ご略歴をお教えください。
就職氷河期真っ只中の2000年に大学を卒業しました。その前の就職活動では、圧迫面接の連続に嫌気が差す中、薬剤師の知人からパースジャパンを紹介してもらったのです。早速面接を受けに行き髙西社長にお会いすると、それまでの大手企業の役員とは全く違う存在感を感じました。オーナー経営者のオーラというか、自らの責任で道を切り開いてきた人の持つ矜持や余裕を感じて、純粋にかっこいいと思ったのです。そこで、入社を志望しました。 入社後は財務部門に配属。私は会計の知識等がなく右も左も分からない状態でした。そんな中で先輩方が続けて退職し、高齢の部長以下数人しか残っていない状態になったのです。すると、髙西社長は若い自分に「効率考えていまっまでのやり方を変えてほしい」と。ならば、これをチャンスにやりたいことをやろうと、それまで紙で起票していた業務をPC上でできるようにする等のシステム化を進めます。3年目にはメンバーを付けてもらうようにもなりました。 それまでの当社は古い考えや体質が残っていて、まさに“昭和の中小企業”のような感じでした。私は仲良くしてくれる営業の先輩から現場の状況をよく聞いていたので、どんなことが問題になっているかが見えたのです。そこで、既成概念がなく部門の先輩も少なくなってしがらみもなくなったのをいいことに、どんどん仕組み化やデジタル化を進めました。そして気付いたら今に至る、といった感じです。 直近の10年はM&Aも沢山手掛けました。5社のグループ化を成就させましたが、その同数以上の話を断っています。当社グループにとって真のシナジーを見極める良い経験が積めたと自負しています。
今後のPJホールディングスグループをどういった存在にしていきたいと考えていますか?
対外的には、入院患者様の日常生活の延長上として入院環境をより良いものに整備していく社会的使命を果たす存在でありたいと考えています。ただでさえ病室は暗い雰囲気がありますから、これを少しでも明るい気持ちで快適に過ごせる環境にしたいですね。できることは沢山あると思います。個人的には、スポーツ観戦やライブが好きなので、バーチャルで体験ができるようになると良いなと思っています。特に高齢者の入院患者の方には、社会との接点づくりも提供したいですね。 適材適所の追求等、社員が安心し、プライドを持って仕事ができる環境づくりにも力を入れていきたいと思っています。行動基準には「公私混同を慎む」という部分がありますが、例えば当社は節税そのものを目的とした取り組みは一切行っていません。私利私欲より社会のためになることに力を入れています。髙西社長が故郷の長崎市の観光大使を務めていたり、Bリーグの千葉ジェッツやFリーグのペスカドーラ町田等のスポンサーを務めたりしているのもその一環です。
西村さんの仕事観をお聞かせください。
座右の銘は「人生を楽しむ」です。そのためにも、つまらない仕事はしたくない。自分だけでなく、メンバー全員にとってもそうです。そのために、「こうすればもっと良くなる」という問題意識は常に持つようにしています。 また、財務を預かる立場としては、厳しいことも言わなければならない局面もあります。そんな時は、「察してくれ」という態度はNGなのはもちろん、ただ言うのではなく、どうすればより理解してもらえるかを考えて明快に言うようにしています。そのためにも、日頃からフランクに話せる関係づくりに努めているつもりです。上司が部下に、部下が上司に「牽する」という忖度を求めてはいけないと思っています。
社員に対して、御社でどんな活躍をしてほしいかの思いをお聞かせください。
メンバーそれぞれは、一つ以上の得意分野を持ってほしいですね。当グループで、このことに関しては貢献できると胸を張り、輝ける分野を持ってほしい。それでこそ仕事が楽しめるようになり、自己実現もできると考えるからです。 なお、私はあえて「歯車になれ」と言っています。いい意味で、メンバーの一人ひとりが組織の歯車になることで、初めて組織は動くからです。そして、自分という歯車を大きくすることに努めてほしい。歯車が大きくなればなるほど、回転力やスピードが上がるからです。 ですから、新人には「自分の強みと弱みを把握してほしい」と言っています。自分のスキルや経験を棚卸しして、弱い部分は人に頼ることも覚えてほしい。この私も財務部門で知識不足のところをエキスパートの後輩に助けてもらいました。こうして組織全体の力を高めていく取り組みをしてほしいと願っています。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
大学浪人時代には、下北沢などのライブハウスや各地のコンサートホール巡りをしたほど音楽が好きです。刺激を求め、いろんなジャンルの音楽をいつも聴いています。 私は埼玉に住んでいて、サッカー好きの妻とよく観戦にも行きます。高校生の息子もサッカーをやっているので、家族ぐるみでスポーツを楽しんでいますね。中学生の娘もいますが、スポーツ観戦の合間に一緒にショッピングを楽しんでいます。 妻とはゲームセンターにも行きますよ。結婚前からよくゲームセンターでデートしたのですが、それが今でも続いている感じです。