担当した中で印象深いプロジェクトを教えてください!
私がPMとして初めて挑んだのが、『電子チケットシステム刷新プロジェクト』です。エンタメ業界に欠かせないこのシステムは、長年の運用で老朽化し、サポート終了が迫るミドルウェアに依存していました。 「もっと快適に」「もっとスムーズに」——そんな理想を実現するため、システム全体の大幅なバージョンアップに挑戦! しかし、移行対象のミドルウェアには大きな仕様変更があり、技術的なハードルは想像以上に高いものでした。 当初はパートナー企業が進めていましたが、思うように進捗せず、最終的にテンダがプロジェクトを巻き取り、再始動。限られた時間の中で、最高のチームとともに挑んだチャレンジの全貌をお話しします。
はじめてのPM、プロジェクトの難所は?
既存システムは数年以上にわたる運用の中で、リプレイスや大規模な更新が行われていない状態でした。その結果、技術的負債が積み重なり、ソースコードの保守性も低下。不具合が発生しやすい環境であったため、ミドルウェアのバージョンアップは一筋縄ではいかないものでした。特に以下の点が大きな課題となりました。 ・大量の不具合の発生:新たに発生する不具合だけでなく、既存の不具合も多数混在。これらを迅速かつ的確に分類・対応する必要がありました。 ・技術的課題の多様性:システム全体の老朽化に加え、メンテナンスしにくいコードが修正作業のハードルをさらに高くしました。
テンダが取った具体的な対策とは?
・不具合の切り分けと優先順位付け 既存の不具合、新規発生した不具合、修正が不要な既存の問題を明確に分類し、修正すべき箇所を迅速に特定。優先度の高いタスクにリソースを集中させました。 ・即断即決の意思決定 PMは各課題に対し、高スキルメンバーの意見を集約し、迅速に判断を下すことで、作業の停滞を防止しました。 ・進捗管理と密なコミュニケーション 毎日夕方に30分の短いミーティングを設定し、チーム全体の状況を共有。問題が発生した際にはその場で解決策を提示し、遅延リスクを最小化しました。
当時のチームの構成とそれぞれの強みを教えてください!
プロジェクトに従事したのは9名のメンバー。 開発担当が7名、そのうち2名が結合試験にも兼任で参加しました。チームには経験豊富なメンバーもいれば、新卒として配属されたばかりのメンバーも含まれており、スキルセットにはばらつきがありました。 多様なチームを成功に導くため、PMとして状況に応じたリーダーシップを発揮しました。 ・話しやすいリーダー 意見を自由に言える環境を作り、課題を迅速に報告できる雰囲気を醸成。特に若手メンバーが質問しやすい状況を整えることで、問題が長引くリスクを防ぎました。 ・明確な作業指示 各メンバーにそれぞれの役割を明確に伝えることで、作業がスムーズに進むよう工夫しました。また、スキルの高いメンバーには自由に取り組んでもらい、技術的な課題解決を任せるなど、柔軟にサポートしながらチーム全体のバランスを大切にしました。 ・緊急時の即応体制 遅れや課題が発生した際には、即座にスキルの高いメンバーを投入し、解決までサポート。他のメンバーにも負担が偏らないよう、適切な分担を徹底しました。
プロジェクト成功のカギ
■チーム全員の力 本プロジェクトの成功は、個々のメンバーの力が集結した結果と言えます。特に、新卒メンバーが課題を克服しながら成長する姿や、ベテランメンバーが若手を支える姿勢が、プロジェクト全体の士気を高めました。 入社2年目の木村さんは、「課題が生じた際にすぐ相談できる環境が整っていたことで、安心感を持って業務に取り組むことができた」と話しています。 また、PMのリーダーシップもチームの団結を促進しました。メンバーからは「話しやすいだけでなく、締めるべき場面でしっかりと方針を示してくれる頼れる存在だった」という声が上がりました。コミュニケーションが円滑に進んだことが、プロジェクト全体のスムーズな進行に寄与しました。 課題解決の過程で得られた知見とチームワークの力は、今後のプロジェクトでも大きな財産となるでしょう。