稲益さんのエンジニア人生の中で、ターニングポイントとなった出来事はありますか
入社5年目の頃に担当した、全国規模の学力テストの採点システム開発ではないでしょうか。それまでも官公庁をはじめ、皆さんの生活に根差したシステムを手掛けていました。ですが、“実際に誰かが使っている姿”を直接目の当たりにしたのは、この採点システムが初めてだったんです。自分達の作ったシステムがしっかりと世の中で活用されているのだと、実感できた瞬間でしたね。 その一方で、身の引き締まる思いもしました。当社のシステムが広く役立っているということは、もしトラブルが起きれば、それだけ大きな影響が出るということです。嬉しさだけでなく、そういった責任も強く感じました。そのため日頃の運用も、なお一層真剣に取り組むようになったと思います。
御社の汎用電子申請導入サービスをけん引してきたのは、稲益さんだとお聞きしました
はい。実は、当社の強みを見直す中で、この汎用電子申請導入サービスを再構築することができました。 世の中を見ると、ロボットやAI等といった自社の“得意分野”で社会貢献を果たすIT企業が注目を集めていますよね。そこで私は「ユー・エス・イーの“得意分野”は何だろう」とふと考えたことがあったんです。私は長年社内で公共関連のプロジェクトに携わり、中でも各省庁の電子申請を支えてきました。その経験やネットワークこそが、当社の強みではないかと。 振り返ってみれば、一言に“官公庁”と言っても、現場の特徴や状況はそれぞれですし、その上に申請する書類は多岐にわたります。このようにそれぞれの官公庁に合わせた電子申請システムを作れば、大きく役に立てるのではないか。そう考え、事業戦略を立て直して生まれたのが、汎用電子申請導入サービスです。
長年考え抜いたこのサービスで、手応えを感じた瞬間はいつでしょうか
沢山ありますが、特に「ユー・エス・イーらしい貢献ができた」と強く感じられたプロジェクトがあります。とある省庁では、2,000件を超える手続きを抱えていました。そこに当社が関わり、一つのシステムで申請できる仕組みを作ったんです。このシステムを使った方はもちろん喜んでくれましたし、他の省庁からも「このシステムはどんな仕組みになっているのですか」と問い合わせを頂きました。 つまり、やはり私達の大きな強みは電子申請だったということです。それだけ画期的なシステムを作れたのだと、自信を持てましたね。 もちろん私だけでなく、当社には電子申請の領域で活躍するメンバーが沢山います。電子申請のスペシャリストとして提案するからこそ、クライアントも安心して私達に任せてくれるんです。今後も私達の経験と技術を武器にし、プロフェッショナルの意識を忘れずにいきたいですね。
御社で活躍するメンバーについて、稲益さんはどのような思いをお持ちですか
部署のメンバーには、「チームで何か一つ目標を持って挑戦しよう」と常に伝えています。これまでお話しした電子申請を強みにしながら、プラスアルファの強みを作り上げたいんです。それは技術面でもそうですし、コミュニケーション等のような仕事の姿勢にもいえるかもしれません。例えば現在は、「新たにAWSを扱い始めた会社として、もっと技術を磨こう」という目標を掲げています。この「一つの目標」をみんなが自分事にし、日々励んでくれているように感じます。 この高いチームワークを、今後は事業戦略の立案にも生かしたいですね。今は私が新たな事業やサービスを練っているのですが、ゆくゆくはメンバーにもジョインしてもらいたい。やはりモノづくりの現場で目の当たりにしたこと、気付いたことは、大きなヒントになると思うんです。そのようなチームや会社の方向性についても自分事化し、積極的に挑戦してほしいですね。
それでは最後に、今後どんな方と仕事をしたいか教えてください
日々のミッションに「楽しみ」を見出せる方と一緒に頑張りたいですね。 当社の経営理念にも「挑戦と行動」を掲げています。しかし、後ろ向きな気持ちでは挑戦も行動も上手くいかないのではないでしょうか。 繰り返しますが、私達は大手企業や官公庁といったクライアントと共に、社会的に大きな影響を持つプロジェクトを動かしています。最新の技術を自分のものにして、クライアントのお困り事と向き合う。そして、自分達の技術力や提案力で、社会に広く貢献していく。「着々と成長する自分」と「良い方向に変わっていく世の中」をイメージして、日々ワクワク感を持って取り組める方は、当社で大きく活躍できると思います。