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インタビュー画像代表取締役社長 辻 侑吾 株式会社サイバーエージェントのエンジニア出身の社長。ブログサービスに関連する「課金システム」の開発責任者を務めた後、家業である水産仲卸会社の取締役に就任。営業本部長としてチリで加工した塩鮭を輸入し、スーパーに卸す日々を過ごす。その後、前職時代の同期から起業に誘われ、株式会社bookee(現・ABCash Technologies)の創業に参加。2023年8月から代表取締役社長を務める。

新卒で入社した会社では、どんな仕事をしていましたか?

新卒入社したのは、インターネット広告事業等を手掛ける株式会社サイバーエージェント。文系学部の出身でしたが、エンジニアの部署に配属され、Webアプリケーションを作っていました。特に私が得意としていたのが「課金システム」。ブログサービス関連の様々なサービスで使われる「課金システム」を開発していました。社内のいろんな部署から「課金システム」が必要になると声がかかる。そんな役割でした。 私がインターネット広告事業等を手掛ける会社に入社したのは2007年。当時、会社は500名規模。それまでの成長に陰りが見え、次のフェーズへのステップアップに苦労している頃でした。株価も低迷し、社長が「2009年までに黒字化できなければ社長を辞める」と決断したほど、その会社が苦しんでいた時期でした。私はハードワークをこなし、責任者となってマネジメントが主体となった時、立ち止まって今後のキャリアを考えました。 マネジメントで人を動かしながら会社や社会に貢献していくのならば、自分が最終決定者になれる環境で働きたいと考えました。ただ当時は、今のように簡単に起業するムードでもなく、どうしようかと考え、思い至ったのが「家業を継ぐ」という選択肢でした。

家業である水産仲卸会社では、どんな仕事をしましたか?

私の実家は、祖父の代から水産仲卸業を生業としてきました。今は豊洲に移転しましたが、当時は築地市場。実家の仕事を継ぐために、入社5年目でインターネット広告事業等を手掛ける会社を辞め、実家の水産仲卸会社に移りました。築地の仲卸と聞くと、魚屋さんをイメージする人が大半でしょうが、私の実家は「冷凍の鮭」を専門に扱う商社で、完全なBtoBビジネス。年に一回、南米のチリで養殖された鮭を仕入れ、それを冷凍保存して、必要としているスーパーや外食会社に卸す。年間数百トンの鮭を扱う「鮭専門商社」のようなもので、実際に鮭を見ることは稀でした。本当に商社と変わらない業務でした。 実家の会社で役員として6年働き、長男だったこともあって、ゆくゆくは社長の座を父親から継ぐつもりでした。しかし、前職の新卒同期と久しぶりに飲んだ席で、彼がその会社を辞めて起業するに当たり「一緒にやらないか」と誘われ、創業メンバーに加わることにしました。その時立ち上げたのが、今のABCash Technologies。最初から「金融教育」を事業に決めていたわけではなく、起業を先に決め、その後二人で考えて「金融教育」を選びました。

個人向け金融教育サービスが生まれた経緯は?

起業に当たって「金融」を事業ドメインに選んだのは、創業者の私達二人に共通している体験からでした。二人とも学生時代に父親が病気になって、生活苦に陥るかもしれないという不安に直面したことです。お金の心配がない生活をするためのサービスを考えた時、金融に思い至り、私達を含めて日本人は金融リテラシーが低く、資産形成や投資に及び腰な人が少なくない。生活が安定している時から、将来の不測の事態に備えて投資をすることで「お金の不安」から解放されると考えました。そこで、個人向け金融教育サービスの開発がスタートしました。 創業して4ヶ月でサービスの土台が出来上がり、2018年6月にローンチしました。最初の3ヶ月は、実家の役員をしながら当社の事業に関わっていましたが、実際にサービスがスタートすると業務が増えて、二足の草鞋も難しくなり、家業は弟に任せて私は『ABCash』の仕事に専念することにしました。 創業当初、「金融教育」というワードさえありませんでした。世の中にはサービスを理解してもらえず、前職の仲間には「詐欺でも始めたの?」と揶揄される始末。潮目が変わったのは、2019年に金融庁が「老後2,000万円問題」についてメディアを通して発信したことで、国民に「投資」の意識が芽生え、当社のサービスも世の中から理解され、ようやく車輪が転がり始めました。

累計25億円の資金が調達できた要因を、どう分析していますか?

「金融教育」というワードが世の中で認知され、人々の間で将来に備えて「投資」をするという意識が生まれたことで、『ABCash』の事業は成長軌道に乗りました。金融機関を中心に当社に出資してくれる会社が増え、会社の経営も安定しました。シリーズCラウンドまでの調達で25億円の出資を集められたのは、金融機関にとって「金融リテラシーの向上」がビジネス上のメリットに繋がるからだと考えています。しかも、他の金融機関と利害がバッティングしない。だから、『ABCash』の事業を金融機関がみんなで育成してくれている。そんな環境が今の当社の安定的な成長に繋がっています。 当社の金融教育サービスが「実践」「習慣」を大事にしているのも、金融機関から評価されていると考えています。セミナーや動画配信等で、金融に関する知識をアップさせるビジネスはこれまでも存在しました。けれども、金融に対する深い知識を提供するのではなく、そもそも金融に対する抵抗感を下げ、投資にチャレンジする風潮を作る。『ABCash』のサービスが提供している価値は、投資人口を増やすきっかけになります。

株式会社ABCash Technologiesは、どんなカルチャーの会社ですか?

チャレンジを大切にする会社であり続けたいと思っています。当社バリューの一つに「評論家ではなく、当事者であれ」というのがあります。課題を見つけたら見過ごさず、まずは自分が行動する。サービスでも「実践」を大事にしていますが、社員も私も、実践を大事にして仕事をしたいと願っています。 当社のメンバーは、バックボーンが様々。営業や販売をしてきた人が多く、お客様とのコミュニケーションが得意な人材なら、業界未経験でも入社後に金融の知識を付けてコンサルタントやセールスにチャレンジ可能です。いろんな業界から来た人がいるのは、当社の社風においても、多様性を形成していると思います。金融業界と聞けば「堅い」というイメージもあるかもしれませんが、当社のオフィスは明るくて開放的。メンバーも生徒さんも、若者がメインの会社ですからね。 社員同士が本当に仲良しなのは、当社の自慢の一つ。幸いにも「素直でいい人」ばかりが集まってくれています。当社の事業はマンツーマンが売りですから、いわゆる「労働集約型」に当たります。今後、事業成長に合わせてメンバーの数もどんどん増えます。メンバーが増えても今のカルチャーを維持できるように、採用活動を進めていきたいです。採用の選考基準「素直でいい人」は、絶対に変えたくないです。

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