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インタビュー画像Spready株式会社 代表取締役CEO 佐古雅亮

リデザインされた新しいHello Techサービスで、人が組織と出会うプロセスを再定義する

HRサービスに携わっている人間の多くは気付いているが、誰も手に付けてこなかった未開の分野に、新しい概念のHRサービス『Spready』で切り込もうとしているのが、2018年5月に設立されたSpready株式会社である。『Spready』のコンセプトは、法人からの“あらゆるジャンルの雇用を前提としない人材探し”のニーズに対して、個人のネットワークを活用しながら満たすサービス。B with C to Cモデルの「人と人縁を繋ぐ」サービスだ。 同社の代表取締役/CEOを務める佐古雅亮氏は、2008年に新卒で大手人材サービス会社に就職。2008年に起きたリーマンショックによる経済麻痺のあおりを受けた産業では、IT投資や広告投資、そして採用活動を自粛する動きが加速する中、佐古氏は人材紹介事業にてキャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーとして勤務。2015年からは社内でスタートアップ支援事業を立ち上げるなど、一貫してHR領域における課題と向き合ってきた。 「当時はまだ日本の労働人口が減少局面に入っていなかったため、採用を取り止めれば何とか苦境を乗り切ることができました。しかし、労働人口が右肩下がりの局面を迎えている現段階では、そういう選択もできなくなります」(佐古氏)。 労働市場では、“ポスト2020年”がクローズアップされている。2025年には現状から労働者が500万人減ると言われている中、労働人口の減少は、もはや個社の問題ではなく、日本の社会問題となりつつあるのだ。こうした背景もあって、1人で2社に在籍する、副業する、社外のプロジェクトワークに参加するなど、労働人口の減少という課題を埋めるように、徐々に多様な働き方が生まれてきている。本来ならば、HRサービスはこの状況に着目し、人材の流動性を高めるアプローチを行うべきである。このことについて、佐古氏は次のように述べている。 「年間転職者数は280万人から350万人。現在の人材紹介や求人広告などのHRサービスは、この転職顕在層を対象にしたサービスを提供しています。一方、潜在層に目を向けると約6000万人の労働者がいます。流動性を高めるには潜在層へのアプローチが不可欠なのですが、これをやるには既存のHRサービスに軸足を置きながらやるのは厳しいと思っています。新しいHRサービスをデザインするためには、スタートアップは必然とも言える選択肢でした。“日本の未来のために、誰かが挑戦しなければならない。”そういう気持ちが起業に向かうエンジンになっています」 (佐古氏)。

「Spready」は、今まで世の中になかった形の「企業と個人をつなぐ」サービス

「自分の転職先を会社に言えない、会社に副業が知られてはいけない、なぜなら会社の恩義に逆らうことだから」。日本にはこうした丁稚奉公的なカルチャーが根深く残っており、いまだ人材は“会社に雇われる”という意識が強い。だが一方では、「本当にこれでいいのだろうか」と疑問を投げかける企業・個人も増えているとのこと。 例えば、法人であれば、優秀な人材を欲している企業が自社のノウハウを公開するセミナーを開き、その参加者と採用の話を抜きにして長期的な関係性をつくる。個人であれば、2枚目の名刺を持つ、フリーランスとして活動するなど、多様な働き方で自分がやりたいことを実現する。社会環境が変化してきている中、“人材流動化”の機運が確実に高まっているのだ。 「景気後退の局面は必ずやってきます。採用にまわすお金がない。でも優秀な人には出会わなければならない。そうしないと会社が衰退してしまう。そのジレンマの中で、恐ろしく難易度の高い採用市場がすぐそこまで来ています。今こそやるべきタイミングだという思いが強いです」(佐古氏)。 Spready株式会社は、ミッションである「“やりたい”に出会い続ける世界をつくる」ために、「人と組織の新しい”つながり”をつくる」をビジョンに掲げ、「Spready」と「Profiee」2つのサービスを運営しています。 「Spready」は、今まで世の中になかった形の「企業と個人をつなぐ」サービスです。 企業の「こんな人に会いたい・相談したい」ニーズを登録している個人の繋がりによって紹介するサービスで、雇用以外のニーズの案件をお受けしています。 「Spready」によって個人も雇用関係なく、自身の経験を活かす機会に巡り合うことが出来ます。 2019年5月に本ローンチしたサービスで、283社以上の企業に定額利用いただき、お引き合わせしたご縁は3000件を突破しました。(2022年1月現在) 「Profiee」は職業や肩書きだけでは伝えられない自分をまるっと伝えることが出来る自己紹介サービスです。 「Spready」によって「はじめまして」をたくさん生み出している中で感じた課題をサービス化しました。

マーケットを再定義する

「当社はスタートアップなので、まずは何よりも“マーケットを再定義するという情熱を共有できる人か”が前提にあります。また保守的というよりは、チャレンジにベクトルが向いている人ですね。仮に、HRに関わっていた人であれば、私たちがやろうとしていることの大きさが肌感覚でわかるかもしれません」 『Spready』は今後の展望として、人材探しをテーマに、“ありとあらゆる人と人との信頼性ある繋がり”を担保するサービスを目指すとのこと。 「始めはB-C-Cの繋がりが中心になると思いますが、最終的にはあらゆる繋がりに発展する可能性があります。C-C-C、B-B-C、B-B-Bになることもありえます。“この人にアプローチすれば、この人に繋がることができる”。そうした人と人との信頼関係をデータ化し、ビジネス上の価値を生み出していきたい。」。 『Spready』は、今まさにスタート前夜といったところ。この可能性あふれるビジネスモデルを共に構築するならば、今こそ最大のチャンスではないだろうか。

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取締役 大澤
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