやServiceNowなどの商品企画を担当しています。クライアントの要望に沿ってソリューションをカスタマイズするだけでなく、事前に業種や分野を限定することで共通パッケージを“商品”として企画。それを営業担当が売り歩く体制を作り上げ、効果的なセールスを実現しています」(営業本部長・佐藤 悠一郎)

営業本部が設立され、シスラボで働くエンジニアにとって、キャリアの幅が大きく広がった。SESでクライアント先に常駐して開発や運用に携わるだけでなく、自ら商品を企画してそれを売り込むというキャリアにチャレンジするチャンスができた。

「エンジニアとセールスは、異なる職種だと思われがちですが、SI業界では、現場で働くエンジニアが営業の役割を担っているケースは多々あります。上流工程を担当するSEとなると、お客様とのコミュニケーションが仕事の中心となるため、必要とされるスキルもセールス職と似通ってきます。商品企画の業務も、ソリューションを熟知しているエンジニアが担当することで、ニーズにマッチした商品を企画できます」(佐藤氏)

シスラボは従業員に対する「利益還元」の考えが根強い。営業本部でソリューションの商品企画やセールスエンジニアのポジションを担当するメンバーにも当然、適応される。売り上げに連動する形で年収アップを狙える。

「SIエンジニアの場合、スキルを磨いてエンジニア単価を上げるのが年収アップの方法ですが、当社営業本部のエンジニアは、契約を勝ち取ることで年収を上げることができます。
同じ入社時期の同期と比べて、賞与が２倍以上の差が開くこともあります。どんな人もライフステージによって働き方は変わるもの。シスラボでは、エンジニアがバラエティある働き方・キャリアを選択できる会社を目指しています（佐藤氏）

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2024年度上半期に評価AA、偏差値63.1を獲得いたしました！

※エンゲージメントサーベイ・評価とは…
従業員エンゲージメント向上を支援するクラウドサービスです。
シスラボでは、2021年より本サービスを導入し、可視化された診断結果をもとに、
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