インターリンク株式会社

Webに関するコンサルティング、クリエイティブデザイン、サイト運用やシステム開発、スマートフォン向けのアプリケーション開発等を行う「Web総合プロデュース」、システムエンジニアやIT技術支援を提供する「IT人材アウトソーシング事業」、企業向けの組織成長支援プラットフォームサービス「Agelu」を提供する「HR Tech事業」を展開しているインターリンク株式会社。同社のビジネスの軸となっているIT人材アウトソーシング事業は、クライアント企業に向けたシステム・インフラエンジニア、Webディレクターやデザイナーのアウトソーシングサービスとして、1995年の創業当時から自社の収益の柱として着実な成果を残してきている。その事業の特徴となっているのは、顧客からの大きな評価を得る根拠となっている、成長できるプロジェクトで活躍してきた社員をクライアントの拠点に派遣するというコンセプトだ。そして同社では、この信頼性の高いIT人材アウトソーシング事業を通して培ったナレッジを基に、Webプロデュース領域のビジネスに活用しているのだ。自社の事業展開について、同社の常務取締役・木村昌史氏は次のように語っている。

「当社のIT人材アウトソーシング事業は、特徴となっている“社員の成長を後押しする環境“によって、クライアント先での高品質なサービスを実現していると思っています。社員教育の成果は、目に見えるものとして認識できるのには時間がかかるものですが、創業当時からの取り組みの結果として蓄積してきた知見が当社にはあります。体制については、当社では業務領域ごとに四つの課を整備し、組織的に社員の成長を支援しています。また、月に1回の月報による業務進捗の管理だけでなく定期的な1on1によって業務や目標進捗における悩み相談等をするなどして従業員と向き合い、また外部サービスの導入によって技術・知識のインプットを増やしてもらうといったサポートも実施しています」（木村氏）。

成長を後押しする環境によって育成した人材はIT人材アウトソーシング事業で活躍し、またその他の事業展開においてもその価値提供の力を発揮する。それが同社のビジネスにおける最大の特徴と言えるかもしれない。

「技術的な教育はもちろん、リーダー育成カリキュラム等も取り入れながら、IT人材の育成にトータルに取り組んでいるのが当社の特徴。ある意味で価格競争になっている面もあるIT領域の業務において、技術者として質の高いプロの仕事を提供すること。そしてお客様のビジネスで抱える課題に対する意見や解決策を発信できるプラスアルファの価値を出すことで、他社との差別化を実現しているのが当社の強みだと思っています」（木村氏）。

ビジネスの軸であるIT人材アウトソーシング事業の展開により、自社の収益構造を盤石なものとし、先の展開を見据えている同社。次世代に向けた取り組みとして、現在の同社が注力しているのがHR Tech事業における取り組みである。その代表となっているのが、自社独自サービスである“組織成長支援プラットフォーム”である『Agelu』だ。

「『Agelu』は、導入いただいた企業様の社内において、従業員の方々がお互いに“称賛”や“感謝”といった気持ちをチップ（ポイント）として贈り合う仕組みを提供しています。このツールによって、従業員同士が承認し合いながら感謝の気持ちを交わし、また自らの存在価値を認識しながら社内の人間関係を強固にする効果が生まれます。約3年前にスタートしたこのサービスは、現在導入企業を増やしており、今後はより重点的に活動を展開したいと当社では考えています」（木村氏）。

ここ数年間のコロナ禍を通し、社会におけるコミュニケーションが大きく変化する中、企業内における人間関係の在り方も大きく変わってきていると語る木村氏。同じ空間の中で繋がるコミュニケーションだけではなく、ツールの活用によって感謝や称賛の気持ちを伝え合うことで人と人との繋がりを守っていきたいという思いが、この『Agelu』に込められている。そして、同サービスの展開によるHR Tech事業の拡大を目指し、クライアント企業の課題解決を叶えるWebの総合プロデュースやIT人材アウトソーシング事業と同等の規模に育てていきたいというのが、同社の考えなのだと木村氏は語ってくれた。

「現在はIT人材アウトソーシング事業の大きな“輪”が当社の事業の中心となっていますが、HR Tech事業やWeb総合プロデュース事業の“輪”も着実に拡大し、三つの“輪”のバランスが取れた状態で成長していきたい。当社ではそう考えています。その戦略を実現するために、まずはIT人材アウトソーシング事業による収益をさらに盤石にしていきたいのが当社の考えであり、この事業で活躍していただく人材のために、最大限の支援をしていきたいと思っています」（木村氏）。

これまでも、営業部門と技術部門が連携しながら、エンジニアのキャリアパスにマッチする案件獲得を優先的に行ってきた同社。成長を後押しする環境とともに、将来の事業展開を見据えた技術者ファーストの企業姿勢も同社の特徴であり、エンジニアのハイパフォーマンスを引き出す大きな強みになっていることは間違いないだろう。

従業員のキャリアアップの方向性に寄り添う、という同社の考えは、『働く人の幸せ創造カンパニー』の言葉で表現された経営理念にも表れている。この経営理念について、常務取締役の立場にある木村氏は次のような思いを述べている。

「もちろん、“幸せ”の形は人それぞれ異なるものであり、明確に定義できるものではないと思っています。しかし、当社の中で共通認識を持とうとしているのは、従業員にとっての働きがいが“幸せ”の一つの形になるという思いです。働きがいは、働きやすさとやりがいから生まれるものであり、その二つの要素を従業員に実感してもらうことが経営理念の実現に繋がるはずだと、私は考えています」（木村氏）。

従業員が成長を目指し、その成長を支援するための案件獲得、人員配置、教育等のフォロー体制整備を進めること。その取り組みこそが自社従業員の働きがいに繋がり、そして満足度の高い業務に意欲的にチャレンジすることで、クライアントやエンドユーザーに高い価値を提供できる。そうした考えが、同社の経営理念には込められている。現在の約90名体制から、今後はその人数を100名、120名の規模に拡大していく考えの同社では、IT領域での活躍を期待する今後の人材達にどのようなことを期待しているのか。

「当社では、“One Step Ahead～一歩先を行く～”というビジョン、そして“Discover（発見）”“Challenge（挑戦）”“Have Fun（楽しむ）”というバリューを、企業として掲げています。IT企業である当社では、二番煎じではなく常に新しいものに取り組むことを価値としていますので、そのビジョンとバリューを体現するような人材をお迎えしたいと思っています」（木村氏）。

先進的な取り組みを積極的に行いながら挑戦を続け、“人”を重視する経営理念の下で従業員に幸せをもたらしたい。そう考える同社に迎える転職者に向け、木村氏は最後に次のようなメッセージを送っている。

「人生は一度きりのものであり、会社は一緒に働く従業員の人生の大切な一部を預かる、という意識が私達にはあります。『Agelu』のサービスコンセプトと同様に、人と人との関わりを大切にするのが当社の最大の特徴かもしれません。人生における貴重な経験を積める場として、人を重視する当社を選んでいただけたら嬉しく思います」（木村氏）。