株式会社メイキップ

株式会社メイキップ（Makip.Co.Ltd）は、インターネットコンテンツの企画・開発・運営や、各種マーケティング業務、プロモーション業務、コンサルティング業務を提供するITベンチャー企業だ。"Make it possible"の一文を縮め、「Makip」という社名とした。創業の理念は、インターネットを通じて新しいサービスを立ち上げ、新しい市場を創り上げること。また、より多くの人に、より深く自分の人生と向き合う舞台を提供し、さまざまなチャレンジを通じて不可能を可能にさせる、という想いも込められている。

代表を務める柄本真吾氏は、筑波大学を卒業後、株式会社セプテーニに入社。株式会社ドリコムを経て、2015年2月にメイキップを設立した。筑波大学では体育会ラグビー部に所属し、ケガを乗り越えながらゲームキャプテンなどの経験を積み、リーダーシップを発揮してきた。選手を引退する際、監督から「お前ほどの能力がある選手を育てられなくて申し訳なかった」との言葉をかけられたことが発奮材料となり、「自己の能力を最大限に活かし切るためには事前に戦略を立てる」、「意思決定者であるトップに直接聞く」といった重要な教訓を得たと語る。セプテーニでは新規事業の立ち上げ、ドリコムでは広告本部部長を歴任するなど、若いながらもビジネスセンスと人間的魅力に優れている人物だ。

柄本氏をはじめとする経営陣の構想では、2023年までに上場を果たし将来的に海外展開も視野に入れている。これまでメインサービスであった洋服サイズのレコメンドに加え、現在はバッグのサイズレコメンドも可能となり、今後は靴や下着、バッグといった商品についてもさらにサービス領域を広げていく計画となっている。
柄本氏が筑波大学時代に専攻した“香水”の分野についても、利用者のイメージ通りの香りをネットショッピングで購入できるビジネスも構想中。「せっかく生まれてきたからには誰よりも人生を楽しみ、誰にも経験できないようなチャレンジをしたい、してほしい。」そんな意欲に燃えた、若々しいボードメンバーが会社を引っ張る。

オンラインショップで洋服を購入する際、必ずといっていいほど発生する「手に取って試着できない悩み」。S・M・Lなどのサイズ表記はメーカーやブランド、国によっても大きさが異なり、ECサイト上にはサイズごとの寸法表が一応掲載されているものの、わざわざ採寸して確かめるのは面倒だと感じる人も多いだろう。メイキップのメインサービスである「unisize（ユニサイズ）」は、ECサイト上で洋服のサイズを推奨してくれる、便利なレコメンドシステムだ。

身長や体重、太っている/痩せているなど簡単なアンケートに答えるだけで、欲しい洋服の最適なサイズを教えてくれる。また、推奨されたサイズが本当に自分の体に合っているかどうかを確認できるよう、身幅やそで丈などの適合度を部位ごとに視覚的に確かめられる“ゲージ”を表示してくれる。こういった親切設計の基盤となっているのが、多量な洋服サイズと人体データに基づいたアルゴリズムだ。推奨される洋服のサイズは、国内外のブランド寸法と人体データに基づき採寸。「洋服のデータ」×「人体データ」＝「サイズの推奨」といったイメージだ。

導入企業の効果事例（※）では、購入率が約3倍にアップ。「unisize」を導入した株式会社アルペンのEC事業責任者はこう語る。「他社のフィッティングソリューションとも比較検討していたのですが、まだ時代的にも技術的にも追いついていないと感じました。unisizeは操作感も良く、過去の購入履歴の登録もできる点や費用対効果の面で、最も時代にフィットしていると感じました。また、他の大手企業様も次々とunisizeを導入していることも決め手になりました。導入後は、利用効果をレポートで分析できる点に満足しています。CVRも約3倍上がり、導入して本当に良かったです。」

※株式会社アルペンでの導入後のCVR効果検証結果による

2016年5月にリリースされた【unisize】だが、想定以上のスピードで各アパレルECサイトに浸透している。導入社数は計画を上回りメディアやセミナーへの登壇依頼も後を立たない。
（2022年2月時点で1200万ID突破）
日々のクライアントから生まれる声や要望、ユーザーニーズと市場のトレンド、そしてunisizeのポリシーを徹底的にぶつけ合い次期プロダクトに昇華させている。

メイキップには、さまざまなインターネット企業を経験し、それぞれの企業でコアなポジションを担っていた優秀なメンバーが多く集まる。そのため、分野ごとに専門知識や経験の蓄積は社歴に比して多く、専門以外の領域でも意欲やこだわりを持つメンバーも多い。

人数も、創業時の3名から現在（2022年2月時点）の70名弱（アルバイト含む）まで増えた。社員の家族を交えたホームパーティーを行うなどアットホームな社風は維持しながら、家族も仕事も大切にでき、自分の力量で働ける環境づくりにもこだわる。その一つ、「Workation 制度」はWork + Vacationの造語で、就業時間中に連絡が取れれば、どこで働いても良いというもの。具体的には月・水・金の週3日の出社とし、残りの火・木はリモート勤務も可能だ。成果を上げれば旅行に行くこともOKで、働き方の自由度は高い。

ファッションが大好きなメンバーが多く集まるメイキップでは、ユーザーの悩みの解決や利便性向上、アパレル業界におけるIT普及などのテーマを解決したいという想いを持ち、サービスの立ち上げや内容の充実に従事している。メンバー各自の熱量が非常に高い分、メイキップで働く理由や意義をつくらないと、他社に引き抜かれてしまうのではないか？　と柄本氏は冗談交じりに語る。メンバーが「この会社で働きたい」と思える、魅力的な制度・社風のもとで、固定概念にとらわれず、新しい考え方や斬新なソリューションを模索。それぞれが非常に高いプロフェッショナル意識を持ち、時には激しく意見をぶつけ合うこともある。初めて会議に参加する人は、その真剣ぶりに驚かされるというメイキップでは、常により良いサービス、新しい方法を求め、楽しみながらも一直線に仕事に取り組んでいる。

2016年11月に総額約1億円、2021年12月にも大型の資金調達を実施。競合サービスもある中で、どのように強みを活かし、独自性を発揮していくか。工夫のしどころも多い反面、やりがいや達成感もひときわ大きなものがある、エキサイティングな企業だ。