UNICORN株式会社

デジタルマーケティング領域における“指標”となることを目指し、誕生した全自動マーケティングプラットフォーム『UNICORN』を展開するUNICORN株式会社。この『UNICORN』は、DSP（Demand-Side Platform）としては後発サービスでありながらも、独自のコンセプトによってハイパフォーマンスを実現し、数多くの大手クライアント企業のビジネス拡大に寄与している。そして、その成果を生み出している同社は、国内の広告配信プラットフォーム事業者として唯一無二の存在として地位を確立していると言えるだろう。同社の取締役であるディレクター・井上孝仁氏は、自社サービスの特徴を次のように語っている。

「『UNICORN』は、デジタル広告の配信、出稿アクションの最適化に加え、運用業務の細かな調整を実現するサービスです。広告運用に関しては、クライアントである広告主の理想を形にするためには、業務プロセスの中にある“非効率な単純作業”を人間が担うという手法が一般的ですが、当社のサービスではその単純作業を、機械学習を用いたシステムによって全自動化しています。その結果、運用におけるコスト削減はもちろんのこと、価値のある仕事に人が向き合うことで人材の成長を促し、そして企業としての事業拡大にも寄与していると、私達は自負しています」（井上氏）。

デジタル広告の入札に関して、同社の『UNICORN』はRTB（Real-Time Bidding）を採用している。このRTBは、膨大なインプレッションに対してリアルタイム入札を行うための技術規格が存在する。リターゲティング広告のような、過去に関心が高いユーザーについては、費用対効果を高められる一方で、新規ユーザー獲得への効果に関しては難点があるという。その難点を機械学習にの技術によって解消し、デジタルマーケティングプラットフォームとしての価値を高めてきたのが、『UNICORN』の最大の特徴なのである。

「グローバルレベルでは同様の強みを持つサービスは存在しますが、日本国内のサービスでRTBによって同じレベルを実現しているものはないと思います。そこに『UNICORN』の価値があると思っていますし、そのサービスを進化させながらクライアントのビジネス拡大を支援しているのが、現在の当社の姿です」（井上氏）。

最適な広告戦略を実現するために、新規ユーザー獲得を含めたデジタルマーケティングの全般を担う全自動プラットフォーム。それが同社の『UNICORN』であり、その媒体となるのはスマートフォンに限らず、Webサイト内のコンテンツ、アプリケーション、インターネット経由のストリーミング動画サービスであるOTT、そしてデジタルサイネージ等も含めたあらゆる広告メディアである。機械学習によって広告主の理想に沿った出稿先を選別し、費用対効果を踏まえた広告戦略を実現するメディアに一斉に配信することができる、このサービスは、まさに広告コミュニケーションの全てを担うツールになるというわけだ。

「『UNICORN』で私達が目指しているのは、認知から新規ユーザー獲得、リターゲティングやリテンションといった“フルファネル”の、そして全てのチャネルを対象にした“フルリーチ”の広告プラットフォームの実現です。その目標に向かう中で技術力を向上させてきたこともあり、現在では日本企業で初めて米Apple社の『Apple Search Ads Partner』に認定される等、その取り組みに対する評価も得られていると、私は考えています」（井上氏）。

同社は前期、年間売上高50億円を達成したが、これまでのクライアントとしてはエンターテインメント系の企業であるアプリ開発企業、そして自社ブランドの認知度向上を目指す大手企業が中心となっていたという。次なる目標として同社が掲げているのは、そうした顧客のジャンルを拡大すること、そして媒体チャネルの開拓等による“フルファネル・フルリーチ”の拡大だと、井上氏は語る。そして、Apple社からの評価にも繋がった技術力のさらなる向上によって、「広告の本質的な価値を提供する」ことにも力を入れたいと、井上氏はその思いを語ってくれた。

「広告には、今まで知らなかったものと出会う機会の創出や、その収益構造によって様々なサービスが無料化される等“機能的な価値”があります。しかし、数字至上主義や評価・計測方法の複雑さ等、マイナスの面があることも確かだと思っています。その現実がある中で、広告費用と効果、事業成長との関係等を明確に表現できる評価方法を確立しながら、広告の“本質的な価値”を提供していきたい。それが当社の考えなんです」（井上氏）。

今回同社では、デジタルマーケティングプラットフォームである『UNICORN』に携わるコンサルタントの人員強化を目指した採用を行うという。その業務においては、数多くのプロジェクトが進行する中で自らがリーダーとなる意識、そして自らが責任者となって新規事業を担えるような人材が求められている。同社で組織開発を担当する今野浩之氏は、その業務にある魅力は、という質問に対し、次のように答えてくれた。

「独自のコンセプトでサービスを展開し、独自の技術力を発揮する当社の事業においては、クライアントのビジネス展開に関する上流工程の設計から実行まで、マーケティング戦略の全てのフェーズをオリジナルのもので構築することができます。それは間違いなく面白味になるはずですし、知識の習得やスキルアップはもちろん、自らの考えを言語化、構造化するという、コンサルタントとして必要とされる力を身に付けられることも魅力なのではないでしょうか」（今野氏）。

今野氏はまた、経営層と近い距離感で日々の仕事に取り組めるのも魅力だという。経営者の目線に合わせながら自らの役割を認識することで、自身の能力アップはもちろん、ビジネスパーソンとして知っておくべき事柄も多く知ることができるということだ。

「新しいものが好きな方には最適な環境だと思います。これまで築いてこられたキャリアの中で身に付けたスキルを活かし、しかし、そればかりにこだわらず、機械学習やマネージメント、コミュニケーションの新しい形を身に付けることは大変重要です。行動原理を言語化する力、構造化する力を身に付けながら、その新しい力をこの職場で発揮していただきたいと思います」（今野氏）。

今野氏が言う新しい力は、時代に合わせアップデートし、それを言語化・構造化しながら行動していくためのもととなるものなのだろう。それは、井上氏が言うところの「本質的な広告の価値」を提供する上でも必要不可欠な力であり、デジタル広告とその業界を変えるための原動力にもなると言える。

「広告業界の常識、当たり前を壊し、業界に“ゲームチェンジ”を起こす。そのためにユーザーが必要とする広告を届け、広告主の事業成長を実現するという取り組みに、一緒に向き合っていただける方に是非来ていただきたいですね」（井上氏）。