代表取締役　山田 雄一郎氏

ご略歴をお教えください。

大学生の在学中に公認会計士試験に合格し、2005年に卒業後、日本の4大監査法人の一角である大手監査法人に入りました。5年ほど監査業務を手掛けた後、アドバイザリー業務に転じて9年ほど組織改革や制度改革のプロジェクトマネジメントを経験しました。そして、2020年8月に縁があってトリプルアイズに入社し、同年11月に取締役に就任します。 きっかけは、家族旅行の際に、同様に家族旅行で来ていた当社創業者の故・福原智さんと出会いにありました。。後日、福原さんから『テクノロジー・ファースト』という著書を頂いたのです。その表紙には「なぜ日本企業はAI、ブロックチェーン、IoTを牽引できないのか？」と書かれていました。そもそも日本企業は内向きであることに加え、日本のシステム業界には多重下請構造があり、欧米のようにエンジニアが華々しく活躍できる環境が欠落していました。エンジニアであった福原さんはそこに非常に強い問題意識を持ち、それを変えるべくトリプルアイズを経営していたのです。私も、監査法人で経営改革を手掛けていたので、意気投合しました。以前から次の進路を探していた私と、CFOを求めていた福原さんの思惑が一致し、当社にジョインすることになったという経緯です。

2021年3月に社長に就任し、トリプルアイズをどんな企業にしていこうと考えましたか？

福原さんは2021年3月5日に急逝してしまいました。誰も予想だにしない事態でした。翌日、急遽役員会議を開き、後任の代表取締役を決めることになり、私が後任となる意思決定を全員で行いました。 「どんな企業に」という点では、その後3カ月ほど役員間で議論し、メッセージとして「エンジニア成長第一主義」を打ち出しました。エンジニアの成長を第一に考えて、あらゆる意思決定を行うということです。そのことが、福原さんがチャレンジしてきた日本のIT業界の構造変革に繋がるとの確信があるからです。 私は当社のことを「技術力と社会実装力の二刀流」と表現しています。未来を創るAIベンチャーと、現在を支えるSIerを両輪にできる企業は多くはありません。AIシステムを開発して終わりではなく、本当に使えようになるまで客先の現場で徹底的な運用支援を行うことが、研究開発系ベンチャーには難しいからだと考えています。最先端技術を追求すると同時に、地道に社会実装を下支えしてくれるSI部門のエンジニアも同等に重視していきます。

山田さんの仕事観をお聞かせください。

個の技術力や突破力、諦めない力と、お客様も巻き込むチームワークを掛け合わせて、プロジェクトを前進させていくというイメージがあります。当社はテクノロジーの専門集団として、個人の実力が不可欠。だからこそ「エンジニア成長第一主義」を打ち出してもいるわけです。しかし、個の力だけでプロジェクトを前に進めることはできません。色々な強みや個性を持つ個人を束ね、一つの方向に向かってパワーを出すプロジェクトマネジメントも不可欠。こうした仕事を、当社では究めていきたいと考えています。

社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。

一人ひとりがワクワク楽しいことにチャレンジできる会社でありたいと思います。とにかく前に進むためにもたくさん失敗してほしいですし、失敗をみんなで助け合える会社にしたい。この私も数々の失敗や挫折を味わいましたが、その経験が自分を成長させてくれたという実感があります。成長には、失敗は不可欠です。 新たな環境を探しているエンジニアの方に対しては、当社には成長を実感できる環境があると自負していますので、是非向上心のある方に来ていただきたいと願っています。AIやブロックチェーン、IoT等の研究開発にも取り組んでいますし、こうした尖った技術を社会実装するSIの現場もたくさんあります。あらゆるフェーズのエンジニアが成長できる環境があると自信を持って言えます。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

小学生の娘が二人いて、一年を通してよくプールに行っていますね。スクールではなく、完全に自己流で楽しんでいます。私は小学生の頃からサッカーをやっていましたが、最近また頻繁にやるようになりました。ポジションはミッドフィールダー、カッコ良く言えば“司令塔”です。熱中できる趣味があることは人生を豊かにしてくれます。これから精一杯楽しみたいと思っているところです。