DemandMarkets株式会社

DemandMarkets株式会社は、エンタープライズ向けSEOツール『DemandMetrics』を企画・販売している会社です。DemandMetricsはSaaS型のツールですが、"データそのもの"が高く評価されており クライアントのDWH（Data Ware House）やBI（Business Intelligence）と連携して利用されています。設立は2010年7月で、東京・汐留が本社です。

広義のSEOツールとしてみれば、『DemandMetrics』には様々な競合が存在しています。しかし多くは中小企業や個人事業主をターゲットとしており、大手企業に特化したSEOツールはほかに見当たりません。SEOに関するビッグデータを提供できる会社は、DemandMarketsだけと評価いただくこともあります。2024年1月にはアメリカ最大のベンチャーキャピタル、Yコンビネーターによる "Top Marketing Startups 2024" に選出され、世界的にも高い注目が集まっています。

創業者で日本法人のCEOも兼ねるレイ・グリセルフーバーはアメリカ人で、自然検索（SEO）やデジタルマーケティング領域で黎明期から活躍してきた第一人者です。前身となる『GinzaMetrics』はグリセルフーバー氏が日本に滞在していた時に開発されました。GinzaMetricsはすぐに日本で販売実績をつくり、シリコンバレーのYコンビネーターに採択され、サンフランシスコで米国本社を設立するに至りました。
『GinzaMetrics』は検索マーケティングにおける世界的なメディア「Search Engine Land」や「Website Magazine」において業界No.1のプラットフォームとして紹介されたことがあります。レイは語学も堪能で「アドテック東京」や「Media Finance Summit」等、国内外の多くのイベントでのスピーカー登壇経験があります。最近は世界最大のSEOイベント、brightonSEOにて2年連続で登壇しています。

現在は米国本社をオハイオ州に移し、アジアやヨーロッパの開発チームとともに『DemandMetrics』の大型アップデートに向けて開発に取り組んでいます。以前はオハイオやロンドン、ウィーン、ブダペストといった都市で全員が集合するミーティングを開催していました。

『DemandMetrics』は世界65カ国の市場に対応し、グローバル企業、大企業、メガベンチャー、スタートアップ等、様々な企業のサイト、デジタルマーケティングエージェンシーのSEO対策に利用され、幅広いクライアントから支持されています。同じ業界の競合他社と思われるような企業も、実はDemandMarketsの顧客です。

特徴は内製システムによる高品質なデータにあります。他社製品は外部のデータを利用したり大量のノイズデータを含んでいるのに対し、『DemandMetrics』はユーザーが求めるデータのみを確実に取得しています。また、ユーザーがデータのエビデンスを確認する機能があるのも、この製品の強みです。信頼性の高いデータがあるからこそ、多くのマーケターに高く評価されるのです。

さらに、カスタマーサクセスも顧客から高く評価されています。SEOに詳しくない顧客であってもツールを使いこなせるよう、ハンズオンでサポートしたり、クライアント向けの社内セミナーなども頻繁に開催しているという。セミナーやユーザー会も人気で、告知するとすぐに満席になってしまうほど。ツールだけでなくカスタマーサクセスの献身的なサポートも、顧客から支持される理由でしょう。

今後のDemandMarketsは、現在提供しているソリューションをベースに、さらなるサポートプログラムを強化します。製品の改善予定もあり、ハード・ソフト両面からの刷新を通じて、サービス提供範囲のさらなる拡大を目指します。

2024年1月時点の従業員数は6名。日本法人のメンバーは全員が中途入社で、比較的若いメンバーが多いです。男女比は5：5で、性別や年代を問わず活躍できる環境となっています。

マネジメントは米国のCEO レイと、日本のカントリーマネージャー 室屋が取り組んでいます。中間管理職が存在しないフラットな組織体制で、社員全員がマネジメント層と直接議論しながら仕事を進めています。レイは日本語が堪能で、日本法人を本社と同じくらい大切にしています。そのため外資系とは思えないほど本社とのコミュニケーションが円滑なのも当社の特長です。

日本、米国、そして欧州の開発拠点でも、完全リモートで働いています。残業も含めた時間の使い方は、海外とのミーティングがある場合を除いて社員によりそれぞれ異なります。自由な労働環境ですが、言い換えれば、自ら行動を起こすことが求められるカルチャーです。

顧客とのやり取りはリモートが中心で、テキストだけで用件を済ませてしまうこともあるでしょう。しかしDemandMarketsは行動規範として「Communication is light（コミュニケーションは光だ）」を掲げています。何かモヤモヤすることがあれば、直接でもオンラインでも話し合うことを是とします。常設のオフィスはありませんが、希望する社員は会社の経費で貸し会議室を使用することも可能です。若手社員だけで集まって勉強会をしたり、仕事について相談しあうことも多々あります。

福利厚生は、リモートワーク手当として月4,000円を支給する等、社会の変化や従業員のニーズに柔軟に対応して拡充しています。以前は、国内・海外での合宿やオフサイトミーティングが多々ありました。CEOのレイは、非管理職であっても一度はアメリカのオフィスに来てほしいと考えています。

評価は半年に一度、マネジメント層と話し合って賞与や昇給を決めます。マーケティングやテクノロジーが好きで知的好奇心が旺盛、かつ、指示待ち人間ではなく自ら仕事を創造でき、グローバル志向の人ならマッチするかもしれません。

未経験者の採用も多く、同社で数年の経験を積んだ元社員のほとんどが外資系の大手IT企業に転職しています。DemandMarketsをきっかけに外資系ITの世界の門を叩きたいという若者には、良い経験が積めるでしょう。フルリモートかつグローバルな環境で成長したい人は、DemandMarketsのことを気に入っていただけると思います。