ご略歴と、御社を創業した経緯をお教えください
子どもの頃から、いずれはビジネスで大成功したいとの思いがあり、16歳の時に高校を中退してアメリカはシアトルのコミュニティカレッジに留学しました。本を読んだり人の話を聞く中で、ソフトバンクの孫正義さんが高校を中退してアメリカの大学に留学したと知り、自分も孫さんのようになりたいとの思いと、日本の大学は面白くなさそうと感じたことが動機です。 コミュニティカレッジでは1、2年の成績次第で3年から好きな大学に進めるという制度があり、アメリカの上位校に行きたいと思ったのですが、あまりにも高額な授業料がネックでした。そこで、アメリカの半額ほどで同等の大学に行けるカナダに着目し、シアトルからも近かったブリティッシュコロンビア大学の経済学部に進みました。起業に役立った学びとしては、議論したり考える力が飛躍的に高められたと感じています。 5年で帰国し、インターンで入った人材系ベンチャーが面白く、その後社員として入社しました。営業力を身に着けることに努め、大企業向け営業組織の立ち上げを任されるまで成果を上げられたと自負しています。 1年後の2019年11月に独立し、フリーランスとして前職で身に着けたインサイドセールス組織構築ノウハウなどを提供するコンサルティング業を始めます。主な狙いは会社をつくる準備で、あえて時間をつくっていろいろなところを見るようにしました。事業はバーティカルSaaSと決めていたのですが、どの業種にするかは決めていなかったからです。 そんな中で、SaaSが効きそうな領域を探し、ユーザーの不満が多そうなイメージのあった美容系クリニック業界に着目したのです。実際に患者体験をしてみたのですが、情報連携が取れておらず待ち時間が長いといったストレスを感じました。ここにチャンスを感じ、大手のクリニックなどの院長にアクセスして実情やニーズを聞いて、この業界での成功を確信しました。 知人を介して紹介してもらった取締役CTOの畠中と取締役の組田の3人で、2020年11月にメディカルフォースを創業し、2021年1月から開発を始めます。同年3月にプレスリリースを出し、初月に3件の受注を獲得できたのですが、プロダクトが未完成でその後半年ほどは鳴かず飛ばず状態が続いたものの、プロダクトの完成と共に受注も増えて軌道に乗せることができました。
御社をどういう会社にしていこうと考えていますか?
そもそも自分の性格として、負けず嫌いで何かやるからには1番でなければ気が済まないところがあります。本気で勝負するなら勝って当たり前、だと。したがって、会社も時価総額世界一を目指しています。 こうしたことを考える起業家は少なくないと思いますが、その頂への登り方が大事です。現在の時価総額トップであるNVIDIAのように時流に乗ることも大事でしょうが、私は他と同じことをしていても勝てないと思っています。自分の進学の在り方にも通じますが、人とは違うルートを選択する。美容クリニック業界や警備業界から始めたのは、まさに人があまり気づいていないものの確実にニーズがある業界だからです。こういう業界を丹念に拾っていけば、結果的に大きな市場を取ることができると考えています。そこで、当社では「これからの産業の成長プロセスを合理化する」とVisionを掲げているのです。
そのために社員に対して期待することや、社員が御社でどんな人生を過ごしてほしいかの思いをお聞かせください
当社では、「何者でもない人が何者かになれる」会社を指向しています。みんながみんな、世界一を目指さなくてもよいし、そういう会社にしようとも思っていません。ただし、個人として自分なりにやりたいことや目指したいことがあるでしょう。それが実現できる場としての会社を目指しています。個人が自己実現できる結果、会社として成長できると考えるからです。 したがって、社員には自らの目標を本気で目指してほしいですし、そのためには絵空事を夢見るようなことではなく、目の前の課題に愚直に取り組んでほしいと思います。その結果、実績を出せばいくらでもチャンスや権限を提供します。
大嶋さんの仕事観をお聞かせください。
仕事がないと出会えない人や得られない刺激があると思います。こうした人や刺激は私の人生にとって不可欠のもので、それを得る手段が仕事である、と捉えています。また、チームでしか目指せない大きな目標を描けるのも楽しいです。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
趣味として、K-POPやお酒をそれぞれの仲間と楽しんでいます。K-POPは、高校時代から「少女時代」を通じて興味を持ち続けていますが、今は「TWICE」や「NewJeans」のファンですね。歌や踊りの完成度の高さが魅力ですね。