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インタビュー画像代表取締役 神 一誠氏

ご略歴をお教えください。

実は、最初の就職では全く国際物流業界に身を置くとは考えていませんでした。私の家業は国際物流における梱包業を営んでいるのですが、後を継ぐという発想はまったくなく、求人サイトを運営するディップ株式会社に新卒で入社します。そこでセールス職の面白さ・奥深さに触れ、自らのキャリアの軸をセールスに置いてキャリアアップしていく事になりました。その後、株式会社マイナビ等、キャリアアップで数社経験しました。そして4年ほど働いた頃、結婚・子供の誕生を機に、父親から家業の後継話をされるようになります。そこからはっきりと家業の承継を意識し始め、家業である梱包会社に入社し、ようやく物流業界と向き合うことになりました。 家業の会社では、最初法人営業を手掛けた後、創業者の祖父から台湾拠点への赴任を命じられます。そして就いたのが梱包作業現場でした。当初は中国語がさっぱり分からず、1週間はただ作業を見ているだけしかできませんでした。そこで一念発起し、中国語を学び始めます。数字の数え方から勉強をスタートし、現場の職人さんに話し掛けたときには、とても歓迎され、ようやく仲間に迎え入れられたような感動を覚えました。そこから釘打ち等の仕事を教えてもらい、夏は40℃を超える工場の中で一通りの作業を覚え、1年ほどで法人営業に移ります。たどたどしい中国語でテレアポをし、新規顧客開拓に取り組みました。 その後、梱包の設計や資材調達をする部門に移り、そこでギホーさんという職人さんと仕事をすることになります。ギホーさんは、梱包する製品を見ただけで必要な材料や設計、業者手配等を瞬時に頭で計算し、寸分の狂いもない見積もりを叩き出すのです。そんな職人技に衝撃を受け、「こんな職人は他にいない、この頭脳をシステムにしたい!」と思い立ちました。 もともとの発想としては、家業を100年先まで残すビジネスとして考え、このアイディアを社内で事業にしようと、創業者である代表取締役会長の祖父に提案しましたが、現場主義の祖父には理解されず行き場がなくなりました。そこでその経緯を父に話すと、実は25年前に父も同様のことを考えたということが判明し、鳥肌が立ったのを覚えています。父親からは「業界のために」と中立的な立場・資本関係が一切持たない形での独立を勧められ、結果として起業することを決断しました。 Willboxの創業にあたっては、「業界から色眼鏡で見られないために真っ新な状態で始めた方がいいから、資金の支援や顧客の紹介はしない」という父親の言葉に従い、自力で『Giho』の開発を始めたという経緯です。

これからWillboxをどんな組織にしていきたいですか?

注力しているキーワードは「数字」と「課題解決」です。Willboxのビジネスチームは「数字」の達成意欲が非常に強く、事業計画のKPIは常に意識しています。投資をしていただいている以上、トップライン(売上)を伸ばすことは当然だという認識で、ビジネスサイドの全員が動いています。泥水すすりながら事業を進めている感じです。 しかし実際には、社内の「仕組み化」も並行して科学しているような、ちょっと変わった組織です。よくWillboxは”セールスが強い会社”と投資家含め外部から言われることが多いですが、実は「課題解決」していくうえで、テクノロジーの力を用いて産業構造を変革していきたいとも考えています。Willboxはビジネスチームとエンジニアチームが業界内にある「課題解決」に向けて一緒に動く、機動力のある組織を目指しています。 物流業界は外から見るよりもとても複雑な業界です。特に国際物流は多くの利害関係が絡み合って混沌としています。しかしテクノロジーを活用すれば、物流の世界で働く全ての人々の業務の効率化や安全性の向上を実現できることは明確です。だからこそ、Willboxという会社はビジネスチームとエンジニアチームが、顧客の「課題」というキーワードを軸にディスカッションを重ね、解決策を一緒に考えていきます。そのため「こんな機能を作ってほしい!」ではなく「こんな課題を見つけた!」といった具合に、互いによき相談相手であり、違う領域のプロとして尊敬をしながらディスカッションをします。一般的なスタートアップとはもしかしたら少し違う感覚かもしれませんが、これがWillboxの「雰囲気」なのかもしれません。とにかくWillboxではビジネスチームとエンジニアチームが、共通の解像度で事業を進めることに注力していますし、きっとそれが機動力を高める重要な要素だと考えています。 またWillboxのビジネスモデル上、海外展開が当然ながら視野に入ってきます。目下の展開先は台湾となり、現在急ピッチで準備を進めています。異なるローカルルールに対応することや、世界中の物流事業者データベースを保有することが今後の事業展開にも繋がります。物流業界の習わしで「現物主義」という言葉があるように、しっかりと業界に筋を通す方法でマーケットを取りにいきたいですね。

どんな方と一緒に働きたいか、教えてください。

「誠実」と「圧倒的なオーナーシップ」の2点を持つ人と一緒にビジネスをしたいですね。やはり物流業界はとても複雑で特殊な世界です。レガシー産業と言われているだけあって、古い商慣習や礼儀が重んじられています。また物流業界は、自身の体験や独学で勉強した切り口、まわりの環境によって見える世界(物流)が異なる、特殊な業界でもあります。つまり足を入れるところを間違えると泥沼なんです。なので、入社する方はアンラーニング→インプット→アウトプットのサイクルを繰り返していきます。 そんな中、目の前のコトに、誠実にオーナーシップを持って向き合える方でないと、そもそも業界になかったものを作ろうとしている弊社のスタンスに合わないのではないかと考えます。そこには辛く厳しい長い道のりがあり、途中で諦めてしまうのではないかと思います。なので、この2点のマインドセットは必要不可欠ですね。 そして何より「業界を変えたい」と大義名分を感じられる方が良いですね。決して危ない価値観ではなく、本気で我々は「大義名分」だと、そう思っています。 Willboxは「国際物流をより最適に、よりスマートに。」というミッションを掲げています。いい歳した大人たちが本気で取り組んでいます。国際物流や弊社に興味を持っていただいた方も、これから何かにチャレンジをしたい方も、想いを持っている方であればどのような方でも大歓迎です。

神さんの仕事観をお聞かせください。

現状はシリーズAということもあり、仕事とプライベートが一体化しているような状況です。家で寝る前にお客様やメンバーから連絡が入れば、構わず対応しています。休日も気づいたら仕事のことを考えてしまっているという感じですね。 VC等から沢山の資金提供を受け、事業をスケールさせなければならないというプレッシャーのあるタフな局面が続いていますが、精神的に追い詰められているといったことは全くなく、そんな境遇自体を楽しめていますよ。 まだ何も成し遂げられてはいませんが、『Giho』を導入したお客様の見積もり作業時間を大幅にカットしたり、物流コストを最大50%カットするといった成果が出始めています。今後も、Willboxで働くメンバーとその家族、ステークホルダーの皆様、そして何より物流業界169万人のために働くという強い意志でこの事業に取り組んでいきたいと考えています。

求職者にメッセージをお願いします。

2020年に新卒で入社した女性メンバーがトップセールスとなり、Global担当として台湾拠点開設の責任者に任命しました。こうした例のように、当社にはチャンスが多く転がっていると思います。真剣に、かつ楽しくビジネスに取り組みながら、圧倒的に成長したいという方にとっては絶好の環境だと自負しています。 Willboxのメンバーとは家族よりも長く一緒に過ごしています。それほどみんながこの会社に懸けてくれていると感じています。同じ夢を追いかけながら、みんなで一緒に走り抜けるというプロセスを楽しみたいですし、経営者としてはWillboxに入ってよかったと皆に思ってもらえるように精一杯努力をします。 まだまだ会社としては発展途上ですので、これから一緒に会社を創っていく仲間となってくれる方を探しています。ぜひ一緒に国際物流の世界を進化させていきましょう!

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HR 鈴木あさみ
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