代表取締役　笹部高之氏 1987年、日本ディジタルイクイップメント株式会社（通称日本DEC、現在の日本ヒューレット・パッカード）に入社。製造流通サービス本部長として、大手エアライン、大手電機メーカの基幹システムなどのプロジェクトを手掛ける。その後、株式会社ワイ・ディ・シー取締役、MBPジャパン株式会社代表取締役を歴任し、2019年に現在のカイマデータを立ち上げる。

カイマデータ設立の経緯と、他社に負けない強みを教えてください

長年、大手IT企業に勤めていた私は海外拠点を活用した開発案件に携わっていました。2010年に前職企業にジョインし、当時のコネクションやノウハウを活かし、すぐに中国拠点との連携を開始しました。2019年にはKAIMA成都とKAIMA楽山を関連会社とし、カイマデータとして始動しましたが、今では前職の仲間たちが集まり、ずいぶんと賑やかになりましたね。 カイマデータの最大の強みは、クオリティファーストを貫きながら、コスト削減においても力を発揮するソリューションを提案できることです。それを可能にしているのは、KAIMA成都とKAIMA楽山にKAIMA上海を加えた、3つの中国拠点との強力な連携。中国拠点のメンバーたちはスキルアップの意識が高く、日本語も堪能です。日本型の開発プロセスに慣れているため、日本企業と海外拠点との間で起こりがちなトラブルも回避できます。300名を超える中国人エンジニアの一人ひとりが、私たちにとって欠かすことのできない「トラステッドパートナー」なのです。

現在、特に力を発揮している領域と、今後の事業展望について教えてください

現在の主力事業は、システムインテグレーション事業。中でも、将来性や拡張性、セキュリティに問題のある旧来のシステムを、より柔軟な運用が可能な新世代のシステムへと移行する「レガシーマイグレーション」を得意としています。 昨年、介護福祉業界トップシェアのソフトウェアメーカーより依頼を受け、Windowsで動作する福祉業務支援ソフトをweb系システムへと移行するプロジェクトが現在も進行中です。業務システムの開発において最も大切なのは、お客様の業務を深く理解することだと考えています。介護の現場で働く方々の声をヒアリングするうちに、ある考えが浮かびました。カイマデータのITソリューションを活用すれば、高齢化社会が抱えるさまざまな課題を解決できるのでは――。 私の年齢は61歳。まだまだ健康ですが、いずれ必ず介護サービスのお世話になるでしょう。自分自身も高齢化社会の当事者だという意識もあり、今後会社として、介護福祉の領域において専門性を高めていこうと決断。現役ケアマネージャーの先生と顧問契約を結びました。先生の知見をお借りしながら、AIやIoT、ビッグデータを活用した医療用ウェアラブルデバイスの開発プロジェクトが本格的に始動しようとしています。 例えば、心臓に持病のある患者のBPN値（心臓への負担の程度が分かる値）を、市町村をはじめとしたコミュニティ内でリアルタイムに共有できるシステムを構築し、介護の現場に広く貢献したいですね。これらプロジェクトに参加している何人かの若手社員の中から、将来、介護福祉業界に特化したITコーディネーターが育っていくことも期待しています！

大切にしている理念、求める人物像や求職者へのメッセージをお願いします

カイマデータを設立した際、ふたつのテーマを掲げました。ひとつ目は、日本発のITコンサルティング企業としての立ち位置を確立すること。今後、介護ビジネスなどの販路を中国へと拡大していく予定ですが、あくまで日本型の開発プロセスにこだわり続けます。 ふたつ目は、プロジェクトに関わる一人ひとりのバリュー（人材価値）を高めること。カイマデータの社員はもちろん、中国拠点のメンバーや、パートナー企業のメンバーを含めた全員が、ビジネスの世界で生き抜いていける「一生モノのバリュー」を習得できる環境を整えたいと考えています。 プロジェクト推進の中核を担うカイマデータの社員に求めるのは、ギア（歯車）ではなく、モーター（動力源）であろうとする意識。全員が動力源として、自ら動き、周囲を巻き込み、次から次へと新しいソリューションを生み出してほしいのです。 5年後の上場を見据え、将来的には分社化も視野に入れているカイマデータ。数年後には、あなたがグループ会社の代表に就任しているかもしれません。一緒に、時代を変えるソリューションを創造しませんか？