起業されたきっかけをお聞かせください。
昔から漠然と「社長になりたい」という想いはあって、大学に入学してたまたま同じ学部だった現副社長の浜崎と意気投合して、会社を創ろうという話になりました。しかし、当時は一旦社会に出てから起業するか、すぐに起業するか迷っていました。 迷ったなかで、企業という選択を選んだ理由は3つありました。 1つ目は、就職活動をする中で出会う社会人の方々が「なんだか普通だな」と感じたことです。もし内定をいただいた会社で期限付きで働いたとしても、「普通の社会人」にしかなれないのは嫌だった。あまりかっこいいと思わなかったんですよね。 2つ目は、One of themになりたくなかったこと。僕が内定をいただいた企業の一つは大手IT企業で、新卒だけでも数百分のうちの1人、入社したらそこには何万人を超える社員がいて、僕が居なくてもその会社は問題なく進んでいく・・・みたいなことを考えると、「自分がここにいる意味あるのかな」って思ったんです。 3つ目は、大学生時代にバックパッカーとして一人で海外放浪している時に感じたことです。世界の発展途上国を回っていると、その辺の道端に死にそうな人がゴロゴロいて、そのときに「あぁ、自分はなんて恵まれている環境にいるんだ」と思ったのがきっかけでした。そう考えたら、会社を創ろうとか、ベンチャーに入ろうとか、そこにあるリスクって鼻くそみたいなもんだなと思ったっていうのが3つ目の理由です (笑) そんな経緯から、大学院2年の夏に起業の意思決定をして、それから「じゃあ何の分野で起業するのか」とかも含めて、起業して色々苦労もあったんですが、起業にいたった経緯だとこんな話ですね。
会社にかける想いをお伺いしてもよろしいですか?
今強く思っているのは、福岡にいい会社を作りたいということです。 高校で優秀な人は東京の大学に行くし、大学で優秀な人は東京の企業に行くし・・・。地方の人はわかると思うんですが、優秀な人はみんな県外に出て行ってしまうじゃないですか。 福岡は特に、住むにはいい街という風に言われることが多いんですが、仕事と天秤にかけたときに仕事を優先して東京に出ていく人ってすごく多いんですよね。 イケている会社があればそこに人もいっぱい集まるだろうし、そういう会社を作って、福岡のみならず、好きな街に住んで、好きな仕事ができる人が増えたらいいなって思っています。 あとは、今ってIT革命の真っ最中だと思うんです。100年後の歴史の教科書にIT革命として名を残すような変化の早い時代でせっかく生きているんだから、それを使っていろんなことをやっていきたいなと思います。 そして、そういう時代において常に変化をキャッチアップできる会社でありたいです。ITというのは幸いにして様々な産業と関われる業界で、飲食やアパレル・製造業・物流などなど、いろいろなものに携わっていけます。 そのような貴重な機会をフル活用して、最先端の技術を駆使し、課題解決とか事業成長にコミットできるような会社を福岡に作っていきたいと思っています。
これからFusicをどんな会社にしていきたいと考えていますか?
すごく曖昧な回答になってしまうんですが、僕らがいなかった世界と僕らのいる世界の差分をできる限り大きくしていきたいと思っています。 約18年前に会社を作りましたが、どこかの意思決定が違ったら今この会社は存在しません。そのどこかの判断を踏み切ったためにこういう状況になっていて、ここで働いてくれる社員もいて、僕らが提供するサービスを使ってくれる企業さんもいて、社会に与える・与えられるものの幅が広がっている実感はあります。 僕らがこの世界にいたことによって、福岡ってこうなったよねとかこの研究が進んだよねとかこのサービスが生まれて、それで人は幸せになったよねとかそういうものを増やしていきたいなという風に思っています。 長い歴史の中で僕らの人生なんてたった一瞬で、もたらす変化は自己満足程度のものだと思うけれども、その自己満足の中でもできるだけ差分を大きくしていきたいし、死ぬときにそれなりにやったよねって思いたいです。
最後に、今後入社される方に期待することをお聞かせください。
まず、短い人生なので楽しく生きましょうということですかね。究極僕は、仕事は人生最大の暇つぶしだと思っているので、決して仕事が人生の全てではないと考えていて、その一方で、仕事は人生においてそれなりに時間を使うことでもあるので、有意義で楽しいものにすべきだとは思っています。 そのうえで、Fusicはまだまだ小さい会社であり、未整備な部分も多くあって、だからこそ、横のつながりも盛んで、いろんな案件を担当してもらうことある。 この状況をチャンスと捉え、「自分が満足できる仕事をしてやろう。」という気概で働いてもらえたら嬉しいですね。自ら手を上げればチャンスは得られる会社ですし、エンジニアとして一流になれる環境は用意しているつもりです。足りなければどんどん発信もしてもらいたい。 大変なこともありますけど、自らの成長や、好奇心を大事にしながら、せっかく働くなら楽しもうの精神で。全力で楽しみながら働いてほしいなと思っています。