SYNCを創業したきっかけは?
私は元々文系の人間。IT業界に入ったのは、カッコいいと思ったからで、最初は特に深い理由や大きな野望があったわけではありません。私がIT業界に入った1998年は、この業界が「きつい」の代名詞のように語られていた時代でした。パソコンやインターネットが一般に普及し始めた頃で、これからは情報産業が来るといわれていました。華やかな世界に映り「インテリっぽくていいな」と憧れを抱いて、この世界に足を踏み入れました。 業界全体で若手の人材を歓迎していたから、未経験でも採用してくれる会社は沢山ありました。その中の一社に入ってJavaのプログラムを覚え、経験を積んで2004年に独立。しかし、どうも自分は一人で仕事をするのに向かないようで、仲間がいないと楽しくない。そこで、2006年に法人化して、仲間を集め始めました。
会社を経営する中で苦労したことは?
法人化した後も少数の仲間と事業を進めてきました。Javaの技術力とクライアントからの信頼で仕事はコンスタントに伸びて、会社は緩やかに成長してきました。リーマンショックの時も特に大きな影響もなく、乗り切ることができました。幸いにも浮き沈みのない安定した会社経営を持続しています。 最も苦労しているのは、今かもしれません。若手のエンジニアを育成、新規案件の獲得、チームビルディング、プロジェクトマネージなど。自分一人の仕事なら何とかなりますが、社員の生活の保障や質の高い仕事を提供、SYNCにいてよかったと思ってもらいたいので。また、クライアントには大変お世話になっているので、彼らのニーズにも応えていきたいと思っています。そのためには、エンジニアを育てて、クライアントのプロジェクトをもっと沢山こなして、関係者みんなが喜んでもらえる会社にしていきたいです。
仕事をする上で大切にしていることは?
クライアントに喜んでもらうことです。そのために、細かいところにまで気を配ることを大切にしています。言われなくても、クライアントの先に回って、必要なことを済ませておく。長い付き合いになると、クライアントのことも深く理解することができます。あうんの呼吸ではないですが、話さなくてもある程度はお互いの状況を察することができます。クライアントに配慮してディテールにこだわる。これが長年にわたってクライアントと良好な関係を続けられた要因かなとも思います。 先日、クライアントが「大手SIerは気が利かない」と言っていました。あれこれと提案はしてくれるが、どれもこれも絵に描いた餅。クライアントのニーズを離れたところで、システムの提案をしてくる、と。必要なのはシステムの導入ではなくて、課題の解決です。クライアントが何に困っているかを瞬時にそして的確に把握し最適な提案をすることで、クライアントに喜んでもらえると思っています。
SYNCをどんな会社にしたいですか?
メンバーみんなで楽しみながら会社を作っていける組織にしたいです。テレビ番組を見ていると、出演者とスタッフが一体感を持って番組制作をしている光景を目にしますが、あんな風に経営陣も現場で働く社員も一体となって会社を大きくしていきたいなと思います。上司があれこれと指示するのではなく、メンバーが自ら考えて動き、そして自分達が働きやすい会社を作っていってほしいです。 社員が積極的に意見を言える会社にしていきたいという思いがあります。会社のことを自分事として捉え、どうすれば自分達が快適で豊かな人生を送ることができるか考えて、それを会社に投影させていけば、働き心地の良い会社になります。自分達の会社なのだから、沢山意見を反映させないともったいないと思います。これから入社する人材にも同じことが言えます。新参者だからと遠慮するのではなく、SYNCの一員としてみんなで会社を作り上げましょう!
どこにエンジニアの仕事の面白味を感じますか?
システム構築のゼロから1、1から10まで携わることができるのがエンジニアの面白み 昨今、プログラミングをすることがなくなってしまい、要件定義や提案活動がクライアントへの主な仕事です。クライアントと話をしてどんなシステムを作るか練り上げていくところに、エンジニアという仕事の面白味を感じています。人が気付かないところに気付いて、クライアントが満足してくれるシステムを構築できた時は達成感を得られます。今後入社するエンジニアで要件定義やマネジメントを経験していない人がいれば、そのようなポジションに携わってもらい面白みを味わってもらいたいです。そこがエンジニア(弊社の仕事)の面白みと感じています。 会社としてエンジニアに「どんどん稼いでほしい」と考えています。エンジニアはやりがいのある仕事ですが、仕事である以上、稼ぐことも重要です。エンジニアが稼ぐためには、成長する必要がありますが、彼らの成長や頑張りを仕事に繋げ利益を上げるのが経営者の役割だと考えています。クライアントに見積もりを出す際に「大手SIerと比べて高いか?」とストレートに聞くこともあります。大手よりも低い金額で同等以上のクオリティーを提供する自負があるから、大手SIerの金額を基準にさせてもらいます。大手SIerと同じような金額で受注できれば、エンジニアにより多く還元できます。