QVC入社までの経緯を教えてください。
新卒で入社した会社では、プログラマーとして、パソコンに使用されているチップセットなどのソフトウェア開発に携わっていました。その後、放送機器の輸入販売代理店へと転職。当時、QVCはお客様にあたる会社で、私が取り扱っていた製品を、QVCアメリカとイギリスで販売していたため、その流れでジャパンにも納めるようになりました。特にジャパンでは、販売だけでなく放送機器をソリューションとして提供していました。 そんな時、QVCで新しい社屋を作るプロジェクトが動き出したことを知り、自ら手がけてみたいと思い入社を決めました。 入社後は、新社屋の放送システム構築、運営のワークフローの構築を担当。その翌年には、新たに開局するフランスでの案件に携わることに。フランスに駐在し、海外のプロジェクトメンバーと共に働いていました。
現在、担当されている仕事の内容を教えてください。
ジャパンに戻ってきてからは、これまで担っていた放送システムの設計・運用だけでなく、テレビ放送チームのマネジメントという業務が加わりました。具体的な仕事内容は、お金、人、システムの3つに大別できます。まずお金の分野では、予算や経費など放送チームの資産管理を担っています。また、人の分野では、放送チームのプロデューサーをはじめ人材の育成と管理、システムの分野では、24時間365日安定して放送が続けられるように管理するのが使命です。 組織のグローバル化が進み、私の上司は海外の方なので、日々、違った視点で物事を見て、さまざまことを勉強しています。また、言葉や文化の違いはありますが、同じビジネスを展開していく他の国のメンバーと、コミュニケーションがとれるおもしろさを感じる毎日です。当社の魅力は、自分でプロジェクト立ち上げて、企画し実行できること。上司部下の壁を超え、国内外、部門内外問わず、意見を出し合える環境に身を置いています。
QVCという会社の特徴を教えてください。
当社は、商品の仕入れから番組制作、受注、配送を通してQVCでのお買い物を楽しんで頂いたお客様へワンストップで商品をお届けする、小売と放送が融合している特殊な会社です。このようにすべての分野が同じ会社内でそろっているため、ビジネスの展開が非常に速いと言えます。 また、海外のQVC各社で扱う製品を、国内製品同様に取り扱っている点は、国内に限定している他の小売とは一線を画しているでしょう。そして、海外マーケットでのあらゆる事例を共有して学び、また、日本での成功事例を発信することができる。こうしてベストプラクティスを見出せる点は、当社の大きな特徴のひとつです。 働く側からすれば、誰もがアイデアを出しやすい環境で、年齢関係なくチャンスが与えられている風通しのよさがあります。そして、小売チームだけではなく、放送やITチームなどさまざまな職種が存在するのが魅力です。「次はこれがしたい」と手を上げれば、会社は機会を与えますし、専門職やスペシャリストとして極めたいという想いを叶えることもできるでしょう。
ワークライフバランスへの取り組みと実現への秘訣はありますか?
当社は、固定時間制、シフト制勤務に加え、フレックスタイム制も設けており、職種によって様々な勤務形態があります。部門や人によって繁忙期が異なるのですが、部門や役職関係なく有給休暇を取得することができています。 チームのメンバーがワークライフバランスをとるためには、シフトや働き方について「この現状で大丈夫なのか」ということを、常に皆で考え、変える必要があれば皆の考えを反映させて変えるようにしています。 そして私自身は、つらい顔をしないということを念頭に置いています。そのためには、会社でもなく家庭でもない、第三の世界をつくることが大事。休日は、趣味のバスケットボールやジョギングで体を動かしています。この時ばかりは何も考えず、頭を空っぽにすることができますね。
仕事をする上で大切にされていることを教えてください。
大切にしているのは、「先入観をなくす」ということです。日々、そのための作業を頻繁に実践しています。もともと携わっていたシステム設計が背景にあるからかもしれませんが、先入観によって自分に都合のいい情報だけを選び、都合のいい判断をしてしまうのではないかという恐れから、確証バイアスに思考を支配されないように気をつけています。相手の話を聞く際や、プレゼンテーション資料を読む時は、必ず先入観をなくすようにするのですが、自分が知っている内容こそ、なおさらそうしなくてはいけないと思っています。 そして、「悩む」と「迷う」を使い分けること。私は、悩むことは決して悪いことではないと考えていますが、迷うことはしたくないと思っています。何かを決める時、熟考することもあればすぐに答えがでることもありますが、とにかく決めるとなったら、迷いはしません。「先入観」と「迷い」この2つは、仕事をする上でなくすように心がけています。