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インタビュー画像代表取締役社長兼CEO・アレン マイナー氏 1961年米国生まれ。87年に日本オラクル初代代表に就任後、99年に起業支援企業であるサンブリッジを設立。2018年に株式会社インサイトテクノロジーの代表取締役兼CEOに就任し、事業発展のための製品展開、自社製品の開発推進、海外製品の導入など、自社サービス・ソリューションのラインナップ整備に取り組む。

代表取締役に就任した経緯を教えてください。

株式会社インサイトテクノロジーはもともと、私が代表を務めていた日本オラクル社で開発されたOracle DBのパフォーマンスを上げる商品に関する事業を、スピンアウトする形で設立されました。つまり日本オラクル社内では事業化しないという判断がされたわけですが、私もその判断に加わっていました。 その後、個人的にエンジェル投資家となり、わずかながらも資本増資にも参加しながら、当社との関係を続けていました。財務報告などから成長の様子なども確認していたのですが、2018年に前の代表取締役が退任するタイミングでその役割を引き継ぎました。 社員として集まっていたメンバーたちと接する機会はありませんでしたが、一緒に事業をやり始めると社員たちの真面目さ、そしてポテンシャルの高さを感じるようになりました。その特徴に加え、前社長が築いた社風や技術的な強みをさらに発展させることで、当社はより面白い会社になると思っています。

企業の経営トップ、リーダーとして取り組んでいることを教えてください。

代表に就任後、まず私は当社の組織体制を確認しました。各拠点の人材や研究成果などの経営資源を目にし、そこでも大きなポテンシャルを感じることができたので、それを経営方針に反映させました。 まずは主力とする製品を定め、そこに集中して効率的に営業活動をすることで業績拡大を目指すこと、そして受け身ではなく積極的な提案を行うような営業戦略を立てることにも取り組みました。 また、発展の可能性が低い製品については取り扱いをやめるなど、事業としての取捨選択も進めました。現在は、海外製品に自社で研究開発した技術を組み合わせた商品の開発にも着手しています。 大切にしているのは社員の意見を聞きながら方針を決めること。私はアメリカ人ですが、経営の手法としてはコンセンサスを取りながら進める日本的なスタイルをとっています。社員による意見交換なども行いながら、チームとしてメンバーたちの意見を戦略に生かすようにしています。

自社の強みはどこにあると考えていますか?

代表として感じた当社の強みは、潜在顧客の多さでした。日本企業の約7割がOracle DBのユーザーであり、その約4割が当社のデータベースセキュリティソフトウェアである『PISO』を導入しているという数字があります。つまり、日本企業の約28%が当社の製品を使っているわけで、当社と製品による関わりがある基盤というものは、ものすごく価値のあるものだと考えています。 ただ、その販売の大部分をパートナー企業が代理販売をしているため、当社ではユーザーとの直接の接点をほとんど持っていません。だからこそ、当社がパートナー企業とともに、あるいは直接新たな提案をする仕組みづくりは必要になると、今私は考えています。 その仕組みによって、ユーザーとの長いお付き合いが可能になりますし、そのユーザーに対する新たな付加価値のご提供も可能になると思っています。この強みは、当社のビジネスポテンシャルを発展させる大きな強みになるのではないでしょうか。

これから入社する人材に伝えたいことは何ですか?

当社で活躍することで、本当の意味での事業部長、起業家型事業部長になれるはずです。新規事業をほぼゼロから、自分のアイデアでメンバーを集め、成長のための戦略を練ってチームをリードできるポジションだと思います。 もし、事業に関するアイデアがあっても、その事業戦略に関して「商品マーケットはあるか」というプロダクトマーケットフィットに関する仮説検証が必要です。しかし、当社であればその検証が済んだ製品をビジネスとして展開するにあたって、販売戦略や組織戦略、マーケティング戦略を練る段階から始められます。 自分のアイデアを発展させる手段としては、もちろんスタートアップ企業を設立するという方法もありますが、当社でプロジェクトを進めることで事業を成長させる面白さ、あるいは組織をつくる面白さも感じてもらえるはずです。そして、市場があるかどうかの不安を感じることなく取り組めるメリットが、この環境にはあると思います。

今後のビジョンについて教えてください。

当社には8つの注力製品・サービスがあるのですが、それぞれの専任チームがまだ組織化されておらず、そこが当社の事業展開における課題だと思っています。 これは私自身がベンチャー企業やスタートアップの支援をしてきた経験を通して得た考えなのですが、1つのプロダクトには5~6名の専任スタッフがチームとして取り組むことが必要で、その体制が揃って初めてうまく運用できるようになるという持論があります。その考えがあるので、今後はポテンシャルの高い人材を仲間として迎えながら、それぞれのプロダクトを価値あるものとして世の中に発信する取り組みを進めていきたいと思っています。 企業の魅力は、集まっている人材の魅力が生み出すというのが私の考えです。ぜひ当社のメンバーに加わって、魅力ある企業の成長を実現する力になっていただきたいと思います。

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