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インタビュー画像代表取締役・玉井 満代氏 シナリオライター、舞台演出家として国内外で活動後、1996年に和歌山県田辺市にて学習塾を開業。2001年7月、株式会社タマイ インベストメント エデュケーションズ設立。2012年に『玉井式 国語的算数教室』を開発。以降、『図形の極』等数々のICT教材を開発し、「玉井式」として全国展開。現在(2025年1月)国内では大手学習塾等を通して全国約24,000人が学ぶ。またインドの政府立学校に採用される他、海外展開にも精力的に取り組む。

玉井式教材の算数は、私達が学校で習った算数とはアプローチの仕方が大きく異なっていますね。

私がずっと言ってきたことは、子供達に九九や公式を丸暗記させる前に、概念を理解してもらう必要があるということです。日本の学校では、例えば割り算を最初に習うときに「9÷2=4 あまり1」と教えますが、世界標準では「9÷2」の答えは、あくまでも「4 1/2」です。習い始めの段階でこそ、割り算の意味をきちんと抑えるべきなのです。 現在、日本では年に1回、小学6年生を対象にテストをしています。令和3年度は106万人が受けましたが、多くの子供たちが、文章をきちんと読んで、筋道を立てて考えればわかる問題で、間違えた回答をしていました。 この現実の背景にあるのは、算数のカリキュラムの問題だと私はずっと言い続けています。概念で教えずに、公式ばかり覚えさせることが原因です。この状況を変えない限り、日本はいつまでも現在のままです。 日本の子供達が数学ができるように見えるのは、日本人が作る日本の数学のテストで測定しているからです。それは世界の数学とは異なります。今、生成AIが普及し始めていますが、生成AIを使いこなすためには課題設定力が求められます。公式丸覚えの算数しか知らない子供達は、既に課題が用意されていて対策ができていることは対応できるかもしれませんが、新たな課題には立ち打ちできません。だからこそ、教材から変える必要があると考えています。

「海外で通用する子供達の育成」をミッションとしていますが、そのために力を入れていることをお話しください。

子供達が将来、グローバル社会で生きていくときに、一番持たなければいけないのは、強くてしなやかなメンタリティと英語力です。日本国内で暮らす子供たちに、英語を習得させる方法は2種類しかありません。日本語に触れさせずに英語を教えるか、日本語に英語を加えて教えるかの二つです。しかし日本語に触れさせずに英語だけを教えることは容易ではありません。幼稚園だけならインターナショナルスクールがありますが、小学校から大学まで日本語に触れないということはほぼ不可能ですので、2番の教え方にならざるを得ません。その時に非常に重要なことが、「母語」である日本語を正しく理解していることです。どんな言葉でも「やばい」の一言で終わってしまうような言語能力を持つ人が、英語に変換できるはずがありません。だからこそ、玉井式では幼少期から日本語教育にも力を入れて教材を作っています。

「教育を通して世界平和を実現する」というビジョンに込めた思いをお話しください。

私が和歌山県田辺市で学習塾を開業し、一生懸命教えていた時に、子供達から沢山のことを学びました。私が怖いなと思ったのが、子供は大人に忖度せず、まっすぐな目で見てきます。何がすごいかというと、本当に自分のために叱ってくれているのか、そうではないのかを見事に見抜くのです。だから、毎日が勝負でした。本当に心を込めて、「あなたのためだ」と思って指導している時には、みんな付いて来てくれますが、こちらが感情的になった部分は、いくら後で付け替えても見抜かれます。毎日が修行だなと思っていました。 その子供達はこれから70年も80年も生きなければならないわけです。その時、子供達が平穏に過ごせる社会を残すには、教育が変わるしかないと考えています。 私が今の若手達と共有しているのは、地球上のあちこちで『KIWAMI』が学ばれている状況を作ることです。いろいろな国や地域で『KIWAMI』を使って勉強した人達が大きくなってどこかで出会った時に、『KIWAMI』で勉強したことが一つの共通体験として語り合うようなことがあれば、世界は平和になるのではないかと思っています。教育はある意味で洗脳です。小さい頃に食べたものが大人になっても食べたくなるように、小さい頃に学んだものは刷り込まれて嫌いにはなれません。共通するバックボーンを持った相手を肯定することは、自分を肯定することにもなります。 私は民族や人種、宗教等が違っても、「人として」という部分では何も変わらないと思っています。その証拠に、異なる国の3歳児ぐらいの子を一緒の部屋に混ぜたらすぐに仲良くなるのです。宗教が違おうが、肌の色が違おうが、言葉も分からないのに、工夫をして遊んでいます。それが本来、人が望むものなのではないかと思います。ところがいろいろな国や宗教の教育を受けると、欲しいものができてきて、奪い合うようになってしまう。そうなってしまうところを、教育で変えられないかなと思っているのです。だからこそ、当社の若い世代には、地球上のあちこちに『KIWAMI』を広げていってほしいとお願いしています。

社員の方々への思いをお話しください。

現在、例えば大きな会社の会長や社長が来られた時の会食等には、将来を任せようと白羽の矢を立てた若手社員をできるだけ同席させるようにしています。また、次の社長候補になりそうな役員達ともいずれはコラボしてもらわなければ困りますので、そういう方々が集まる場にも同席させて、いずれはこの人達が後を継ぐはずだと公言して、交流させています。 また、その他の社員達にも、可能な限り、機会を与えて様々な経験を積んでもらうようにしています。例えば、当社のエンジニアの中には、英語ができる社員が一人いますが、日本でエンジニアをやっていても、なかなか技術が身に付きませんので、ドイツやインド等に行って、海外のエンジニアと組んで様々な技術を取り入れなさいと言っています。今回、韓国のある企業とも独占的な取引が決まり、そこでも交流を図る機会があります。技術は世界を見ると、本当に広いですし、変化も速いので、社内のエンジニアには貪欲に習得させていきたいと思っています。 当社は人材を育てるため、潤沢な資金と時間を費やしています。例えば高校を卒業して配送で入社した社員にも、配送だけではキャリアになりませんので、編集を勉強させたり、インドに連れて行ってジャパンフェスティバルでプレゼンテーションをさせたりしています。 万が一、会社がなくなっても、一人ひとりの社員には確かな技術を身に付けて活躍できるようになってほしいと思っています。組織は人のためにあるのであり、人が組織のためにあるわけではありません。次のリーダーになる社員には、そこを勘違いしてはいけないとしつこいぐらいに話しています。組織を生かすために人を犠牲にしたり、人を使うという考え方を持ったりすることは許容できません。 私は、「タマイさんの社員ならぜひうちに来てください」と言われるような会社を作りたいと思っています。オーナー企業のオーナーの喜びは、それしかありません。社員が喜んでくれない会社なら、オーナー企業なんてやらない方がいい。もちろん、それぞれがスキルを伸ばさなければいけないので、ダメな時はダメだと言いますし、改善を求めることもあります。しかし誰にでも自分の人生があるわけです。その人生の中の膨大な時間を当社の仕事で使っていただく社員に対して私ができることは、第一に、できるだけ多くの対価を支払うことです。次はスキルを身に付けてもらうことだと思います。それは当たり前のことで、逆に、他に何があるのかと思っています。 人一人が食べられる分量は限られています。物だって買った時は嬉しいけど、ただそれだけです。でもみんながありがとうと言ってくれるような教材を作り、全国研修会を開くと言えばお客様が「うちがホストをやるよ」と名乗り出て、みなさんで盛り立ててくださるような会社は素敵だなと思います。

求職者、特にエンジニア、ITの経験を持ちの方で、 御社の中で活躍しそうな方と、そうではなさそうな方との分岐点があるとすればどのようなことが考えられますか。

深い意味で自分の仕事というものを、人生の中でどう捉えているかがポイントになると思っています。例えば、「これからの時代はITスキルを身に付けた方がいいよね」というぐらいの気持ちで、自分の作ったものがどう生かされるか、どう喜んでもらえるかには興味がなく、単に技術を習得して言われたものを作るだけの人は、どこかで煮詰まってくるのではないでしょうか。 当社が気を付けていることは、「あなたの作ったものが現場でこんなふうに喜ばれています」ということを実感してもらえるよう、エンジニアも現場に連れて行きますし、制作スタッフにも実際に教材が使われているところを見せるようにしています。そういった取り組みが喜びにも繋がると思っています。 私は次の世代には、上場はしないでほしいということも伝えています。教育分野の会社なので、あくまでも子供のためにお金と労力を使う会社であり続けたいと考えています。当社は規模を拡大して安定企業になるつもりはありません。永遠のアジャイルで、ベンチャーでいてほしいと思っていますので、そこに面白さを見出せる方のご応募をお待ちしています。

株式会社タマイインベストメントエデュケーションズ
久保 駿太
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